もしも神戸から高知まで3泊4日で行くのなら
家に着いたのは夜9時少し前だった。中途半端にお腹が減った私は、とりあえず洗濯機を回して、9時半まで営業している近所のスーパーに駆け込んだ。
そのスーパーに足を運んだのは1週間ちょっとぶりだった。その時と比べると、柿の色がぐっと濃くなっている。秋は深まっているようだ。
トイレットペーパーと柿、それにちょっとした食材を購入し帰宅、洗濯物を干したのちにパスタを茹でた。今日はペペロンチーノの気分だった。
パスタを平らげ、柿をぱくり、家にあったカヌレを頬張ったが、私の胃は引き続き、甘いものもしょっぱいものも要求していた。ただこれ以上その要求をのむと、後で後悔することになることは目に見えていたので、一旦私は空腹を忘れるべくnoteの執筆に着手した。
食欲が収まらないのは、一旦あれやこれやが終わって安心したからかもしれない。伊勢丹新宿店での「サロンドパルファン2024」から中1日で調香師Jean-Michel Duriezとともに神戸から高知までの3泊4日の出張に出たので、ここ1週間半ほどはまったく落ち着かない日々を過ごしていた。明日日曜もいくつか仕事があるが、久しぶりに朝はゆっくり起きられるし、スケジュールにもゆとりがある。
とはいいつつ、来週からは名古屋三越での「サロンドパルファン」が待っている。フレグランス関係者にとって、10月と11月はノンストップなのだ。
ところで、この神戸から高知までの3泊4日の出張の主な目的は、淡路島にあるお香メーカー「薫寿堂」への訪問と、インスピレーションソースの探索だった。それらの目的は十分に達成されたが、道中それ以外のことに関しても素晴らしい体験ができたので、ここに紹介したいと思う。
初日は神戸にお昼12時ごろ到着した。我々が最初に向かったのは『欧風料理 もん』というレストラン。
Jean-Michelの「日本のビーフシチューを味わってみたい」というリクエストにこたえてのチョイスだった。ここに行くのは3度目になるだろうか、いつ行ってもちゃんと美味しい。
その後は北野にある『プラトン装飾美術館』。たくさんの大きな香水瓶のある部屋がある。香水好きにはたまらない。それ以外もなかなか壮観だ。
夜はこの出張一番の贅沢、三宮にある『麤皮』というステーキハウスを訪れた。
素晴らしかった。何か驚きがあったわけではない。よく知っている肉の味だ。ただ、肉のクオリティ、焼き加減、塩加減など、全てにおいて「完璧」を目指すと、ここに辿り着くという印象を受けた。今回の出張で、食べ物に関して一番感銘を受けたのはここだった。
2日目は早朝に神戸を出て、午前中は淡路島の薫寿堂でミーティング。いつ行っても新しい発見がある。一緒に仕事ができていることがありがたくもあり嬉しくもある、素晴らしいメーカーだ。
ランチは『創作串揚げ ふくる』でご馳走になった。滋味深く、疲れを癒してくれる料理だった。
ホテルに向かう前にジェラート屋『VERDE TENERO』に立ち寄った。Jean-Michelも私も、イチジク、ミルク、ほうじ茶のフレーバーをチョイス。どれも優しく美味しかった。
夜は地元の居酒屋『味処 とっくり』。いわゆる「何食べても美味い」系のお店。いや本当に、何食べても美味しかった。
何食べても美味しいお店ってさ、いいよね。
3日目は淡路島を出発後、徳島の三好にあるうどん屋『さぬきや』へと向かった。
お昼前にすでに大行列だったがすぐに席に案内された。ローカルな雰囲気もあたたかみがあり心地よいし、もちろんうどんも文句なしで美味しかった。同じテーブルに座っていた夫婦と会話が弾んだのもいい思い出。
高知に行く前に急遽仕事の対応をしなければならなくなったので、途中でカフェに寄ることに。廃校をリノベーションして作られた『ハレとケ珈琲』に向かう。
向かっている途中に何度か迷子になる程辺鄙な場所にあるし、到着したのちも、ただポツンと廃校があるだけに見えるので、「本当にここでいいのかな…?」と思わず疑ってしまった。恐る恐る中に入ってはじめて、この場所の素晴らしさを実感した。細かいことはここには記載しないので、気になる方はぜひ以下のリンクを見てほしい。
夜は高知では有名なうなぎ屋『かいだ屋』にした。パリッとした焼きと甘みの強いタレは、好みが分かれそうな印象を受けた。私は、大好き。また行きたい。
最終日は「ひろめ市場」の『やいろ亭』で鰹のタタキとあおさの天ぷら。高知には何度か来ているが、結局ここが一番美味しいと思う。Jean-Michelは鰹のタタキに感銘を受けていた。連れてきてよかった。
空港に向かう前に最後に訪れたのは、『牧野植物園』。知り合いにおすすめされて向かった場所で、大変よかった。じっくり見るなら半日くらいあるといいかもしれない。また違う季節に行こうと思う。
この出張で行ってよかった場所を列挙してみた。ベタなところからマニアックな場所まで様々だが、もし近くに行く機会があったら立ち寄ってみてほしい。
私のnoteにしては珍しく、ただの紹介にとどまっているが、たまにはこういうのもいいだろう。
それにしても…お腹減ったなぁ…
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