踏み出した

3月の城里TT以降ずっと悩んでいた。自転車との向き合い方を。
そんなん好きに乗ればいいじゃんと思える人も居るかも知れないが、自転車に速さを求める競技として向き合ってしまった以上、目標が少しでも定まらないと非常に居心地が悪かった。追い打ちをかけるように勝負ごとに負けるのも嫌な性格だ。
初めてヒルクライムレースに興味本位で出て以来、今年で3年目…。自転車に乗り始めたのが39歳と遅いが今年はもう43歳だ。
1年目はスポンジが水を吸収するかの如く、乗り込んだだけで脚力は向上した。2年目は考えるようになって当時自分の目指していた目標を達成した。
それと同時に自転車における自分の能力の立ち位置も理解した。
自分は自転車の競技はヒルクライムとタイムトライアルにしか出ていない。今後もその方針は変えることはない。しかし自転車への向き合い方に速さを求めて強くなることに喜びを感じてしまっている今の自分に、ヒルクライムとタイムトライアルの中で目標を定め向き合う以外、取り敢えず今のこのモヤモヤからは抜け出すことはできない。再三言うが、趣味だし自転車の楽しみ方は無限に存在するのは分かっているし、私と違う観点で自転車に乗っている人と一緒に乗りたくないなんてことは毛頭なく、寧ろ接したい。ただし自分に向けると、そもそも私の趣味自体の向き合い方が「目標ありきで達成、そして競技…。」みたいなところにあるため、どうしてもぼんやりでもいいから目指すモノが欲しかった。
現実的な目標を探すべくここ数か月分析した。TTバイクに高額突っ込むのは経済的に躊躇われた。ヒルクライムにおいての不利な立ち位置で上を目指す事は身を亡ぼすと感じた。
のちほど、リフレーミングし意思を決めたブログだけに最初に「言い訳」とも聞こえる分析した愚痴を聞いて欲しい。
①若くない。
②改善には限界がある競技上不利な体型的な問題。
③気軽に登坂できたりノンストップで乗れる環境ではないコンクリートジャングル。
④家族と常に一緒に居たいからフットワークが重い…。
それだけ?と感じる人がいれば尊敬に値する。①②④はともかく③は圧倒的に不利で「継続」ということでしか能力の向上が図れないこの競技において、③を覆すだけのフットワークを年単位で持ち続けるのは不可能と言っていいだろう。とにかく外を乗ってこその自転車だ。寧ろ③に加えて更には④があるからこそ、今後の自転車との向き合い方を考えざるを得ないということにも繋がっている。
丁度今旬な富士ヒルに例えてみよう。上記不利な条件の中で目指すのであれば去年達成したゴールドが限界値だと思う。そして私の場合個人的な価値観こそ含まれるが、上記不利な条件があるからこそ、「来年は今年の自分よりを超えるぞ!」とか「タイムを縮めるぞ!」とか「年別で入賞するぞ!」とは到底思えないし、自分にとってはあまりにも健全ではない。

で、どう思ったか。

逆立ちしようが地球がひっくりかえようが変わらない①と②。
健全な趣味でありたいために変えたくない③と④。

ならば、自転車に気軽に乗れてしまう環境に居て、簡単に良いトレーニングができてしまうがために、逆に自転車に乗らないと言う選択肢すらなく、乗れてしまう人がしづらい事をすればいい。

あらゆる自分の知識と経験を利用して、本当は乗れる環境が欲しいが、みんなが乗れてしまう環境ではないことを逆手にとって徹底的に肉体改造をしてみようと思う。ストレスを感じながら乗る時間を確保するのであれば、乗れないが強くなるアプローチを試みてみる。
さらにリフレーミングをするとすれば、もう43歳なんだ。若い連中を同じことをしていたところで、同じ成長は見込めないし、例え乗れる環境があってもこれ以上の伸びしろを確保できないかも知れない。そういう意味では臆することなく新たな事に飛び込む絶好の歳とも言える。
失敗して御の字。でもいつまでもグチグチ言いながら自転車乗りたくないし、万一成功して目を見張るような成績があげられれば、それはそれでファーストペンギンになれる。

数値的結果的目標は現段階には存在しない。ただこれを数か月から年単位で続けたときに自分に見合った目標が出て来ると思う。自転車のパフォーマンスは確実に一時的には落ちるだろう。もしかしたら一生今現在の自分のパフォーマンスは戻らないかも知れない。

でも進める。まずは「人と違うアプローチでの継続」ということを目標に置く。


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