オリンピックと競技活動④協賛セールス
日本の風潮としてオリンピックに出場すれば立派なアスリートとして認められる節がある。知名度が上がり認知度も上がる。よってスポンサー獲得の難易度は一気に下がる。「オリンピック出場」その差を分けるのは、たった100分の1秒、1000分の1m、1ポイントなど…。ほんの少しの差でガラリと変わる。しかし、多くの選手にとって、競技人生の中、最もお金が欲しい時期は、初めてのオリンピックに行く前の4年間。初めてオリンピックに行く前が最もお金を必要としながら、最もお金を集めるのが難しい時期なのである。
スポーツ協賛の売り込み
オリンピックを目指す選手がスポンサーを募るにあたり、必ず言語化すべきことは以下6つだ。
・競技活動の目的を明確化
・目標の具体化
・目標達成するためのプラン
・それに必要な予算
・それに対し、支援して欲しい金額の明確化
・協賛者に対し自分が提供出来る価値
(この辺は一つ一つ書くと長くなるので、今後ニーズがあれば細かく伝える)
上記の構成でプレゼンをすれば良い。
選手の中には「自分など何も価値はない」と思っている選手もいるかも知れないが、そんなことはない。価値は選手自身が決めるものではない。協賛する側が決める。しかし協賛する側もプレゼンを受けなければ価値判断が出来ない。つまりプレゼンしなければ価値はゼロに等しい。
また、「自分には返せるものもないのに、お金をもらっていいものか…」と躊躇う選手もいる。私自身もそうだった。でも、何も価値を返せない人など、この地球上に誰一人いない。広告塔になるのも価値、誰かに何かをアドバイスするのも価値、皿洗いするのも立派な価値だ。
自分の価値について、多くの場合、選手自身が気付いていないケースが多い。だからそれを棚卸しして一緒に引き出し、考えるためにスポーツエージェントが存在する。
つづく(だいたい終わり。次は最後、引退後について少し触れます。)