オンラインレッスン時代で生き残れるダンサーの特徴
今日の内容はダンサー以外でも
ダンス業界に興味のある方や
ダンス以外のオンラインでのレッスンを
検討している全てのインストラクターや講師に
言える内容だと思うので
是非最後まで読んでいただけると嬉しいです。
またYouTube動画でも詳しく説明しているので動画ベースで観たい方はこちらからご視聴ください。
それでは本題に入っていきます。
1.ダンサー人口、市場、仕事内容
この内容は以前「ダンサーの超リアルなお金事情」
という記事で解説しているのですがその記事のおさらいとして、ダンサーの現状についてを再度解説します。
・ダンサーの人口
国内最大のストリートカルチャー会社の
アノマリーさんの調べでは
2001年ごろは約7万人と言われていた人口は現在では約600万人に増えています。
この背景にはストリートダンス番組や
2010年くらいから文部科学省の学習指導から
ストリートダンスが必修科目になったり、
2024年のパリオリンピックでは
ブレイクダンスが
競技の一つに選ばれたりと
ダンサーの人口自体はどんどん増えています。
近々、国内だけで1000万人を超えるとも
言われています。
人口単位で見ると伸び率がもの凄いですよね。
現在のダンサーの社会的地位から
考えるとまだまだダンサー自体の人口は
増えていく事は容易に想像出来ます。
・ダンサーの市場
矢野経済研究所さんによるデータでは
ダンスの習い事の市場は2,200億円と言われています。
これはあくまで習い事での市場なので
バトルやコンテスト、イベント等での
お金の流れは把握出来ていません。
ダンサーの人口の増加にともない
ダンススタジオの数も
僕のネットでの調査で把握出来ている
範囲だけでも約5000件あります。
日本全国の市町村が1,741あると
言われているので
薄く広げて平均してもだいたい1つの街に
最低でも3件はあるという計算になります。
もちろん大都市と田舎では
人口もスタジオ数も違うので
この計算方法が正しいとは言えないですが
スタジオの数が多過ぎるくらい
増えているというのが現状です。
ダンススタジオの現状としては
これは私の感覚値ですが
生徒数の多いスタジオと少ないスタジオの
二極化がさらに加速していて
中間層は少なくなっていっている感じがします。
・ダンサー仕事内容
ダンサーの基本的な仕事の内容としては
大きく分けて5つあります。
順に説明をしていきます。
【ショーダンサー】
主にショーをする事で
お金を稼ぐダンサーのことです。
自身が個人やチームでショーをして
出演費を稼いだり、
クラブで踊ってお金を稼いだり
また、振付師として作品をつくる
コレオグラファーの仕事があります。
相場としてはショーに出演するダンサーの
知名度にもよりますが
だいたい1回のショーに対して
5,000円〜20,000円くらいです。
コレオグラファーとしての仕事は
ここにプラスして生徒数×○千円という様な
形をとっているところが多いです。
【バックダンサー】
これはコンサートやライブ、
テレビやミュージックビデオ等で
主に歌手やメインの出演者の後ろで
踊るダンスの事をいいます。
バックダンサーの給料の相場は
5,000円〜10,000円程です。
有名アーティストの場合は
1回あたり10,000円〜50,000円ほどです。
またテーマパークダンサーは
契約や人気度によって金額が変動しますが
だいたい日給計算すると8,000円前後と言われています。
【コンテスト】
ダンスのショーをして審査員が
順位をつけるダンスの大会の事です。
ダンスをあまり知らない方も
キッズダンスコンテストや
高校生のダンスコンテストなどを
観た事はあるかと思います。
ここでの賞金はだいたい
5,000円〜3万円ほどです。
最近になって
10万円や100万円といった大掛かりなイベントも出来てきましたが
よくある街のダンスコンテストや
企業が絡んでいないダンスコンテストは
このくらいです。
【バトル】
DJが流す曲に対して
即興でダンスを踊って相手と勝負をする
ダンスのコンテンツがバトルです。
バトルの賞金もコンテストとだいたい同じくらいです。
【インストラクター】
ダンススタジオやフィットネスジム
学校等でダンスを教える先生の事です。
ダンスの先生の相場は知名度にもよりますが
だいたい1回あたり平均3,000円〜5,000円ほどです。
以上の5つがダンサーとしての
仕事の内容です。
コンテストやバトルは
もちろんの事ですが優勝か
もしくは上位にランクインしなければ
賞金はもらえません。
またコンテストやバトルにおいての
審査員(ジャッジ)の仕事もありますが
これも継続的に呼ばれる仕事では無く
単発的な仕事なので
5つの仕事内容からは割愛させていただいています。
ダンサーの市場としてはざっくりですが
このような感じです。
なのでダンサーとして生計をたてていく為には
インストラクターや振付師、
バックダンサーやテーマパークダンサーを
掛け持ちでしないとなかなか厳しいかと
個人的には思います。
もちろんダンサーはダンスが好きで
ダンスをしているので
お金が全てでは無いと考えている方が
多いかとは思いますが
ダンサーとして生きていく為には
ダンスで収入を得る事はとても大切な事です。
しかし現在はレッスンもイベントも
全てが自粛自粛で中止になってしまっています。
そこで一部のダンススタジオや
個人のダンサーがオンラインで
レッスンをするようになりました。
2.オンラインレッスンで最も必要な事
冒頭でも話しましたがこれはダンサーだけで無く
オンラインでレッスンをする上で最も大切な事なので
是非とも最後まで観ていただけると嬉しいです。
結論から言うと
『言語化する力』
これが最も大切です。
これを聞いて
「なんだそれだけかよっ!」
と思われた方は少なからずいるかと思います。
確かに言語化する力が大切なのは間違いない事で
皆さんがもうすでにご存知の事かと思います。
しかしダンサーという職業において
この「言語化」という言葉は
凄く難しい事だと考えています。
ダンスは特に「ドン」というバスドラ音や「パン」というスネア音の表現や
メロディー、歌詞を表現するので
ダンスの技術はもちろんのことながら
このような表現までも言語化して
伝えなくてはなりません。
「ドンって音があるのでここはドンって踊ります」
みたいな表現をしている先生は
たくさん居ますがそれはスタジオでの
レッスンだからこそ伝わるもので
オンラインで1対複数名のレッスンでは
理解してもらうのは凄く難しいです。
ではどうやって言語化するのかを
例を挙げて説明します。
例えばダンスの初心者がまず練習すべき事の一つとしてアイソレーション(以下アイソレ)というのがあります。
そもそもアイソレーションとは
日本語で「分離、独立」などの意味を持つ言葉で、
これをダンスに置き換えると
「体の一部分だけを動かすこと」
と置き換えられる事が多いです。
ダンスは細かいニュアンスやリズムを
表現するのに、ボディコントロールがとても大切です。
よってこのアイソレがダンスをする上で
必要な練習の基礎の一つです。
このようにアイソレーションという動き一つでも
しっかりと言語化できないと
画面越しの相手に伝える事が出来ません。
またアイソレのやり方の説明となれば
さらに難易度が上がります。
例えば肩のアイソレをするとなった場合
・左肩を前に回し、同時に右肩を後ろに回す
というのを説明しようと思うと
凄く難しいかと思います。
皆さんならどうやって説明をしますか?
是非これを見てくださってる方で
ダンサーじゃない方が居たら
試してみてもらいたいのですが
これを言語化すると以下のようになります。
たった4つの単純な動きでこの複雑な動きが簡単に出来ます。
①両肩を前に出します
②左肩を上に上げて、右肩を下に下げます
③両肩を後ろに下げます
④左肩を下に下げて、右肩を上に上げます
この①〜④を繋げて繰り返すと
肩のアイソレが完成します。
この肩のアイソレが出来るようになると
ダンスを踊る上で一つの動きの見え方や
伝わり方が凄く変わるし
コロナ自粛でPC作業やスマホを
たくさん触ってる方は肩や首がコルかと思いますが
この動きをする事で肩の関節回りの筋肉が
柔らかくなるのでコリが和らぎます。
このように言語化して伝えると
相手は理解しやすいし上達が早まります。
また今のは凄く基礎中の基礎の動きだったのですが
本格的な振り付けや音楽を流したうえで
どのように伝えるのかをしっかりと学んでおく必要があります。
オンラインでレッスンをする時代になると
そこで稼げる先生は
ダンスの上手い人、有名な人に
生徒がたくさん集まるのでは無く
わかりやすく丁寧に教えてくれる先生に
学びたい生徒が集まります。
今までの知名度はオフラインでの
コンテストやバトルで結果を出している人ですが
現在はこれだけネット回線が発達しているので
どれだけ質の良いレッスンを配信していけるかが
最も大切になります。
なのでオンラインでレッスンを考えている先生は
むしろこの状況はチャンスだと考えた方が良いかと思います。
どうしても知名度やダンスの技術を
言い訳にしてしまいがちですが
そんな時代では無くなったので
自分の言語化能力をあげて相手により
「わかりやすい」
「またこの人から学びたい」
と思ってもらえるので
是非今日の内容を参考にしてください。
またこの内容をよりたくさんの方に
知っていただきたいので
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