所属会社の枠内で終わらない人がやっているたった一つの習慣
事業家になれる人と、所属会社の枠内で働いて終わる人の大きな違いは、「これ、やってみない?」と言う上司や先輩からのチャンスに、どう答え続けるかで、未来に明確に差が出る気がします。
社会人3年目の時、コールセンター系の企業にいた。ある時、年下の(!)ナンバーワン営業マンの先輩から、「西守君、この案件回してみない?」と突然振られた。
その時の私には目の前の仕事が手一杯で「無理です」と即答した。(恥ずかしい思い出だが誰もが通る道)
それに対して先輩は、「西守君ができないなら俺の方でやっちゃうね~。」と、叱るでもなく、自ら別の部隊に声をかけて案件を受注した。
その先輩からの声掛けは、二度目はなかった。
2年後くらいにたまたま飲んでる時にその時の話が出た。「西守君さ、どうしようもないほど甘すぎるよね。自分、頑張ってます、とか思ってない?」
たぶん、図星だった。【目の前の課題に全力を尽くすこと】が「頑張る」事だと思っていた。
「君が頑張ろうが頑張らなかろうが会社としてはどうでも良くって。君の部署、利益出してんの? 何か役に立ってるっけ?」 実際、利益がほとんど出ていなかった。残業ばかりしてたけど、誰かにこの状況を変えて欲しかっただけだった。
「2年前に、西守君ができないと答えた案件あったじゃん?」「あれ、別のチームと一緒にやってさ、今期の売上10億ね。利益も出てる。」実際、当時上場できたのはその案件のおかげ。
「俺は西守君個人に、あの仕事をやってみないかって聞いたわけじゃなくてさ。いくらかの予算と準備期間があればできますって、そういう考えを持って欲しかったわけ」
・・・言われたことが正しすぎて、うつむくしかなかった。正直今まではそんなこと考えたこともなかった。 あぁ、今までは、名ばかりマネージャーだったけど、ホントに、バイト感覚だったんだな、、、と。痛烈に思わされた。
ここから、私の社会人人生は再スタートしたと言っても、過言ではない。
「ちょっとこれやってみない?」
「次からは○○を頼めない?」
この問いかけは、できませんと答えるのではなく「どうしたらできます」と答える問答なのだ!
そのためには【どうしたらできますの引き出し】を増やさなければならないのだ。 これを繰り返すとどうなるか。
「マネージャーやってみない?」
「新案件の立ち上げやってみない?」
「社長室やってみない?」
「ビタブリッドジャパン、やってみない?」
チャンスは一つ一つが繋がっている。アイツに頼んでみようか、が生まれるのである。(期待とも言うので、期待に一つ一つ、答えていくのが望ましい)
会社が変わっても「あの件、西守さんがやってたんですね!」と言われるようになるかもしれない。
「西守君さ、この案件回してみない?」
「マジッスか!真剣に考えるんで少し詳しく聞かせてもらって良いっすか?」 「現状だとこういう課題があって、でも、これはこういう人を採用してこうすれば解決できるので、いくらいくらの予算と、2ヶ月準備期間いただけたらなんとか!」
今なら、ほとんどのアレやってみない? に応えられるような気がします。
そして、事業家になれる人は【社内リソースにとらわれず】、あれとこれとを組み合わして、あの人に相談して、こうしてみようかな、と考えられる人なんだと思うのです。
そして事業家になれる人は、常に【自分自身がやる以外の方法からまず考えていく】ものなのです(たぶん)。いくらくらいの予算で、どういうチームを組成すれば、この案件は成功させることができるか。
最終的には所属企業内で「予算と権限あげるんで、これやってみて~!」と言われるようになる。でもそれって、よくよく考えてみたら、社外に出て、自分でビジネスしてもいいよね? (名ばかり事業部長じゃダメだけど)
「西守君さ、この案件回してみない?」
この質問に「自分自身がやる以外」の方法からまず考える事ができるか。それだけの引き出しを持っているか。持つように、常に自問自答をしているかどうか。
・・・というわけで、新社会人の皆さん、ファイト~! というエッセイでした。ただ、内容的に「新」より「3年目」くらいだったかも知れない^^;
では。
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