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集団行動において大切なこと✨️
七海恋です✨
先日、子どもたちが宿泊行事において
立派に振る舞い
大きな成果を収めました🥺🥺
私が集団行動は周りを思いやる気持ちが大切だと
自分が納得して実践できたのは
みんなより一年遅かったなあ。
みんなの頑張りにより思い出した記憶を
ショートショートで共有します✨
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題名:尊敬する選手
私、まどかはバレーボール部に入っている。
毎日努力をするものの、
練習や自主練の成果がふるわず、
土日はチームの応援に費やす日々だった。
悔しい。
私も試合に出たい。
その悔しい気持ちが背中を押し、
人より練習しようと、
みんなと同じ練習でも
ボールに触る回数を増やそうとしたり
外周ではみんなより外側を走ったり
近所のおばさんに怒られながらも
夜遅くまで毎日の自主練も怠らなかった。
「ねえ全日本バレー9月から始まるよね。みんなで見ようよ」
エースアタッカーのやよいが声をかけてきた。
正直全く興味がない。
その時間で練習をしたい。
「え〜、その時間練習したいんだけどなあ」
「そうか?ちゃんとプロの試合見た方がいいよ。攻撃の仕方とかヒントあるよ!うちらも高さはそれほどないチームだけど、日本も高さなくても速攻と粘りで勝ってるじゃん。」
まあ、そう言われてみれば、確かにな。
「うーん、わかった。その代わり色々隣で解説してね!途中で人狼とかなしだから!」
「厳しいな。少し、肩の力を落とせよ?」
「?うん、ありがとう。」
私はチームメイトよりも
試合の経験が極端に少ない。
みんなが試合している間、応援してるのだから。
それに加えてもう全日本の応援なんかしたくない。
それよりボールを触りたいのだ。
失われた試合経験を取り戻すために必死なのだ。
約束通り、全日本の試合の日にやよいの家へ訪れた。
「あれ、まだ私だけ?」
「いやー他の奴ら塾だったわ」
「なんなんまじ笑」
「いや、今日はお前と話ししたかったんだよ。この前借りた月間バレーボール返すわ。」
やよいはバレーノートを書きながら試合を見るようだったので、
私も真似してバレーノートと筆箱を出した。
「まどかは真面目だよな。月間バレーボールにこんな付箋たくさん貼って勉強してるやつ、チームに誰もいないんじゃないか?」
「まあ、それでも試合に出られてないんだけどな」
「お前はなんで試合にそんな出たいんだよ」
「えっ?!」
びっくりした。
そりゃあこんなに頑張ってるんだから
試合に出たいに決まってるじゃないか。
だけど、
なんだか言葉をうまく紡げなかった。
確かに、なんでこんなに試合に出たいんだろう。
「やよいは?なんで出てるの?」
「そんなの勝つために決まってんじゃん。」
頭をガツンと殴られた気がした。
そっか、
チームが勝つために練習するし、
チームが勝つために試合に出るのか
当たり前なことなのに
全然気が付かずに
自分がレギュラーになることばかりこだわってた。
「やよいのバレーノート見せて」
「じゃあ私はまどかの見るわ」
やよいのバレーノートを見て驚いた。
自分のことだけでなく、
チーム全員の反省や気づきが書かれていたのだ。
レギュラーでない私の分まで。
「月刊バレーボールに付箋貼って勉強してるのはまどかだけ。ここぞというときに頼りになる」
書かれた文章を見て、
認められて嬉しい気持ちと、
自分のことしか見えていなかったことへの恥ずかしさと
やよいへの尊敬の気持ちでいっぱいになった。
「そっか。私はレギュラーになるために練習してた。だけど、やよいはチームを強くするために練習してたんだな。そりゃあ私がレギュラーになれないわけだ。」
「正直チームが勝てるなら、別に私はレギュラーにならなくていい。でも、まどかと一緒にやりたいと思ってるから私はまどかのことも書くよ」
そっか、バレーはチームプレーだもんな。
自分のことばっかり考えてるようじゃ
チームは勝てないし、
レギュラーになんかなれるわけないか。
それから、
私はレギュラーにこだわることをやめた。
チームが勝つことに、こだわることにした。
チームのためにできることを探した。
結果、
私のサービスエースが連続で決まり、
最優秀選手賞をもらえるまでに成長し、
チームにも貢献していくことになる。
今まで自分のことしか考えられていなかった私は
チームのことを考え行動することによって、
レフトで力強さで勝負したい時の咲子、
レフトで速さとテクニックで勝負したい時の私と、
その時々に応じた戦い方ができるようになった。
チームプレーの大切さは
きっと先生も顧問も親もみんな教えてくれてたと思う。
だけど、
心から自分が納得できたのは
チームメイト、エースのやよいのおかげ。
私に大切なことを教えてくれたやよいは
今も昔も世界で一番憧れる選手だ。
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