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「VOiCE」とは何かという話

現職社員の口コミサイト VOiCE」とは何か、ご紹介をします。

リリースからちょうど2年が経過した2024年12月23日、メディアのリニューアルを行いました。これを機に、これまでの軌跡と今回のリニューアルの意図、そして、改めてVOiCEとは何かを書き記していきます。

まず、「VOiCE」とは何か

「VOiCE」とは、ひと言でいうと、
現職社員の声だけを集めた、企業口コミサイト

退職者の辞めた理由ばかりが書き込まれる既存の企業口コミサイトのシーンに、現職社員の今ここにいる理由を届ける、企業口コミサイトです。

辞めた理由は、求職者の辞退理由になる。
けれども、今ここにいる理由は、求職者の志望理由になる。

後ろ向きな声を参考に、自分が損しない、失敗しない会社選びをするよりも、前向きな声を参考に、自分が成長する、活躍するための会社選びを増やすことができれば、世の中のワークエンゲージメントは絶対に上がる。

そんな新しい当たり前を創るための口コミサイトです。

「VOiCE」立ち上げの背景

これは私自身の個人的な原体験のお話です。

沖縄で新しいオフィスを構えることになり、その立ち上げメンバーとして3年間の赴任を経験しました。立ち上げ当初は3名の組織でしたが、3年間で70名規模の組織にまで急拡大を遂げていきました。

細かい話は割愛しますが、組織のリーダーとして20代の未熟者がマネジメントに携わる3年間は、失敗の連続でした。結果的に、多くのメンバーが私のもとを去っていきました。

一方、自分たちの手で組織を一から作ることの楽しさと苦しさを、痛いほど共に味わう一生モノの仲間たちとも出会いました。

失敗も、喜びも、この先ずっと誇りに思える大切な3年間でした。

そんなある日、採用活動でやりとりをしていたハローワークの担当者さんが会社にいらした際、「御社の口コミにこんなことが書いてあるけど、本当ですか?求職者の方が不安がってまして…」と相談を受けたことがありました。

内容を読んでみると、業務量の多さや残業時間の長さ、そして給料や評価へ不満など。「今はもう変わっているんだけどな…」と思うような古い情報や、「実力者は評価も給料も上げてるんだけどな…」と思うような後ろ向きな意見が多く見受けられました。

それは、いまこの瞬間、一生懸命沖縄オフィスを成功させようと真剣に闘っているメンバーの口からは、絶対に出てこないような内容だったわけです。

もちろん、立ち上げ当初は至らないことも多く、真摯に受け止めるべき情報も沢山ありました。

毎月のように新たな仕事も増え、メンバーも増える中で、仕組みや教育体制も自分たちで作り上げ、また新たな仕事を生み…という目まぐるしい変化の中、確かに一人ひとりの負荷は相当なものでした。生産性を上げていかなければ、当然、給料が上がるはずもない。

でもだからこそ、自分たちで自分たちの環境を変えていく、もっと良いものしていくと、みんながより明るい未来を描いて日々闘っている。それこそが沖縄オフィスで働く醍醐味だったし、中心に立つメンバーは、そうやって結果を出し続けている。

そんな口コミサイトに書き込まれる情報が映し出す“虚像”で、会社選びが行われる。本当に私たちと出会うべき人に、出会う前に離れられているかもしれない。もしかすると、沖縄オフィスで大活躍する可能性のある人の選択肢を始めから減らしているかもしれない。

そんな背景からVOiCEは生まれました。

「VOiCE」の出発点

退職者の声であふれかえる口コミシーンに、現職社員の声を投げ入れる。今までなかった、二項対立がそこで生まれる。そうして初めてフェアになれる。

退職者の声が辞退理由になっている世の中を、現職社員の声が志望理由になる世の中に変えたい。

もちろん、良く見せよう、とお化粧するようなことはしない。

集めた声は口コミとして発信するだけではなく、組織の現状把握と内部改善にも役立てる。社員のワークエンゲージメントが上がるから、より熱量の高い口コミも増えていく。それを読んで、新たなメンバーが集まる。集まったメンバーの声もまた、採用と組織改善に生かされる。

そんな無限のループを生み出すことを、VOiCEの基本思想として私たちは事業を開始しました。これは今もなお大切にしている思想です。

「VOiCE」のミッションの変更

リリース段階では「現職社員の声で会社選び」というミッションを掲げていました。これは、退職者の声で映し出される“虚像”ではなく、現職社員の声で会社選びが行われる健全な状態を、私たちが先頭に立って創り上げていくという意志表明でもありました。

しかしながら、リリースから1年間、沢山の企業様と出会い、そこで社員様の声に触れて、思ったことがありました。

それは、その会社“らしさ”を自分の言葉で語れる人は、組織の中でもごくわずかであるということ。

当初から私たちがやりたかったことは、

「退職者の声が辞退理由になっている世の中を、
現職社員の声が志望理由になる世の中に変えること」

だとしたら、志望理由になる、組織の中でもごくわずかの「活躍人材」の声にもっとフォーカスを当てるべきじゃないか。既存の口コミサイトに書き込む人だって、辞めた人のうちのごくわずか。ならば、VOiCEに書き込む人だって、一部の現職社員だっていいんじゃないか。

こんな考えから、「現職社員」という言葉よりも、その先で何を目指しているのかを言語化し、
会社選びを、マシからマジへ。
というミッションが誕生しました。

詳しくは以下の記事をご参考ください。

「VOiCE」のリニューアル意図

こうしてミッションを改め、自分たちのやりたいこと、言っていることと、メディアが一致した状態を目指そう!としたのが今回のリニューアルです。

コンセプトは
「辞めた理由より、今ここにいる理由を。」

繰り返しますが、
「退職者の声が辞退理由になっている世の中を、
現職社員の声が志望理由になる世の中に変えること」
を目指すという決意を表明しています。

始めは、中核を担う活躍人材の声だけでいい。活躍人材の「今ここにいる理由」こそ、未来の社員の「志望理由」になってほしいからです。

だからこそ、機能にもこだわりました。

1.評点の廃止とテキストマイニング

日本の企業口コミサイトには、5段階評価がつきものです(海外の口コミサイトは結構無いものが多かったりします)。なんですが、300社近くサーベイを取り、データ収集と分析をしていくと、見えてくるものがありまして。

これはおそらくご理解、ご共感を頂けると思うんですが、例えば、「教育環境」の点数が低い会社は、傾向としてベンチャー企業が多いです。一方で「成長実感」が非常に高い。で、実際に社員さんの声を聴いてみると「教育環境の充実度で言えば点数は低くなるが、自分がそれを重要視しているか?と言われるとしていない」と答えていたり。

または、「評価・待遇」の点数が低い会社は、一部の社員がグンと高く、多くの社員が平均以下に位置していたり。これはご想像の通り、実力主義の営業組織に見られる傾向です。2:8の法則と言われたりしますが、組織の売上をけん引するメンバーに正しく還元する仕組みだからこそ、そうなります。

で、何が言いたいかというと、点数が高ければいい会社なのか?ということ。私たちは、一律の点数で会社を評価することはできない、と結論づけました。

何より、全員にとって良い会社というのは存在しません。
でも、あなたにとって良い会社は必ず存在します。

それを見つけ出すために、私たちなりに出した最適解が「テキストマイニング」なのです。

2.口コミの設問設計・カテゴリの独自性

いわゆる「働きやすさ」文脈でしか訴求されない昨今の求人/口コミ市場へのアンチテーゼとして、「働きがい」にフォーカスした設問とカテゴリを用意しています。

例えば、「働く魅力」。この設問は、「この仕事をやっていて良かった!」と思う瞬間は?そのために努力・工夫したことは?という二段階の問いから構成されています。

ただキラキラした「やりがい」を訴求するのではなく、その背景にある努力や苦労を言語化してもらい、求職者に具体的な活躍までの道筋を描いてもらいます。

その他の設問も、求人サイトや既存の口コミサイトではあらわれづらい、事業・人・組織のソフトな魅力と、成長や活躍に活かすためのリアルを届ける内容にしています。

今後も、カテゴリは追加をし続けていくことに加えて、設問自体にもカスタマイズ性を持たせ、その企業らしさが溢れる口コミページに仕上げられるよう改良を加えていく予定です。

3.インタラクティブ機能

Coming Soon…

いいね機能や会いたい機能、など、求職者と現職社員が関わり合えるような機能を追加していく予定です。お楽しみに!

改めて、「VOiCE」とは何かという話

私たちはこれまでもこれからも、「会社選びを、マシからマジへ。」というミッションのもと、ワークエンゲージメント最高の社会を創っていきます。

VOiCEで口コミを増やしていく活動そのものは、イコール、活躍人材を増やす活動になり、それぞれの組織の成長にも繋がっています。

つまり、活躍人材の声を発信し、それに共鳴した新たな仲間が集まる。そして活躍人材の声は組織開発にも活かされ、さらなる活躍人材を生む。この無限のループを作り出し続けることが、VOiCEの目指す姿です。

だからこそ、掲載企業も素晴らしい会社ばかりなんです。だって、自分の言葉で自分の会社や仕事を語れる社員がたくさんいる会社だってことだから。しかも、そんな社員をどんどん増やそうと努力することを約束してる会社だってことだから。

そんな会社を1社でも多く増やしていき、いずれは全ての企業がVOiCEを当たり前に使う世の中になれば、求職者の会社選びもマシからマジに変わる。

VOiCEに掲載する企業を増やすという活動そのものが、世の中のワークエンゲージメントを高める活動になるのです。

2024年度の日本国内のワークエンゲージメント指数は5%。20人1人しか、仕事に熱意を持ってないってことです。これを1%ずつでも上げていく。私たちの仕事は、そんな活動です。

余談・・・

ちなみに、活躍人材の声、現職社員の声、と言うと、「やらせじゃね?」という声もちらほら頂きます。こんな記事もまとめていますので、よろしければどうぞ・・・

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