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映画感想『グランメゾン・パリ』

【ネタバレなし感想】

さすがグランメゾン東京の続編

とにかくキムタクがかっこよくて嬉しい。
キムタクがキムタクしてるのを存分に楽しめる。
やっぱりキムタク映画は最高だ。

料理シーンもドラマ以上に臨場感があって
映画館で観る価値が十分にあった。

今回もドラマ同様、大きな困難に直面し、それを夢の力とひたむきな努力、仲間達の力で乗り越えていく。

好きなものや夢を追いかけるとき
自分と目標の距離に絶望し
諦めて逃げ出したくなることも沢山ある。
自分自身で言い訳を見つけて甘えてしまう。
そんな時に観ると
「明日からもまた頑張ろう」
そう思えるかもしれない。

もちろん、ツッコミどころはたくさんある。
でもそんなことを気にするような映画ではない。
それでもあまりあるほど面白いし、なにより料理の描き方、魅せ方が完璧。最高の料理エンターテイメント。
ひたすらに飯テロ。
映画の予約と同時にフレンチディナーの予約もおすすめする。

【作品情報】

『グランメゾン・パリ』(2024. 日本, 117分)
上映開始: 2024/12/30
配給: 東宝/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
監督: 塚原あゆ子
脚本: 黒岩勉
キャスト: 木村拓哉、鈴木京香、オクテギュン、正門良規、玉森裕太、寛一郎、吉谷彩子、中村アン、冨永愛、及川光博、沢村一樹

【解説】

2019年にヒットしたテレビドラマ「グランメゾン東京」の続編。
ドラマ版の「グランメゾン東京」はもちろん「アンナチュラル」や「最愛」、「海に眠るダイヤモンド」など数々の名作ドラマで演出を手掛け、2024年に大ヒットした「ラストマイル」の監督を務めた塚原あゆ子が監督を務める。
監督はドラマ版に引き続き、「マイファミリー」のようなヒューマンミステリードラマから「キングダム」のような漫画原作映画まで幅広く手掛ける巨匠、黒岩勉が務めた。
キャストはドラマ版に引き続き木村拓哉や鈴木京香、沢村一樹等が集結。それに加えて、「2PM」のオクテギョン、「Aぇ! group」の正門良規が新キャストとして加わった。
また、アジア人で初めてフランスで三つ星を獲得した「Restaurant KEI」の小林圭シェフが料理監修を担当した。

【あらすじ】

レストラン「グランメゾン東京」が日本で三つ星を獲得してから時が過ぎた。尾花夏樹と早見倫子はフランス料理の本場パリに新店舗「グランメゾン・パリ」を立ち上げ、アジア人初となるミシュラン三つ星獲得を目指して奮闘していたが、異国の地のシェフにとっては満足のいく食材を手に入れることすら難しく、結果を出せない日々が続いていた。そんなある日、ガラディナーでの失態が原因で、尾花はかつての師と「次のミシュランで三つ星を獲れなければ、店を辞めフランスから出ていく」という約束をしてしまう。(引用元:映画.com)

【ネタバレあり感想】

(以下、ネタバレ注意)
















基本的には大好きな作品。何度でも観たい。
楽しいし美味しそうだし、幸せになる。

しかし、いくつかツッコミを入れたいところはある。
完全に蛇足。言わんでいいけどちょっとだけ言及したい。

まず、尾花は何度同じことを繰り返すのか。流石に無理がある。
確かにエスコフィユのときと同様2つ星で止まっていて、
苦しんでいるのはわかる。
しかし、グランメゾン東京で仲間を信頼して乗り越える大事さを
彼は学んでいたはず。
それなのにどうしてまた独りよがりな状態になってしまったのか…
このパターンはドラマでも全く同じ状態だったので、
映画は少し違う切り口が良かった。

そして、尾花の改心の仕方も急すぎる。
映画だからドラマほど尺を使えないのはわかる。
しかし、あそこまで頑固だったのに、
急に周囲の意見を取り入れ始めるのは、流石に飛躍が大きい気がする。
「時代と共に進化していくフレンチが好きなんだ」という初心に立ち返ったのがきっかけで、心境が変化したのは理解できるが、
そんなに柔軟ならもっと前に変われたのでは?
尾花のキャラクターがこれまで一貫していただけに、急にそれがずれた感を感じた。

最も気になるのは、食材集めの解決方法。
3つ星獲得のために、今回最も重要かつ乗り越えるべき壁とされていたのが、料理のテーマ(方針)と質の良い食材集め。

その重要な要素の一つである食材集めを解決するきっかけが放火。
放火によってチーズが売れなくなりそうになり、それを全部買い取った。
それによって口コミで信頼を得て、食材が手に入るようになったように見える。
それはつまり、放火がなければ信頼を勝ち取るきっかけがなかったとも捉えられる。
これ結局、放火犯のおかげなのでは?

肉は倫子さんの頑張り。
キャビアは尾花の料理がうまかったから。
そして、なによりめげずに熱心に通い詰めた結果、信頼を勝ち得た。
という理屈はわかる。
「努力と熱心さと、誠実さがあれば、運も舞い込んでくるし、信頼を勝ち取れるはず」という、努力が運を呼び寄せる理論なんだろう。

その伝えたいメッセージは十分に理解できるが、
今回の物語の重要な要素の一つのきっかけが犯罪となってしまうのは、少し残念。
もっと実力や工夫で乗り切っていく姿を見たかった。

ここまでツラツラと批判的に書いてしまったが、
冒頭に書いたように基本的には大好きな映画。

キムタクの3つ星ポーズが見れたし、
京野さんお馴染みの「胸ぐら両手掴み怒り」が観れたのもうれしかった。

好きなところ、気になるところ、変なところ、いいところ、
全てひっくるめて好きな映画でした。

Bon appétit


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