事業本部のアナリティクスエンジニアを募集中!
これまでも、弊社マネーフォワードでは、アナリティクスエンジニアを募集し、複数人の方にジョインして頂きましたが、現在も継続してアナリティクスエンジニアを募集しております。(2024年11月現在)
今回の募集がこれまでと異なる点は、データ戦略室 分析推進部だけではなく、事業本部でも募集している点にあります。
本記事では、その背景や各募集内容、魅力をお伝えしていきたいと思いますので、少しでも興味がある方は、ぜひ最後までお読み頂けたら嬉しいです。この記事は、分析推進部から事業本部へ異動し、事業本部としてアナリティクスエンジニアを募集している組織のマネージャーの大塚と分析推進部のアナリティクスエンジニアである奥野、木宮の3名でお送りします。
事業本部におけるアナリティクスエンジニアの業務内容
まずは、事業本部で募集しているアナリティクスエンジニアについて説明させて頂きます。
募集の背景について
各事業本部内でのデータ活用を推進していくには、各事業本部が必要とするデータ分析基盤の環境を整えていく必要があります。分析推進部と連携していくことは度々あるものの、分析推進部は、全社横断のデータ活用を推進していくことをミッションとしているため、個々の本部視点の取組みをスピーディー且つ解像度高く取り組んでいくことはかなり難しい状況です。
従って、中央組織としての分析推進部が持つデータ分析基盤のアセットを活用し連携しつつも、自分達の本部で意思を持って、スピード感を持って、データ分析基盤環境を整備していきたいと考えています。
マネーフォワードの中でもSMB事業推進本部は比較的歴史のある本部で、過去から続くボトムアップなデータ活用活動が盛んな文化があります。本部内のデータ分析基盤を整えていくことで、さらにその活動を加速していきたいです!
募集内容 / ユニークな点について
業務内容としては、私が所属するSMB事業推進本部におけるデータ分析基盤の構築が主な業務となります。募集で求めているスキルや要件は、分析推進部のアナリティクスエンジニアと大きくは変わりません。
ユニークな点は、事業本部に所属する点であり、分析推進部よりも、自分が整備開発したデータがどのように活用されるかを間近で見ることができる点だと考えています。
また、今回のアナリティクスエンジニアのポジションは、SMB事業推進本部としては1人目のポジションとなりますので、かなりの裁量を持ってデータ分析基盤の構築に取り組むことができます。
本部内の「1人目」アナリティクスエンジニアではありますが、同じ組織に所属するデータアナリストや分析推進部のアナリティクスエンジニアがオンボーディング期間をはじめ、必要な場面でサポートいたしますのでご安心ください!
私が所属する本部で注力して見ていきたい指標や軸を、新しくマートテーブルとして構築し、事業の状況を定量的にトラッキングするような環境構築や顧客のヘルススコア測定に向けたデータ整備に取り組んでいただきます。
データ活用による事業の伸びしろがとても大きく非常にチャレンジングな環境だと思っています。
こんな方と一緒に働きたい
社内の前例にとらわれずデータモデリングのグランドデザインから描いていきたい!という開拓者精神がある方にぜひ来ていただきたいです。
安定且つ品質の高いデータ分析基盤の構築を実現し、一緒に本部、さらにはお客様に価値貢献していきましょう!
また、ビジネス部門の所属となるため、ビジネスと距離の近いところで担当者と密にコミュニケーションを取りながら仕事をしたい方は大歓迎です!
分析推進部から見た事業本部との関わり
次に、分析推進部から事業本部との関わりについて説明できたらと思います。
事業本部とデータの中央組織が協働することのメリットは以下だと思っています。
事業本部のドメイン知識の横展開や課題の優先順位の共有
事業本部との協働により、その事業のドメイン知識が横展開されることは一つのメリットだと思っています。中央組織において、日常の要望ベースの対応の場合、対応負荷や納期を相対的に重視するために、ドメイン知識を深く吸収することはあまりなく、協働案件はそういったドメイン知識が横展開されるメリットがあると思っています。
また、その事業における課題の優先順位が共有されることもメリットの一つであると感じています。中央組織では、普段は、自分達が横断系のデータのテーマの中で取り組むべきと考えているプロジェクトに注力していますが、横断であるが故に汎用的なテーマに取り組むことが多くなります。
事業側の課題やその優先度が共有されることは、ドメイン知識の共有と同じぐらい意味があると思っています。温度感が高い課題の解像度が上がることで、中央組織として今後検討するべきテーマにも反映することができるからです。
開発ツールの共通化、ナレッジの伝播
協働で案件を進めることは、事業のドメイン知識が横展開されるだけではなく、中央組織が持つ開発ツールの共有やナレッジの伝播にも繋がります。
事業本部としてのデータ分析基盤の環境を作っていく際、開発ツールの統一を図ることで、事業本部間での開発やマートテーブルの仕様の共有がしやすくなり、また、中央組織としても運用上の問題が発生したときのフォローがしやすくなります。その結果として、全社的なデータ整備開発の生産性を高めることに繋がっていきます。
参考: 分析基盤の分散化については以下の記事でも過去に紹介させて頂きました。
データ分析基盤全体の進化
上記で書いてきたように、事業本部と中央組織がそれぞれ持つ知識を共有し合い、一つのプロジェクトとして協働することは、それぞれの組織におけるデータ整備開発のレベルを向上させ、データ分析基盤の分散化を進めつつも、共通化した考え方や同じ開発環境として統一させることができ、データ活用の取組みにおける生産性の向上に寄与していると思っています。
最後に、これまでの事業本部との協働案件についてお話できればと思っております。
以降は、2つの取組みについてご紹介したいと思います。
取組み1 CRMスタースキーマの開発
このプロジェクトは、ある本部で複雑化したデータマートの問題を解決するために、スタースキーマを導入したものです。この本部では、Salesforceを利用したCRMデータを基にした指標が複数存在していました。
しかし、これらの指標はそれぞれ異なるデータマートから算出されていました。例えば、指標Aを全体と特定部門別に計算する際、本来は1つのデータマートから算出すべきところを、別々のデータマートから計算していたようなイメージです。このような状況は、データマートの設計を事前に考慮していないと起こりがちかなと思います。
この問題が積み重なり、同じ指標を出す際に不一致が生じたり、指標のロジックを改修する際に複数箇所で同じ変更を行う必要が頻発し、ビジネスサイドやデータ開発者に大きな負担をかけていました。
課題の解決のため、指標を算出するためのデータマートをスタースキーマのテーブルに置き換えることにしました。ビジネス関係者やデータ開発者と協力し、ビジネスイベントを洗い出してスタースキーマの構成テーブルを決定しました。そして、これらのテーブルを開発し、重要な指標はそのテーブルから算出するようにしました。
この取り組みにより、信頼性が高く、メンテナンスしやすいデータパイプラインを構築することができました。
参考: スタースキーマ化の詳細はこちらからご覧ください。
取組み2 事業本部におけるデータ民主化を後押しするための取組み
このプロジェクトは、冒頭で事業本部のアナリティクスエンジニアの紹介をさせて頂いたSMB事業推進本部との協働プロジェクトとして実行されました。元々、このプロジェクトのオーナーであるSMB事業推進本部は、数年来に渡って、セールスやカスタマーサクセス領域での現場におけるデータ活用が促進されており、内部の勉強会が実施され、データ活用のナレッジが一定以上蓄積されていました。ナレッジの一つとしてよく利用するデータ群はリンク集としてまとまっていましたが、一方で、ソーステーブルの仕様変更に伴うメンテナンスコストの増大や一部の品質担保されていないテーブルが存在している、といった課題が発生していました。
今後、より現場におけるデータ活用を安定的且つシンプルに推進するために、SMB事業推進本部と分析推進部間で協働プロジェクトという形でプロジェクトが発足しました。
余談ですが、事業本部におけるデータの民主化を進めるぞ!という強い意思の元、民主化のイメージを持つ「リンカーン」というプロジェクト名になりました。
具体的な取組みとしては、データを利用するユースケースの整理、必要となる指標の要件整備、設計・実装・テストといったごくごく一般的な開発プロジェクトとして実行してきました。事業本部とデータの横断系組織が協働することで、先ほどご紹介したナレッジの共有が生まれ、双方の組織が持つナレッジをお互いが習得するというシナジー効果を生み出しました。
また、このプロジェクトにおいては、SMB事業推進本部としてのデータ分析基盤環境を整備するという目的もあり、事業部のみで、マートの開発・運用を比較的容易に行えるDataformを導入しました。
本プロジェクト後は、これまでの複雑なSQLクエリから数行レベルのシンプルなものに置き換えることができ、事業本部におけるデータ活用を更に前に進めることができました。
おわりに
最後までお読み頂きありがとうございました。事業本部・分析推進部ともに、アナリティクスエンジニアを募集しておりますので、ご興味のある方は是非カジュアル面談でお話させてください。
ご応募を心からお待ちしております。