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できることならこのままのんびりしていたい
長かった5週間のパリ滞在を終え、明日のフライトで東京に戻る。
今は夕方の4時。ある程度パッキングを終えて、一息ついたところだ。
パッキングには思いの外手こずってしまった。来る時にこちらで消費する食糧をかなり持ってきていたので、帰りの荷物は少なくなる予定だったのだが、しっかりと買い物をしてしまったことや、友人から頼まれた荷物がいくつかあったことで、最終的には結構な量になってしまったのだ。さらに、それを大小ふたつのスーツケースに分配するのがなかなかに難しかった。それぞれの重さが23kgを超えないようにするために、何度も中身を入れ替えなければならかったのだ。
小さい方が17kg、大きい方が22kgに調整することができたところで、私の闘いは終了した。来る時はどちらもほぼギリギリの重量だったはず。それを考えると少しだけスリムになったようだが、いずれにしてもこのふたつのスーツケースを転がしながら空港に向かうというのはなかなか気が重い。しかも明日は雨模様。大丈夫かな。
闘いを終え疲れ果てた私は、20分の仮眠を自身に許可し、その後コーヒーと誕生日プレゼントの友達からもらったチョコレートで労った。少しだけ癒された。
そんな中noteを書くのは気が進まないものの、これを書き上げないと今日を締めくくることができないので重い筆をとりあげた次第。
以前もどこかに書いたような気がするが、出国、帰国の前日というのはいつもなんとなくメランコリックな気持ちになる。その街を一時的にでも離れるのが、どういうわけか切なく感じられるのだ。
離れる場所が東京でもパリでも、だいたい同じ気持ちになる。嬉しいような、寂しいような、私にもよくわからない不思議な感情だ。そんな日はだいたい夕日がきれい見える。今日の空はどうかな。そういえば来た時に比べるとだいぶ日が長くなったような気がする。
ふと思い立って、この5週間のスケジュールを振り返ってみた。到着翌日のランチミーティングから始まり、その翌日から6日間のパリファッションウィークのアテンド。自分のクリエーションを間に挟みながら、アントワープとミラノ出張。その間に私は37歳になり、バレンタインデーにはチョコレートのひとつももらえなかった。
ずっと忙しかったわけではないが、そこそこハードスケジュールだった。特に先週かなり動き回ったこともあり、私は今、しっかり疲れている。
そんなわけで、今の正直な気持ちは、帰るのがめんどくさい、だ。このまま日本に戻らずにその分パリの家でのんびり過ごせるのならそうしたい。上海でのトランジットを含めて合計16時間半のフライトに加えて、前後の移動を含めるとなんだかんだでほぼ1日かかってしまう。そもそもトランジットの時間もかなりタイトなので、そこでバタバタする可能性について不安に思うのさえ負担になる。
めんどっちーなー…
スーツケースがふたつあることで、空港までどのように向かうかについて悩んでいる。とにかく階段を避けたいので、メトロと電車の乗り継ぎというのは最悪なパターンだ。ご存知の方も多いだろうが、パリのメトロや電車の駅は、とにかくエスカレーターやエレベーターが少ない。パリオリンピック・パラリンピックの際も、バリアフリー化が遅々として進んでいないことが一部で問題になっていたほどだ。
今まではバスを乗り継いで空港に向かっていた。オペラまで行き、そこでRoissy Busという直接空港に向かうバスに乗るのだ。バスの乗り換えの間にちょっと歩かなければならないものの、Roissy Busにさえ乗ってしまえばあとは安心できる。
空港に向かう方法は、メトロと電車の乗り継ぎか、Roissy Busしかないと思っていたが、ここに来てもうひとつの候補が浮上した。T3Bという最近開通したトラムに乗り、Porte de la Chapelleという駅で350番のバスに乗る、というルートだ。トラムの駅はうちのすぐ近くだし、トラムを降りたらバス停は目の前にあるようだ。通常の路線バスなので時間はそれなりにかかるし、スーツケース置き場もないと思われるので、あまりいいチョイスではないかもしれないが、乗り換えだけを考えると一番合理性がある。
今回はオペラからのRoissy Busを第一候補にして、何かあった際のプランBとして350番のバスを念頭に置いておこうと思う。いずれにしても、今度パリに戻ってくる際に、時間に余裕があればそのルートを使ってみよう。
気兼ねなくタクシーを使える身分には残念ながらまだない。そんな日がくるのかもよくわからない。いつまでも、公共交通と安い経由便を駆使して、ヘトヘトになりながら東京とパリを行き来するのだろう。それはそれで悪くないはず。
特にこれといった内容のない記事になってしまったが、今日はこれでよしとしよう。次の投稿は日本に着いてからになる。着陸は昼12時過ぎ。せっかく移動するのだから、無事に辿り着けますように。
それにしても、長い5週間だった。お疲れ、自分。
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