鬼やらいと餅つき
鬼やらい
鬼やらい
と
子供たちが
唱えながら
家々を巡る
各々の家では
お菓子やら
豆やら
時にはお小遣いを
鬼は外
福は内
と
唱えながら
巡って来た
子供たちに配る
この土地に
伝わる
節分の風習
そして
次の日曜日には
神社の境内で
地域住民が集まって
餅つきをする
子供たちに
配られた豆が
豆餅や
お汁粉
になって
振る舞われる
竈の煙や
蒸籠の湯気や
子供たちの騒ぎ声や
大人たちの笑い声が
折り重なって
境内の空気が温まる
鬼やらい
鬼やらい
多分
この空気にあてられて
鬼は逃げ出して
いくのだろう