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人気のWeb業界を経験した私がこれから目指す人に向けてお節介なアドバイスしてみた

Web業界は数ある業界の中でも人気の業界です。

どうしてもスキルやノウハウが属人的になってしまう世界なので、独立しやすいという点も人気の理由の1つでしょう。

ビジネスを行う上で今ではWebの知識も必須になっていますし、それを肌感レベルで実感されている方も多いかと思います。

しかし、人気とは裏腹に辞める人が多い業界というのも事実です。

「始めやすいし辞めやすい」ので、参入障壁はかなり低く色々なレイヤーの方がいます。

そこで今回は、営業職としてWeb業界7年目となる僕が、これから目指す方や入ったばかりだけど右も左もわからないという方へリアルな事実をもとに、アドバイスできたらと思っています。

※いっぺんに書ききれない可能性があるため後日加筆予定です。


Web業界の色々な職種

「Web業界とは」という説明の部分は今回割愛させていただきますが、一言で言っても、実際には多種多様な職種が存在します。

そこで、まずは以下に代表的な職種を簡単にまとめてみました。ただ、Web業界の場合は1つの職種だけやるというよりも、2つ以上の職種を兼務していることがほとんどです。

営業(セールス)

私が担当している職種です。新規顧客を開拓し、クライアントの要望に合わせた提案を行うので、プランナーを兼務している方が多いです。ちなみにですが、私は企画営業からキャリアがスタートしました。

プロジェクトを成功に導くためには、クライアントとの信頼関係を築くことが非常に重要でして、そのためには業界の知識だけでなくコミュニケーション能力や交渉力も必要になります。

Webディレクター

Webサイトやアプリの開発プロジェクト全体を管理する役割がこのWebディレクターです。受託後のクライアントとの打ち合わせや、後述するデザイナー、エンジニアとの調整を行い、プロジェクトをスムーズに進行させるのが仕事です。

知識もさることながら、コミュニケーション能力とプロジェクト管理能力が求められますので、営業と兼務している方が多くいらっしゃいます。

マーケター/SEOスペシャリスト

Webサイトやアプリの集客を担当する職種です。検索エンジン最適化(SEO)やコンテンツマーケティング、広告運用(リスティング広告、SNS広告など)やSNS運用を活用して、サイトのトラフィックを増やす、売上を伸ばすための戦略を立てて実行する役割です。

Web業界では「花形」職種で、個人的にはエースで4番みたいなイメージがありますね。

Webデザイナー

サイトやアプリのビジュアルデザインを担当します。ユーザーが使いやすいデザインやクライアントが求めるデザインを作成することが求められ、UI/UXの知識が必須です。

Adobe XDなどのデザインツールを駆使し、クライアントの要望を形にするクリエイティブな仕事です。

個人事業主の方や1人社長さんの場合だとクライアントとの打ち合わせも行う必要がありますが、イメージ的には社内コミュニケーションが多い印象です。

フロントエンドエンジニア

ユーザーが直接目にする部分(フロントエンド)のコーディングを担当します。HTML、CSS、JavaScriptなどを活用し、デザイナーが作成したデザインを実際にWebブラウザ上で正常に表示できるようにします。

デザイナーにも同じことが言えますが、Web技術のトレンドに敏感であるということが必須で、常に学び続ける姿勢が求められます。

バックエンドエンジニア

フロントエンドとは対照的に、サーバーサイドの処理を担当するエンジニアです。データベース管理やサーバー設定、APIの開発などが主な業務となります。PHP、Python、Ruby、Node.jsなどのプログラミング言語の知識が必要です。

Webサイトの場合は上記の知識はそこまで必要とはならないのですが、アプリ開発では必須です。

また、Webサイト制作がメインであればWordPressなどのCMS構築の知識なんかも必要になってきます。

ちなみにですが、今まで出会ってきた方だとフロントエンドエンジニアの業務と兼務している方が多いです。

Web業界の現実

では、こんな職種の人がいるんだな、ということが理解いただけたところで、「ぶっちゃけWeb業界ってどうなん?」という点についてお話しします。

Web業界はなぜかわからないですが、華やかなイメージを持たれることが多いです。私もその1人でしたが、最初は「かっこいい」イメージがなんでかあるんですよね。不思議。

しかし、その裏には厳しい現実が隠れています。

よくSNSでキラキラした投稿を見ますが、ほとんどが嘘だと思っていた方が良いです。笑

ここからは経験上に加えて、ガチもんの人たちを見たり聞いたりした話です。

変化のスピードが速い

Web業界はドッグイヤーと言われ、常に進化しています。新しい技術やトレンドが次々と登場し、数年前には最先端だったものが、今では時代遅れになっていることも珍しくありません。

何がトレンドになるのかは予測が難しいのです。そのため、常に新しい知識を吸収し続けることが求められるので、使えるかわからないけど「頭に入れておく」「できるようにしておく」が必要です。

私もやらないとな〜と思っていても億劫になり手を出していなかった技術、サービスがあったのですが、勉強していなかったせいで大型案件を取りこぼしたことが何回かあります。

やれる人はこの業界にいくらでもいるので、他を当たりますね〜が可能なんです。

長時間労働が当たり前

多くのWeb業界の会社では、受託した仕事の納期に間に合わせるために、徹夜や休日出勤が求められることも少なくありません。

特に、クライアントの要望に合わせて急な変更が発生することもあり・・・というか、だいたい発生します。

そのたびにスケジュールが変更されますので、柔軟な対応をしなければならず、結果としてワークライフバランスを保つのが難しいことが多いです。

案件を何件も抱えていると、どこかで不測の事態で緊急対応も起きてしまいます。

寝ようと思ったら電話が来るとかっていうのも結構ザラです。

知り合いは嫁さんに「いい加減そんな仕事やめて転職してよ!」と逆嫁ブロックを喰らったとか喰らってないとか・・・。

クライアントとのコミュニケーションの難しさ

Web業界で働く上で避けて通れないのがクライアントとのコミュニケーションです。

クライアントは必ずしもWebの専門家ではないため、こちらがどれだけ専門的な知識を持っていても、それを分かりやすく伝えることが求められます。

しかし、わかりやすく伝えたとしても理解してくれようとしないクライアントが多いのも事実。

全部おまかせします〜みたいなこともあるんですが、「そこはそちら側で決めてもらわないと困ります」というのもありますし、「聞いてない!」と言われても「いやちゃんと何回も説明しましたやん・・・」みたいなこともしょっちゅう。

やはり、専門的な業界なのでどうしてもあります。

時にはめちゃくちゃ安い予算で無理難題な要求をされることもあり、その場合はうまく折り合いをつけるための交渉力も必要になりますね。

Web業界のデメリット

以上を踏まえて、お節介ではありますがWeb業界のデメリットについて解説します。

前述した「Web業界の現実」も十分デメリットになりうるんですが、改めて。笑

精神的なストレスが大きい

プロジェクトの進行状況によっては、精神的なストレスが非常に大きくなることがあります。納期に追われたり、クライアントとのコミュニケーションに苦労したり、社内での調整がうまくいかなかったりと、ストレスの原因は多岐にわたります。

私も案件を抱えまくって、睡眠時間が1日2〜3時間、毎日電話とメールの対応に追われ、精神的に参ってしまった時期がありました。

ほとんどの案件はなんとかなるんですが、稀に案件が炎上してしまう時もあります。

そうなるとさらに責任を問われ、相当な精神的なダメージを受けます。

キャリアパスが不透明

大手企業であればまた別の部署・事業があったりするのでそこまで問題視されませんが、中小企業では明確なキャリアパスが描けないことが多いです。

受託しかやっていない会社さんですと、経験を積むにつれて、どの方向に進むべきか迷うことも出てきます。

他業界はわかりませんが、未来に不安を抱えている方が多いかも?と思っています。受託専門でやっている超巨大企業が少なくて、一生安泰!が感じられないかもしれません。

また、専門性を深めすぎると、他の業界に転職しにくくなるリスクもあります。

技術の習得コストが高い

新しい技術やツールが次々と登場するため、それを学ぶための時間と費用がかかります。自主的に学び続ける姿勢が求められるため、自己投資が必要になります。

また、習得した技術がすぐに古くなることもあり、そのたびに新しいスキルを習得しなければならないのも負担です。

コストが高いというのは、お金の話だけではなく時間コストを踏まえると、そこまでコストパフォーマンスは良くないというのがWeb業界です。

働いた分だけ売上が立つわけではない

どの業界でもあるかもしれませんが、Web業界の金額設定は結構ブラックボックスで、100社あれば100通りの見積もりが出てきます。

そこまでは問題ないんですが、問題は「仕様とは別の機能を追加する時」などの場合。

この場合は、もちろん追加費用を請求しますし、できて当たり前だとは思っていたんですが、実際には取れない案件もちらほら・・・。

予算が決まっていて稟議がおりない、補助金関連で制作するものだからもうこの金額でしか発注できないとか、まあ色々あります。

納期目前でデザインを急に変える、それも一部ではなくて全てとなったら、デザイナーの人件費がかかりますが、それすらも満足にとることはできないので(なんとか最大限予算は取りに行きますが)、フタを開けてみないと利益率が確定しないというのがWeb業界の怖いところです。

そのため、安請負いをしてしまうと大半の場合は事故が起きますので、注意してください。

それでもWeb業界で頑張りたいあなたに

ここまでWeb業界はあまりよくないよ、みたいな主張をしているように思われるかもしれないんですが、決してそうではありません。

自分が目指しているところがあればいいですし、モチベーションが高ければぜひ頑張っていただきたいです。

しかし、ここまで私がお伝えしてきたことを総括すると、ただ1点。

Web業界に期待しすぎない方が良い、ということです。

ただでさえキラキラしているイメージがある業界ですし、SNSではそう謳う人たちがうじゃうじゃいます。

それを鵜呑みにしていざ飛び込んだらギャップに驚いたり、全然稼げねぇじゃん、で辞めちゃう人が後を立たないんです。

そのため、じゃあ自分が今何も知らずにWeb業界に飛び込むとしたらなんて伝えるかなと考えた時、「今後自分がビジネスを行う上で必要な知識を蓄えるためにWeb業界に飛び込むというスタンスはどうですか?」というところに行きつきました。

まわりでフリーランスや受託事業を行っている社長さんに話を聞くと、結構受託業務って辛いんですよ。

なんてったって、人の仕事ですから、自分ごとに置き換えることがどうしても難しい。

だから、だんだん苦しくなってほとんどの方が自分(自社)のコンテンツを作っていかないと無理だよね。と言っています。

現に、私の周りでは別事業を展開しながらやっている人がほとんどです。

SNSで稼いでいるアピールをされているWeb系インフルエンサーさんも、正直それだけで稼げるレベルにはないorしんどいから、インフルエンス力で別の事業、または自分のコンテンツで稼いでいる方が大半ではないかなと思います。

そのため、「受託業務は仕事のメインにするな、あくまで通過点としろ!ただし、業界のスペシャリストになりたいのなら別。それならめっちゃ頑張れ、応援します。」がアドバイスとなります。

まとめ

これからWeb業界を目指す方には、業界の現実をしっかりと理解し、自分に合ったキャリアパスを見つけていただければと思います。

まあ私個人としては、よっぽどの熱意がないのであれば、そのWeb業界で得た知識を活用して自分でビジネスをする、コンテンツを作る。これが最適解かと思っています。

となると、狭く深くよりも広く浅く知っていた方がより今後の人生で活かせるかと思います。スペシャリストではなく、ゼネラリストになれ!ですね。

トップレベルは新規参入しても追い付けないですし、追いつこうとすると膨大な時間がかかります。

孤独との戦いに苦しんで消えていった友人は、何人もいます。

そうなるためには相当な覚悟が必要ですので、それでも目指すんだという方は、気張っていきましょう。

このような経験談をもとにしたエッセイを中心に、どんどん投稿していこうと思っているので、みなさん仲良くしてください。

自己紹介noteはこちらです。

色々な記事にスキしてくれるとめちゃめちゃ喜びますので、よろしくお願いします。

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