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トラックの自動運転とソニー

日本において高齢化などにより将来的に人手が減る一方、インターネット販売などの普及で需要が増え続けるトラック輸送について、トラックを自動で走らせることで省人化を図り、今後も物流の基盤を支えていこう意向がある。完全自動運転はまだ難しいので、高速道路上でのトラックの隊列走行(後続車は先頭車両についていくだけなのでその制御はまだ簡単であり無人化は可能であるが、先頭車両は事故にならないように判断して車を制御する必要があり、無人化は難しい)によって、まずは省人化を図っていこうというのが日本のアプローチだ。

大型物流トラック向けの自動運転ベンチャー

大型物流トラック向けの自動運転テクノロジーを開発するユニコーン企業「TuSimple」。トラックの隊列走行ではなく、高速道路上での完全自動運転を目指している。
2015年設立の同社は、ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)の貨物輸送を請け負うほか、ナビスター(Navistar)、ペンスキー(Penske)、ユーエス・エクスプレス(US Xpress)といった輸送関連の大手企業とも提携している。Nvidiaも2017年の段階で出資し、同社の経営幹部も高く評価している模様。

一般車両と比べ、商用車のトラックが走る場所は高速道路で決められたルートなので、自動運転の制御ロジック的には簡単そうに思える。しかし、一番違うのは、制動距離が長いことである。通常のLidarの検出範囲である200mでは、制動距離が確保できていない。
Lidar, Radar, Front cameraのセンシング構成であるが、Lidarは検出距離200m、Radarは300mで通常の距離であるが、TuSimpleのメインテクノロジーであるフロントのHD-cameraは1,000メートル先まで認識することができる。テスラのフロントカメラは250メートル先。これを実現させているのは、Sonyのイメージセンサー。米国の最先端のベンチャー企業に日本製品が使われているのは誇らしくもあるが驚いた。1,000メートル先まで見えて判断しているのであれば、人間が見えている範囲より大きいので、自動運転に任せた方がより安全なのではと思ってしまう。

Sony

SonyはVision-Sという自社でconceptベースの車も作り、車載事業に積極的だ。特にスマートフォンでも高いシェアを誇るイメージセンサーを活用した車載のフロントカメラのイメージセンサー部分に本腰を入れようとしている。

Sony controls around 70% of the global market for the image sensors used in smartphone cameras, but its share for automotive image sensors is only 9%. The Vision-S is an exploratory effort by the company as it taps into a market led by long-established U.S. manufacturers like ON Semiconductor. The Arizona-based company has been producing automotive image sensors for over 50 years and controls 45% of the market.

考察

Cityでの完全自動運転はまだ時間がかかるので、まずは特定のエリアでの完全自動運転を目指すべきだと思っている。また、どこの国でもインターネット販売などの普及で需要が増え続けるトラック輸送について、トラックを自動で走らせることで省人化を図りたいと思っているはずです。
技術的にもトラックがメインで走る高速道路上に絞れば、自動運転の制御もしやすいだろう。特に日本の車OEMは、近くにSonyという世界一レベルのイメージセンサーをもつ会社があるのだから、協業して商用車の完全自動運転の分野で世界に羽ばたいてほしいものである。

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