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ポパイと千夜千冊のあいだ

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読んだ本を雑に、不定期に振り返ってみる。
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2024年10月に読んで面白かった本5選

10月の本5選ヨハン・ノルベリ『資本主義が人類最高の発明である』News Picks Publishing 資本主義がテーマで、翻訳が山形浩生という最高タッグの本。問題は、反・資本主義を自称する自分にとってどこまで許容できる内容なのかというところ。結論、かなり説得されてしまった部分が大きい。最近特に、インパクト投資やソーシャルビジネスにかなり関心と期待を個人的に高めているのも影響していると思う。 本書はつまるところ、手放しで資本主義がいいんだ!だから加速させよう!という

2024年9月に読んで面白かった本5選

村上春樹『1Q84』新潮社かなり今更という感じではある。というのも8月の頭くらいから村上春樹にハマっている。既に『風の歌を聴け』、『1973年のピンホール』、『羊をめぐる冒険』、『スプートニクの恋人』、『海辺のカフカ』やいくつかの短編集とユリイカの特集を読んだ。そして今月中旬、1Q84を読み終えた。 総じて村上春樹作品はイキった青年が年上女性とああだこうだあってセックスする話。という印象がある。ただし、そこまでの過程がとんでもなく重厚でページをめくる手が止まらない。1Q84

2024年上半期 読んで面白かった本40選

2024.9.10更新 24年上半期のテーマは大きく、「民主主義」、「効果的利他主義の倫理」、「資本主義」(柄谷行人の反動)3つだったと思う。色々読んだり積んだりした中から、「今後も読まれ続けるであろう本」、「単純に凄く面白かった本」、「参考になることが多かった本」を中心に、社会学や哲学、サイエンス、ビジネスまで40冊を選んでみた。 後半以降、面倒くさくなってコメントを入れなくなった。気が向いたら加筆する予定。 社会学フェイ・バウンド・アルバーティ『私たちはいつから「孤

なぜデータ主義は失敗するのか?

 『なぜデータ主義は失敗するのか?』は、北欧の戦略コンサルティングファームの創業パートナーによって書かれた本。  近年、小島武仁氏や中室牧子氏のような実社会のデータを用いる経済学者らによって、経済学的手法を用いた政策の立案や企業の制度改革などが進められている。いわゆる「エビデンス・ベースド(Evidence Based)」の動きは、政治や民間企業に留まらず様々な領域(*1)に広がっているが、本書はそうしたデータ主義に異を唱える一冊と言える。  筆者はデータに基づいた分析や

22年12月に読んだ(読んでない)本

 2022年12月に読んだ本を備忘録的に雑感とともに列挙。基本雑レビューなのでご容赦ください。読んだ(読んでない)は文字通り、読んだかもしれないし、読んでないかもしれないという意味です。本当はあと2冊(「教養としての認知科学」と「エスノメソドロジー」)あるけど感想も出てこないほど読んでないので1月に。 ◯Niklas Luhmann ドイツの社会学者、Niklas Luhmannの著作。特に面白かったのは「プロテスト」。全く無意味とは言わないまでも社会運動がオルタナティブな