たべたび。03:超ローカル店の名物を食す② 祖谷の巨大豆腐、『祖谷とうふ』
さて、前回大歩危駅前のローカルなお店『歩危マート』で
面白い食材と出会った。
今回はその中でも、『祖谷とうふ』を味わっていこうと思う。
硬い『祖谷とうふ』
前回も書いたが、この豆腐は大きい。重い、そして硬い!
こんな風に押してみても指はめり込まないし、ひびも入ることもない。
ずっしりとして重厚感がある。かなり密に中身が詰まっていそうだ。
どうしてこんな豆腐なのかというと、どうやらその昔、豆腐を縄でくくって持ち帰ったからなのだそうだ。そのため豆腐は硬めに作る必要があったのだろう。
そういえば、このような形態の豆腐は他の地域でも見られる。
例えば富山県の五箇山地域では、『五箇山とうふ』という同じように縄で縛っても形の崩れない大型の豆腐が作られている。
このように硬い豆腐は『堅豆腐』と呼ばれ、その歴史はとても古い。
そもそも豆腐は中国由来の食材だ。中国では今もこの堅豆腐が主流である(確かに臭豆腐は硬い豆腐を使っている)。日本に伝来したのは奈良時代ごろだが、日本ではその後改良される中で柔らかい豆腐へと変わっていった。だが各地ではかつての、豆腐本来の姿の豆腐が今も作られているのだ。
確かに、と思い返してみる。祖谷や五箇山だけでなく、例えば熊本県の五木地域で作られる『五木豆腐』は、かなり身の詰まった木綿豆腐だ。また、沖縄の『島豆腐』も、硬くしまった豆腐で、これも堅豆腐の一種である。
と、豆腐の歴史と各地の伝統的な豆腐について学んだところで。
やはり気になるのは、美味いかどうか!
当然美味しいさ。しかし、とにもかくにも自分の舌で確かめてみないことには分からないので。そう、ちゃんと自分で体験しないとね。
というわけで、調理開始!
……といっても、難しいことはしない。
ド定番で冷奴。ちょうどいい大きさに切って、薬味を乗せてお醤油をかけていただきます。
まずは口当たり。木綿豆腐のようだけどスーパーに売られているものよりかなり身が詰まっており、粗さがない。水っぽさがなくて、なんだか硬い肉を食べているような感覚だ。
大豆の風味が濃く、ちゃんと「大豆製品を食べているんだな」と分かる。
ずっしりとしていてすごくお腹にたまる。いや本当に。
売られている豆腐くらいの大きさを食べたのだけど、いつもより満腹感があるのだ。
満足感が得られるのは高得点。これを切って皿に置けば、
おかず一品として十二分に機能すると思う。
写真を撮り忘れてしまったが、冷奴の他に、豆腐の味噌汁にしてもいただきました。
食べ応えのある具材で、主役として味噌汁の中で活躍。
大満足な豆腐だった。
ということでまとめ。
また食べたいので、通販をお願いしたら販売してくれますか?
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