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「コーヒーのボディーとマウスフィール」

テイスティングやカッピングのワークショップを一緒にやらせていただくと、大半のコメントがフレーバーです。
例えば、オレンジ、フルーティー、フローラル、ティーライクなど。
そして、フレーバーが取りにくいコーヒーに関しては、味がない、わからないというコメントが出てくる多いです。
確かに、酸味が少なく、フレーバーが感じにくいコーヒーに関してはフラットな印象があり、フルーティーなコメントよりは、焙煎により発達する
チョコレートやロースト系のナッツのフレーバーが感じやすかったりします。
しかしながら、味覚、嗅覚ではなく、触覚(食感)に関して探ってみると、滑らかで、スムースであったり、シルキーであったりします。
これは、味覚を伴うものもありますが、食感として舌に乗ったときにどのような流れになるかで感じ方が変わります。
コーヒーという液体の中にどんな形で微粒子が溶け込んでいるかによって舌での動きが変わるわけですね。
WBCのチャンピオンが手で布を触ってもらって、滑らかさやきめの細やかさを感じてもらっていましたが、
まさにその通りで、手で触れたものと舌で感じたものは近しいものがあると(どちらも触覚という感覚なので)思っています。

では、食感はどのようにすれば鍛えることができるんでしょうか?
私は以下のような水溶液を作り、スプーンで吸う練習をしていました。
①水と②水にシロップを垂らしたもの、③水にクエン酸を溶かしものの三つです。
これはすっぱい、甘いというような味覚ではなく、できるだけ、舌の上で感じる食感を感じるようにしてください。
重たさ、滑らかさなどですね。

ここで問題となってくるのが、ボディー、マウスフィール、はたまたタクタイルという言葉です。
いろんな意味合いがありますが、私は以下のようにまとめています。

ボディー = 量、重たさ
ワインでボディーというと、濃度感や重たさを表現します。
フルボディー、ライトボディーなど。これは質は含まないんですね。

タクタイル = 質、滑らかさ
コーヒーでいう質感、滑らかさ、口当たりはこれを指すことが多いです。
きめ細やかさや逆に粗さなど。

マウスフィール = ボディー + タクタイル
マウスフィールは量と質どちらも内包した言い方です。
量、質の総合的な意味合いで使っていることが多いです。

言葉を整理していくと、カッピングのコメントでも使えるようになりますし、
何と云っても他の人と共有することができるので、コーヒーのキャラクターをより詳細に表現できるということになります。

言葉を整理しながら、コーヒーのことを考えるだけでにやけてきます。
明日コーヒーを飲むのが楽しみですね。


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