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【小説】愛着障害児日記 8.夢に見てたJCだけど……

 JC1になりました。

 女子中学1年生ってことだよ。

 今は6月です。

 本当に激動の毎日すぎて、
 全然この「なんでもノート」を書けてなかったね。

 良くも悪くもみんな大人になってしまって、

 いろんなことが変わってしまった。

 一つずつ、話すね。

 まず、部活はバレーボール部に入りました。

 校内で一番厳しい部活。髪の毛は三センチ。

 三センチになると、私の見える世界が広がった。

 ぎゃぅにあんまり興味がなくなっちゃった。

 だから、「ぎゃぅず」は、脱退した。

 「ぎゃうず」の「みいな」は、
 私がバレー部に入るのを心底嫌がっていた。

 私が持ってきた
 バレーボールを盗んで、
 私を仲間外れにして、
 私に意地悪した。

 すごく惨めで嫌な気持ちになった。

 だけど、本当は「みいな」だって、
 本気で部活とかやってみたかったんだ。
 そういうの好きな子なんだ、本来は。

 だけど、「みいな」んちは、母子家庭で
 ちょっと変わってるお母さんだった。

 「みいな」のお母さんは、自分だいすきで、
 自分さえ良ければいいって感じの人。
 養育能力は皆無。

 「みいな」は、自分が生きるためには、
 家のことはなんでも自分でやらないといけない。

 そんな家庭環境なのだ。
 「みいな」が、得意でだいすきな運動を
 ただひたすらにできるような環境は、
 整っていないのだ。

 そう思うと、
 私に意地悪したくなる気持ちがわかる。

 だから、みいなのことは嫌いになれなかった。

 でも、「ぎゃぅず」と一緒にいたとて、
 部活が厳しすぎて帰ってきたら疲れて寝ちゃうし、

 「ぎゃぅず」が好きな
 オシャレとメイクとかピアスとかに
 全く興味がわかないし、
 (まあ、髪の毛三センチだからな。)

 向こうは向こうで、私に気を使うだろうし、
 一緒のいたとて、
 お互いを傷つけ合うだけな気がした。

 だから、私は「ぎゃぅず」を脱退した。

 その代わり、
 唯一FOXのことを話せる、心友が見つかった。

 「まこと」だ。
 同じバレー部で、
 髪の毛が5センチくらいなのだけど、
 同じ「ぎゃぅ」の匂いがして、
 すぐに仲良くなった。

 「まこと」とはこれまでのこと、たくさん話せた。

 「ぎゃぅず」のこと
 FOXのこと
 家庭環境のこと

 すると、まことも、
 いろんなことを話してくれた。

 まことの家庭環境は、
 今までに聞いたことのないくらいに
 壮絶だった。

 血のつながった父は、
 まことの友達の母親と不倫。
 不倫の末、結婚してしまい、

 まことの父は、
 友達の父になってしまった。

 まことはパパっこで、
 弟はママっこで。

 どうしようもないくらい
 寂しかったし、辛かった。

 そんな、まことのママが、
 新しい彼氏を作るたびに、
 自分のことを見てくれていないように感じて、
 ママと喧嘩をした。

 ママを傷つけたいのではない。
 ただ、こっちを見て欲しかった。

 それなのに、
 ママは全く私の気持ちに寄り添ってくれない。

 ざっくりいうと、こんな感じだ。

 壮絶すぎる。

 まことを含め、
 バレー部には、
 ミニバスをやっていた子がたくさんいる。

 その中でも、
 「ひびき」は、私の家が近く、
 仲がいいので、
 ミニバス時代のまことの話を聞いてみると、

 「あー、私、まことのお母さん、
 本当に嫌いなんだ。
 まことのことも、周りも見えてない感じ。
 お金持ちのお嬢さんで、人間性欠落してる感じ」

 と言われて、腑に落ちた。大変そうだ。

 とまあ、長くなってしまったが、
 こんな感じである。

 前途多難って感じだけど、頑張るぉ!


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