ねことぼくと、これからと。
こんばんは。
今日はとても月がきれいです。
月が綺麗な夜は、どこか物憂げな気持ちになりませんか?
やさしい月明かりに照らされて、「どこだか別の世界につながっている」そんな気持ちすら呼び起こされます。
昨日の夜中にも、家の前の道路に野良猫が一匹。
月をぼーっと見上げていましたが、なにを感じていたのかな。
なにも思わず、ただそこにいたのかもしれません。
保護した野良猫の「しっぽくん」が死んでしまってから、約一週間。
この一週間、一日たりとも思い出さない日はなかったし、何度もしっぽくんが倒れていた場所を見ていました。
いくら見つめてみても、そこにしっぽくんはいないのですが。
おなじような経験をされた方もたくさんいると思います。
そこで「ぼくにはなにができるんだろうか」と考えました。
すこしでも「かなしいねこ」を減らしたい。
思いついたのは、野良猫に去勢手術を施す「TNR活動」をおこなっている団体への寄付。
TNR活動とは、野良猫を保護し、去勢手術を施し、元いた場所に戻す活動です。
そして去勢手術をしたねこは耳をカットします。
このカットされた耳が「桜の花びら」に見えるため、「さくらねこ」とも呼ばれています。
耳を切るときには麻酔が効いているので、ねこは痛みを感じません。
耳を切るのはかわいそうに思えますが、こうしておくことで去勢したねこと、してないねこの見分けがつきやすくなります。
誤って再手術を受けてしまうリスクを避けることができるわけです。
元いた場所に戻すということにも疑問を感じる方もいるかも知れません。
でも野良猫にもきっと野良猫の生き方がある。
それを強制的に人間に合わせることなく、「地域猫」として地域住民みんなで見守る。
これがたいせつな考え方です。
ぱっと見ただけだと、いろいろな思いが浮かぶかもしれません。
でもそれも良いんだと思います。
そうやって考えが浮かんで、話し合うことでねこと人との関わり方についても考えるきっかけができる。
普段あまり、ねことの関わり方を考える機会が無い方も多いと思います。
ぼく自身、しっぽくんとの出会いがなければきっと考えることはありませんでした。
でもこうしていまは、ねこについて考え、ねことの関わり方について考えている。
どんなものにも生命はあって、みんな懸命に生きています。
たまには迷惑をかけて、迷惑をかけられて。
それってねこに限らず、人も犬も、鳥も、みんなそうです。
だからどうやって共存していくのかを考えたい。
ぼくはそう思っています。
そして今回ぼくは「どうぶつ基金」への寄付を決めました。
毎月本業で得られるお給料から継続的に。
そしてフリーランスのライター業で得られた収入から毎月継続的に。
ぼくはお金で躊躇して、しっぽくんを病院に連れて行くのが遅れてしまったといまでも後悔しています。
だからこそ、もう迷わない。
いまできることは、すべてやる。
悩みのタネがお金なら、もっと稼げばいい。
そして「お金に困っていなかったらどうするか」という軸に基づいて決断する。
きっとこうした継続で、かなしいねこを減らすことができる。
ぼくひとりの寄附の金額は微々たるものだし、ちいさなちいさなことですが、それでもゼロじゃない。
それにたくさんの人がいる。
そんなつながりが、ねこと人との住みやすいやさしい世界を作っていくんじゃないかと思います。
野良猫のしっぽくんとの出会いがぼくを変えました。
天国にいるしっぽくんは、いまのぼくをどう思うのかな。
喜んでくれているとうれしいなと思います。
ナカシマユウタは、「どうぶつ基金」と「TNR」を応援しています。
『ナカシマユウタ/中島雄太』名義で得られた売上の一部は「飼い主のいない猫」に関わる苦情や,殺処分の減少に寄与する活動へ寄付させていただきます。
※掲載や公表に関しては、許可を得ております。