見出し画像

新SNS「コンカレント(Concrnt)」を始めてみた・Fediverseに繋がるSNSの新たな選択肢

先日、noteに気になる記事があった。

新しい分散型SNS「Concrnt(コンカレント)」を開発された理由などを語られている記事だった。

MastodonやMisskeyで感じられた問題点を取り入れる形で作られているSNSということのようで、とても興味深さを感じた。

気になるけれど、SNS渋滞してるからなぁ?という気持ちが記事を読んだ時点ではあったのだけど、単純にどういう仕組みのSNSになっているのかが気になった。

ということで、コンカレントでアカウントを作ってみた。

もうちょっと使ってみた人の感想とか情報を聞いてからアカウントを作ろうって思ってたんだけど、どうしてかな(恒例行事)

それはさておき、コンカレントを作って数時間経過した状態の、使ってみた感想を書いておこうと思う。


コンカレントを始めたばかり人間の感想

コンカレントとは…的な説明は、totegamma様の記事を見ていただき、詳しいアカウントの始め方についてはすでに詳しい記事を書いている方がいらっしゃるので、そちらをご覧いただければ。


分散型SNSでサーバーを選べるが、サーバーごとの違いはない

コンカレントは、Mastodon・Misskey・BlueskyといったSNSと同じ「分散型SNS」だ。

複数のサーバー間で相互に繋がることのできるSNSということだけど、サーバーごとに特色があるMastodon・Misskeyと違い、コンカレントはどのサーバーを選んでも同じ使い方ができるのが特色。

アカウントを作る際、サーバーを選択する項目があるが、おまかせで決めて問題ない。

おまかせでサーバーを選んでOK

その気になれば自分でコンカレントのサーバーを運用することができるようだが、深く考えることなく始められるのはありがたい。

アカウント管理はマスターキーで行う

SNSを始めるとき、メールアドレスを登録したり、パスワードを設定することが多いと思うが、コンカレントのアカウント管理は「マスターキー」で管理する仕組みだ。

マスターキーは必ず保存しておく

マスターキーで管理する仕組みがあることで、サーバー間でアカウントの引っ越しをする時に、アカウント情報だけでなく投稿もまとめて引っ越しできるようになるらしい。

このマスターキーの情報を忘れてしまうとアカウントにログイン不能になってしまうようなので、必ず保存をお忘れなく。

なお、アカウント登録時に、何かあった時用のメールアドレスの入力は必要だったので、メールアドレス不要というわけではない。

初心者用にチュートリアルが用意されている

SNSのアカウント管理にマスターキーとか訳わかんないけど?と思ってしまったかもしれない。
私も?でいっぱいになった人間だ。

ただ、そんな人用に、コンカレント内にチュートリアルが用意されている。

マスターキーの登録も、チュートリアル内で設定する流れになっているので、いきなり野に放たれて設定画面のどこから見るの…?という事態にならないように出来ていた。

コンカレントは少し独特な仕様のSNSなので、仕組みが把握できるまでチュートリアルはチェックできるようにしておいた方がいいかも。

アカウントのフォロー=ホーム画面に投稿表示ではない

ちゃんとチュートリアルを見なかった私が、いきなりつまづいたやつ(恥)。

他SNSで繋がっているアカウントをフォローしたものの、ホームに投稿が全然表示されず?になった。

フォロー=ホームに表示ではない

コンカレントは、アカウントをフォローしただけではホーム画面に投稿が表示されない。
プロフィールにある「ウォッチ」メニューで表示させるように設定することで表示されるようになる。

フォローすると「連絡先」というタブに一覧で表示されるようになるので、閲覧状況の管理はしやすいけれど、投稿を見たいだけであればフォローは必要ではない。

サブプロフィールが作れる

私はまだ作製していないが、サブのプロフィールを作ることができるようになっている。

コンカレントでは、アカウントの使い分けではなく、プロフィールを使い分けることで投稿のジャンルだったり内容だったりを分けていこうねという形だ。

サブアカウントではないので、プロフィール画面にサブプロフィールのアイコンが表示されてプロフィールを切り替えて見ることができるようになっている。

メインで日常のことを呟きながら、サブプロフィール①で競馬の話をする場所、サブプロフィール②でブログのことを投稿する…という使い分けが出来るかも?と画策中。

リストを使い分けて投稿を眺めるイメージ

コンカレントの大きなポイントの1つがサブプロフィールの存在だと思っているのだけど、もう1つ大きなポイントだと思うのが、投稿を表示させる場所を細かくリストで分けることができるということ。

フォローしたアカウントを「ウォッチ」メニューで投稿表示させる場所を設定する必要がある…と少し前の項目で説明しているけれど、このリストを複数作ることで、趣味・関心ごとにタイムラインを分けて使うことができる。

 他のSNSのようなとりあえずフォローしたアカウントの投稿を必ずしも一覧で表示させる必要がないので、見たい時に見たいリストを眺める使い方になるのだと思う。

自分の投稿の表示する場所も選べる

コミュニティもホーム、リストの選んだ場所で表示させて使う

コンカレントにはコミュニティ機能がある。

既存のコミュニティに参加することもできるし、自分でコミュニティを作ることももちろん可能。

mixi2のコミュニティ機能に近い雰囲気だが、コミュニティの投稿を任意のリストやホームに表示させられるのが大きな違い。

ホームにコミュニティの投稿が流れるようにしてもいいし、別に作っておいたリストからコミュニティの投稿をチェックすることもできる。

リストに表示させる投稿はコミュニティ投稿とアカウントの投稿を混ぜても問題ないので、自分の見たいものをまとめて表示させたリストを作ることも可能。

投稿画面の雰囲気はMastodon・Misskeyに似ているが、違いも

基本的な投稿画面の使い方はMastodonやMisskeyに似ているように感じる。

下にプレビューが表示される

コンカレントでも投稿の本文を隠す機能があったり、公開範囲を変えられるようになっている。

投稿の文字数制限がわからなかったけれど、ある程度文字数が多くても大丈夫そうなので、とりあえず140文字ということはなさそうだ。

コンカレントの投稿は、コミュニティを選ぶことで参加しているコミュニティに向けて投稿することできるが、複数のコミュニティに向けて投稿することも可能。

さらにデフォルトではコミュニティへの投稿はホームにも表示されるようになっているが、ホームに投稿しないことも出来るので、コミュニティの投稿が盛り上がって連投しがちな時は、ホーム非表示にして投稿したほうが親切かもしれない。

さらに、Mastodon・Misskeyにあったフォロワー限定という公開範囲がコンカレントにはなくて、投稿を見せたいフォローアカウントを選んだ上で投稿するモードがある。

ウィスパー機能と呼ぶらしい

DM的な感じだけど、複数の相手を選ぶことが出来るのが大きな違い。

アカウントを承認制にしていない限り自分で選べないフォロワーと違い、自分が投稿を見せたいと思う限られたアカウントに、投稿を見せることができるのは面白い。

投稿を見せたい相手が自分の投稿を表示設定にしていない場合、どうやって投稿が見えるんだろうね?(未検証)

オプション扱いでFediverseと接続可能

あくまでオプション的な扱いとのことだけれど、設定からActivityPubに接続することが可能になっている。

設定画面からActivityPub接続設定する

ActivityPub接続設定が完了すると、自分の投稿をMastodon・MisskeyといったFediverse系SNSに流せたり、Fediverseのアカウントをフォローして投稿を閲覧する使い方ができる。

 Misskey側からはこんな感じで見えてた

フォローしたFediverseアカウントは個別に閲覧先を指定することはできず、まとめて設定したホーム・リストに投稿を表示する形となる。

コンカレントのアカウントと全く同じとはいかないものの、コンカレント上でMastodonやMisskeyの投稿を見られるのは面白い。

コンカレントにも絵文字リアクション機能があるので、あまり別のSNS感がないような気がするのもいいかも。

なお、Fediverse連携済みのThreadsアカウントやFediverseブリッジを設定したBlueskyアカウントをフォローすることはできなかった。残念。

【2025/02/11追記】ConcrntのActivityPub連携について詳しく書いた記事をアップしました

ミュート・ブロック機能、投稿検索機能は今のところなさそう

今は人が少なめなので気になることはないけれど、ミュート・ブロック機能を見つけることができなかった。

今後人が増えた時に、見たくないものを見ないようにする機能が欲しくなるような気はしている。

例えば、リストで細かく表示設定ができるとはいえ、コミュニティで一部のアカウントの投稿が見たくない時に、今はコミュニティごと視界から消すしかないような気がするので。

さらに、「探索」というメニューから、コミュニティとユーザーを検索できるようになっているが、投稿の検索機能も見当たらなかった。

興味のあることはコミュニティを使って発信なり交流なりしていく形になるかなと思うけれど、コミュニティを通さずに自分の気になる話題を投稿している人を探そうと思ったとき、見つけられない可能性が高そうだ。

多機能すぎて奥が深すぎるけど、楽しいSNSに進化する予感

まだ始めたばかりの状態ではあるけれど、コンカレント(Concrnt)の印象について語ってみた。

とりあえず、コンカレントを始めてみて思ったのは、なんとなく使ってみてもよくわからないままのSNSになるかもしれないな…ということ。

 コンカレントの良さが出てくるのは、リストをいくつか用意して見たい投稿を区分けして見る環境が整った時だったり、サブプロフィールを作って、メインで投稿することとサブで投稿することの棲み分けが出来るようになる時なのかなという気がする。

そして、まだ人が少ない感じがあるのでこれからになるだろうけれど、いろいろなコミュニティが作られたり、自分で作っちゃえ的な雰囲気になってきた時もかも。

アカウント作って、知ってるアカウントフォローしてそのまま…みたいな状況だと、まずホームにフォローしたアカウントの投稿が出てこないので、ちょっと使ってみたレベルだと、ほぼ確実にコンカレントの長所が伝わらない気がする。

ただ、リストを使い分けるとか、サブプロフィールで投稿使い分けしてみるとか、コンカレントを使いこなせるようになってきたら、ものすごく快適で楽しい場所になる予感がすごくしていて。

なぜなら、コンカレントの特徴的な機能たち、私がこれまで他のSNSを使っていて気にしていた部分を踏まえて作られているなと感じたから。

寂しいタイムラインはしんどいからフォロー増やしてみたら、色々な投稿が流れすぎてきちゃってそれはそれでしんどいとか、日常の話をしているところにゲームや競馬やブログの話を放り込むのに申し訳なさを感じるとか、アカウントを引っ越したいけど、投稿もほんとは一緒に引越ししたかったとか。

そういった、諦めに近い気持ちを抱いていた部分に対して、解決できることがあるのではという要素が散りばめられているのがすごく嬉しくなった。

コンカレントは、簡単に誰でも使えるSNSとはいえない。

SNSに慣れた人向けというか、具体的にいえば分散型SNSでSNSを始めることに抵抗があまりなかったような人に向いているSNSだと思う。

そして、コミュニティがどういう風に発達していくのか、サブプロフィールを多くの人が活用するのかによっても、空気感が変わっていくような気はする。

ただ、Fediverseの世界を自分のペースで楽しめる選択肢の一つとして、コンカレントはとても魅力的なものだと私は思った。

仮にコンカレントにフォローしたいアカウントが少なくても、Fediverseのアカウントをフォローできるのは心強い。

まだまだ始めたばかりの身のため、まだまだ把握しきれていないことも沢山ありそうだけれど、少しでも多くの人にコンカレントの存在を知ってもらえたらいいな。

また、しばらく使うようなら、レポ記事的なものを書いてみたいと思います。


いいなと思ったら応援しよう!