恒温調理✖️卵白✖️米麹パウダーで「しっとり」美味しい和風ハンバーグ(?)を作ってみました。
昨日、米麹パウダーを使って「健康に良く旨みたっぷりの和風ハンバーグ」を作ったという記事を書いたのですが
今回は恒温調理(一定の温度でゆっくりと火を入れていく方法)を用いて、ふわっふわっなハンバーグを作ってみました。
恒温調理✖️卵白✖️米麹パウダー
調理編に入る前に
・恒温調理
・卵白
・米麹パウダー
なぜこれらの要素が「しっとりした」ハンバーグを作るか、ということについて軽く説明しようと思います。
まずは「恒温調理」についてです。
ハンバーグは高温で加熱しすぎると、肉のたんぱく質が固まり、肉汁が流出し、パサパサになります。
なので、たんぱく質を固めずに、肉汁を保ちながら、火が通せれば、ベストです。
そこで、採用したのが恒温調理です。
食中毒の危険を回避するには「肉の中心部を63度以上で3分間加熱すると安全」とされています。
一方で、65度以上で加熱するとたんぱく質は硬くなります。
専門用語を並べながら説明すると
・豚肉に含まれるタンパク質のうち大きな割合を占めるのが「ミオシン」と「アクチン」の二種類で、熱で変性する。
・人間は「ミオシンは変性しているが、アクチンは変性していない状態」を「美味しい」と感じることが多い
・ミオシンは50℃、アクチンは65.5℃で変性しはじめ、食中毒にならないためには中心部63度以上にして3分間加熱する必要がある」
と言うことです。
つまり
「63−65度ぐらいをキープして加熱したら美味しいよ」
と言うことです。
それが「恒温調理」をする理由です。
次に「卵白」をポイントに挙げた理由を説明します。
日本料理では卵白を泡立てて「真薯(しんじょ)」の中に入れて、ふわっと感を出すという方法があります。
今回は「それってハンバーグに通じるところがあるのではないか?」と思い、採用しました。
ハンバーグは「噛み応え」も味を構成する要素の一つだと思うのですが「しっとり」が今回のキーワードなので、肉が詰まっているよりも、小さな空気が混じっているくらいの方が食感が柔らかいと思い、最近友人から頂いたハンドミキサーを使い(本当はこれを使ってみたかっただけ)
卵白を泡立てて、ハンバーグに混ぜ合わせました。
もちろん、ここまで泡立てる必要もないですし、手でも十分に出来ます。
そして最後は米麴パウダー。
前の記事でも説明しましたが(両方読んで下さっている方、重複してしまいすいません)、米麹には二つの働きがあります。
・デンプンを分解し旨み成分に変える。
・タンパク質を分解し、柔らかくする。
つまり
「お肉が柔らかくなり、旨みが増す」
と言うことです。
まとめると
・恒温調理
「63−65度ぐらいをキープして加熱したら美味しい」からする。
・卵白
「肉と肉の間に空気があった方がふわふわしそう」だからする。
・米麹パウダー
「お肉が柔らかくなり、旨みが増す」から混ぜる。
以上です。
それでは、前置きがだいぶ長くなりましたが、調理編に移っていきます。
調理編
それでは調理編のスタートです。
材料はこちら。(小さめのハンバーグ二つ分)
・挽き肉 200g (定価で300円の物を150円で購入)
・卵 1個 (40円)
・調味料各種 塩、胡椒、醤油、米麹パウダー(全部で約60円)
・付け合わせの大葉、大根おろし、茗荷、土佐酢。(全部で約60円)
2皿で合計金額310円、一皿あたり155円とペットボトル一本分の材料費で作れるお財布にも優しい一品です。
作り方はいたってシンプル。
上記の食材を全て混ぜ、形成し、真空パックの中に入れるだけ。
こちらを63−65度ぐらいのお湯で40−50分加熱すれば完成です。
ふっくら感を比較をするために
卵白を泡立てず、米麹パウダーも入れずに作ったものも同じ加熱条件で調理しました。
左 米麹パウダー・卵白泡立て版
右 普通版
明らかに違います。
普通に盛り付けても良かったのですが、柚子を振りかけて和風柚子ハンバーグにしても美味しいだろうなと思い
その振りかけた柚子の当たる面積を広くするために、あえて面を大きくする切り方で盛り付けました。
もはやハンバーグではなくなっているような気もします。笑
そんな気がしたので、一応ですが
ここまでnoteを書き終えた時点でなのですが
「ハンバーグの定義」について調べたところ
「ひき肉にパン粉・玉ねぎなどをまぜて、フライパンで焼いた料理。」
と書かれていたので、定義からも思いっきり外れていたことが発覚しましたが
とりあえず美味しかったので、もし良かったらお試しください。
読んでいただき、ありがとうございました。
では^^