なぜ、論文が書けないのか
なぜ論文が書けないのか?
私は、社会人大学院の修士・博士課程で学ぶみなさんの論文相談をライフワークとしています。みなさんの一番の悩みは、もっぱら「論文の書き方がわからない」「論文を書くために何をしたらよいかわからない」です。世の中には、論文の書き方の参考本が出回っています。にも関わらず、みなさんが決まって「論文が書けない」のはなぜなのでしょうか。
そこで、論文を書くための手法や手順を、Chat-GPTに尋ねてみました。すると、次の回答を返してきました。驚くほど、的確な答えです。
ーーーChat-GPTの回答(開始)
論文がうまく書けないという悩みは一般的なものであり、多くの学生が経験するものです。以下に、論文を効果的に書くためのいくつかの手順と考え方を提案します。
リサーチトピックの明確化: 論文を書く前に、自分が取り組む研究トピックを明確にしましょう。トピックが明確になると、研究の方向性や論文の構造を考える際に役立ちます。
リサーチの計画立案
文献レビュー
アウトラインの作成:
ラフダラフトの作成
編集と校正
フィードバックを求める
繰り返し編集を行う
最終校正
引用と参考文献リストの作成
最終チェック
以上の手順を順に進めることで、論文の質と完成度を高めることができます。
ーーーChat-GPTの回答(終了)
以上のなかでも、最初の項目で「リサーチトピックの明確化」が肝です。極めて多くの人が、「リサーチトピックの明確化」=自分の論文固有のWhat が定まらないまま、その後の一般化されたHow-Toに目がいき、How-Toを参考本で理解したにも関わらず論文が書けない!と焦り、不安になっていると推測します。
1にも2にも、「リサーチトピックの明確化」が重要なのです。これを行うためにどうすれば良いのかについては、私の経験をベースにして、今後の何回かの記事書いていきたいと思いますのでご期待ください。
参考本が役に立たない理由
「リサーチトピックの明確化」が重要であることは、誰でも比較的容易に理解できると思います。なぜ論文が書けないのか、についてもう少しChat-GPTに次のように尋ねてみました、
ーーーChat-GPTの回答(開始)
論文が書けないという状況は、組織で働く人々にも共通するいくつかの問題を照射している可能性があります。パフォーマンス不安: 論文は学術的な成果をまとめるものであり、一定の要求や期待があります。そのため、自分の能力や表現力に自信がなかったり、他の人に比べて劣っていると感じることがパフォーマンス不安を引き起こす理由となる場合があります。
パフォーマンス不安: 論文は学術的な成果をまとめるものであり、一定の要求や期待があります。そのため、自分の能力や表現力に自信がなかったり、他の人に比べて劣っていると感じることがパフォーマンス不安を引き起こす理由となる場合があります。
リサーチの困難さ: 論文を書くためには十分なリサーチを行う必要がありますが、必要な情報や文献を見つけることが難しかったり、情報の整理や分析に時間がかかる場合もあります。
プロクラスティネーション(先延ばし)の傾向:論文は長期的なプロジェクトであり、多くの時間と努力が必要です。しかし、タスクが複雑であるために先延ばしにしてしまい、着手することができない場合があります。
ライターズブロック:論文を書く際にアイデアや文章がうまくまとまらず、アイデアが詰まってしまう状態をライターズブロックと呼びます。この状態に陥ると、論文の執筆が滞ってしまうことがあります。
自己要求の高さ: 論文に対して自分自身に高い基準を設けてしまうと、完璧な論文を書かなければならないというプレッシャーを感じることがあります。そのため、一歩を踏み出せずにいる場合もあります。
ーーーChat-GPTの回答(終了)
実に「なるほど!」な答えが返ってきました。社会人大学院に来るみなさんは、組織の第一線で活躍する、いわゆるハイパフォーマーです。組織で働く「組織人」として優秀で、物事を効率的かつ効果的に進めていくことが得意な人たちではないかと推察します。しかし、そこからアカデミアの世界に入ると、普段書いているレポートと論文が大きく違うことに気づき、どうしたら良いかわからなくて悩む(パフォーマンス不安/リサーチの困難さ)、そして書けなくなる(ライターズブロック)、そもそも時間がないので先延ばしにする(プロクラスティネーション)、その背景には、自分はできる人間でありたいという願望がある(自己欲求の高さ)という理解ができます、
本質的な課題
さて、このような理解ができますが、少し角度を変えて、社会人大学院生が、学生の本分であるはずの「論文が書けない」という問題は、「論文が書けない」ということ以上の組織で働く方々の本質的な問題を照射しているように思えてきます。
「論文が書けない」の背景に隠れている、組織で働くリーダーの潜在的な問題は何なのか。
そこでさらに以下のようなつっこんだ質問をしてみました。
ーーーChat-GPTの回答(開始)
ストレスや負荷の高さ: 組織で働く人々は、日常の業務やプロジェクトに追われる中で時間とエネルギーを消耗しています。このような状況下では、論文執筆のための十分なリソースや集中力を確保することが難しい場合があります。
優先順位の調整: 組織では、多くの仕事やプロジェクトが同時進行していることが一般的です。そのため、論文執筆のための時間やリソースを確保することが困難になる場合があります。他の業務やプロジェクトに対する優先順位の調整が求められます。
コミュニケーションの不足: 組織内での論文執筆に関するサポートやフィードバックを受ける機会や環境が不足している場合、論文執筆に対するモチベーションや指針を得ることが難しくなります。
専門的なスキルや知識の不足: 論文執筆は専門的なスキルや知識が求められる場合があります。組織での業務においては、論文執筆に必要なライティングスキルや研究方法論などが不十分な場合があります。
これらの問題は、組織で働く人々が論文執筆に取り組む際に直面するかもしれません。
ーーーChat-GPTの回答(終了)
以上の回答は、個人差はあると思いますが、いずれも「ごもっとも」ではないでしょうか。4つ挙げられた項目を見れば、それって「論文が書けない」ということだけでなく、組織で働くリーダーやマネージャーの、心理的なマネジメント、思考と行動のマネジメントに関わる根本的な課題が隠されていると考えられます。
では、どのような根本的な問題に対してどのように対処していけば良いのか。
「シェアド・リーダーシップ入門」
以上の根本的な課題について、自分で考えるヒントとなるような本を今回執筆しました。「シェアド・リーダーシップ入門」です。
この本は、実務者向けに書かれており、組織で働くリーダーの方が、リーダーシップを学ぶテキストとしてご利用いただける書籍です。また、リーダーシップに関心がある修士・博士課程の方は、リーダーシップ理論の参考文献としても活用できます。
シェアド・リーダーシップとは、個性豊かなメンバーが互いに変化を与え合い、一人ひとりが自律的にリーダーの役割を担うことで、チームが機能する状態を指します。この新しいリーダーシップの考え方は、チームにリーダーがいない、社員が主体的に動かない、皆が同じ方向を向いていないという、経営の悩みを解決する可能性を秘めています。
クラウドファンディング挑戦中
このnoteの著者である最上 雄太は、書籍『シェアド・リーダーシップ入門』を国際文献社より出版します。この本を広く知っていただきたく、2023年6月1日(木)より クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で支援者の募集を開始しました。開始から4日(4日17時)経過時点で目標金額の78%に到達しました。
▼ 「シェアド・リーダーシップを広めたい!」(クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」):↓
utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show
公式Twitter開設
この本を広く知っていただきたく、公式Twitterアカウント(https://twitter.com/shared_leader)を開設し、2023年6月5日から本格的に情報発信を開始いたします。
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