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Evidence based 草野球 #3 極端に単純化して考えてみる

前回の記事では、まずは自分の現在地を知ろうということで、すぐに計ることができる体重などの項目についての測定結果をお伝えしました。
今後もちょっとした体力測定的な結果などについてもお伝えしていきたいと思います。

複雑な投球フォームを “極端“ に単純化してみる

球速UPを試みたことのある人は、すでに書籍やyoutubeなどを通じて多くの情報を得ていると思います。その中には有用な情報が数多く存在しますが、一部の情報には「むむむ?」と思ってしまう情報もあります。
また、有用な情報でも、部分的な項目(脚の挙げ方、腕の振り方)に着目しすぎていて、「早速実践したら自分の元々のフォームがわからなくなった…。」なんてことにもなったりします(学生時代はしょっちゅうフォームを忘れていました)。
そこで、まずは複雑な投球フォームを単純に考えてみること大切なように思いました。

先日、うちのチームにほとんど野球初心者の同い年の人が入部してきました。
小学校時代にソフトボールをやっていたようですが、それ以来野球経験はなく、陸上一筋の人でした(インターハイ出場経験のあるポテンシャルお化け)。
その人に投げ方を教える機会があったのですが、癖まみれでなかなかうまくいきませんでした…。
私も教える際に、目につく細かなポイントばかりを伝えてしまい、相手に全体観が伝わっていなかったのだと思います。
その人はゴリゴリの理系ということもあり、ふと「結局投球は F=ma だから」と伝えたら、「なるほど」みたいな反応が返ってきました(本当にしっくりきたのか不明)。
ただ、それからはキレイなフォームとは言い難いですが、自然にキャッチボールもできるようになり、素人感も無くなっていきました。
投球動作といっても、2秒弱の一連の動作の中に様々な動作が含まれています。これを一つ一つ気にしていたら全体が崩壊するのも当然です。

先人たちの智恵をお借りして
運動方程式に(無理矢理)当てはめてみる

みなさんも学生の頃に、ニュートンの運動法則(慣性の法則、運動方程式、作用・反作用)について聞いたことがあるかと思います。
この中の「運動方程式」を用いて投球フォームを考えていきたいと思います。

<ニュートンの運動方程式>
F=ma (力=質量×加速度)
力:ボールに伝わる力
質量:体重
加速度:ボールリリースまでの加速

以上のように、Fを最終的にボールに伝わる力と考えた場合、球速を上げるには二つの項目について考えていく必要があります
まず一つ目は「質量(体重)」です。
質量だけを考えると「え、じゃあ筋トレというよりご飯たくさん食べればいいの?」となりますが、土台となる筋力がなければ、二つ目の加速度を生み出すことができません。そのため、これから体重を上げていく際には “除脂肪体重“ を上げることを重視した方が良いかもしれません。

二つ目の「加速度」についてですが、これには二つの考え方があるように思います。
まずは上記の除脂肪体重(主に筋肉)を増やして単純に腕の振るスピード(加速度)を上げるという考え方です。二つ目の考え方は、効率の良いフォームによって全身で作った力(加速度)をボールに伝えていくという考え方です。

どちらが良いかは個人の考え方次第ですが、前者の考え方は危険な匂いがします…。

運動方程式は掛け算なので、どちらか一方が良ければOKということではありません。
質量と加速度を両輪としてトレーニングすることが手っ取り早く球速を高めることにつながると思います。

除脂肪体重については以下の記事で概要を書いています
除脂肪=体水分量+タンパク質量+ミネラル量

まとめ

今回の記事では、速いボールを投げるために必要な要素として、質量と加速度について取り上げました。
質量については食生活とトレーニングによって増加させることができると思うので、それについては「スポーツ栄養」や「スポーツトレーニング学」などの分野から情報を集めたいと思います。
加速度についてはこれから投球フォームに関する書籍や論文などをもとに、自分に合ったフォームについて考えていきたいと思います。
「Evidence based」と銘打っておきながら、まだエビデンスが提示できていませんので、そろそろちゃんと書いていけたらと思います…。

あと、最近肩が痛くなってきました…。
もしかすると、リハビリについて紹介する記事を書くことになるかもしれません。

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