コンプレックスを超えて ~戦う相手は常に自分~
今日は私が20年生きてきて感じたことをまとめました。
私は今大学生ですが、生後8ヶ月の時に神経芽細胞腫という小児がんにかかりました。お腹にはその手術の傷が大きく残っています。母親に生きている証なんだから誇りに思って良いと言われ自分も病気に打ち勝ったんだと傷を誇りに思っていました。物心ついた時からあったものなのであまり気にすることはなかったのですが、周りの環境の変化に応じて自分の気持ちも変わってきました。
運が良かったのか友達には恵まれていましたが小学校に上がるとプールや運動会で脱ぐ機会が出てきます。最初は気にしていなかったので堂々としていたのですが学年が上がるに連れて周囲に傷のことが広まり、陰で自分の傷の話をしているのを聞くようになった。それに仲の良い友達も加わって話していたのでとても傷ついた。そして徐々に自分のお腹の傷がコンプレックスになっていったのです。泣いて眠れない夜もあったが母親には強がって気にしていないと言っていました。次第に自分に自信を持てなくなり臆病な性格になっていきました。プールの授業では海パンを傷の部分まで上げて何とか隠していました。(なんでそんな海パン上げてんのって言われて逆効果でしたが…笑)。
そんな自分も中学生になり部活動に明け暮れる日々で、体がどんどん成長していきました。周囲の友達も自分の傷の事は皆知っていて自分に気を遣っていた。しかし、ある日友人に「お腹に手術傷あるんでしょ?」と言われた。急に言われて驚いたが、なぜか嫌な気持ちにはならなかった。その時に気づきました。自分が気にしていたのは傷がお腹にあるという事実ではなく、この傷への周りからの視線だということに。確かによく考えると物心ついた時からある見慣れている傷をいまさら気にするわけがないのです。皆違って皆良い。周りと違うという理由で自分の傷を恥じることはないとその時思いました。それから気にすることは減ったものの恥ずかしさがあり人前では見せないようにしていた。やはり一度コンプレックスになった事はそう簡単には受け入れられない、この時はそう思っていました。
やがて 大学生になり、自分のメンタルが弱いことは知っていたので自己啓発の本を読むようになりました。本を読むようになってから今まで視線が周囲に向いていたのが自分にフォーカス出来るようになりました。言葉って凄い力を持っていると本を読み始めてから思いました。どうしても人間は他の人と比べようとします。確かに営業成績や売り上げなどで順位をつけ、それがモチベーションになったりもしますが僕が言っているのはそういった面ではありません。人々は人間の内側さえも比べたがります。生まれ持ったものを否定されるのは悲しいです。自分も身に染みて分かります。そういった人を批判する行為はこれからもなくなることはないでしょう。だから自分が強くなるしかない。もう一度言います。自分が強くなるしかない。戦う相手は周りの人ではありません。その相手は常に自分です。僕は逃げないで戦います。自分の中での苦悩や葛藤に打ち勝ってそれを継続します。そのために自分に自信を持つことが重要なのです。
耐性をつけることがコンプレックスを和らげる一つの方法だと思います。ただ、これは最初は物凄くつらいです。でも僕は逃げません。友達や一人でも温泉に行き自分の傷を見せて傷を見られる耐性をつけました。自分のコンプレックスが見られて恥ずかしいのは相手がそれをどう見ているかを気にしすぎているからです。そもそも人は自分が気にしているほど他人の事を見ていません。ある人にコンプレックスを馬鹿にされても別の人に馬鹿にされるとは限りません。人間は十人十色。過去のトラウマが同じように起きてしまうのではないかという心配はいりません。その心配がさらに自分を追い込むことになるからです。
自分が傷をポジティブに受け入れられたのは思考の変化と筋トレです。読書は良い例で、考え方を豊かにしてくれるだけでなく、知識が増えてそれが自信につながります。知らなかった情報は知らなかったという事実を知らなかったのです。知識は自信につながります。必ずやってください。そして筋トレ。筋トレは僕の人生を変えてくれました。筋トレを始めるとタイムマネジメント能力が上がり、一日を有意義に使えます。何より筋トレは自分に自信がつく魔法のようなものです。意味が分からない自信が出てきます。どんなに忙しくても筋トレの時間を作っています。筋トレは一見、肉体を鍛えているようで精神面が鍛えられるのです。
失敗で自分が嫌になって逃げだそうとする時もありますが、挑戦しない人生の方がよっぽどつらい人生が待っています。自分の事が好きになれなくてもそんな自分を受け入れてあげることが大切です。考え方で人生の方向性は大きく傾きます。コンプレックスは武器になるとかいう言葉を聞いたことがありますが私はそうは思いません。しかし、そのコンプレックスを理由に自分を受け入れられないのは良くないです。私自身、考え方を変えただけでコンプレックスであった傷を受け入れることができました。無理に好きになる必要はありません。僕は今日も戦います。
僕が最も重要視している人間関係、それは切っても切れない関係にあります。だからこそそこをうまく利用するのです。僕は人を嫌いになることがほとんどありません。どんなに皮肉な人でもそういった考え方を持っている人なんだと思い、否定をするのでなく尊重してあげるのです。最初から否定してはいけません。自分にも苦手な人がいましたが相手の考えを最初から切り捨てるのではなく理解しようと努力します。そうすると自然と相手も自分の考えに耳を傾けてくれました。人は自分の話をするのがとても好きです。相手の話をしっかり聞く力が人との繋がりで重要になってきます。僕は会話の中でそれを意識してその力を得ました。苦手な人もいつの間にか自分の事をよく理解してくれる仲間になっていました。人との繋がり無しに幸せになることは不可能です。人との関係性を大切にしましょう。
自分はあえて冒頭に年齢を挙げましたが年齢の話をするのは好きではありません。年齢はただの数字であり、どう生きたかは教えてくれないからです。まだ若いからとかいった理由で自分に甘えたり、〇〇歳になったらやろうっていう人の8割の人間はその年齢になっても行動できません。年齢がいくつだろうが今日が自分にとって一番若い日なんだから今日から始めるのが良いに決まっています。もちろんタイミングもありますがその土台となるものは今から作り上げるべきです。そういう事はやった後にやった事を後悔することはほとんどないです。むしろ、あんときやっといて良かったって思います。それが失敗であれです。
人生はどれほど自分を愛せるかで幸福度が変わってきます。コンプレックスを受け入れて自分を大切にしてあげてください。自分に言い訳してはいけません。自分の幸せは自分で掴みましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。読んでくださった方が少しでも前向きになれたのなら本望です。
おわり
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