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誰かの役に立つ

介護福祉士として
5年仕事をした。

初めたキッカケは
役に立つ仕事をしたくて
パッと浮かんだのが
介護福祉士。
認知症専門棟で従事し
毎日会っていても

"初めまして“

と言われることががほとんど。

でも何かしたら必ず
"ありがとう"
の言葉を言われる。

その言葉に喜びを感じ

人の役に立つ仕事をしてるんだなと
思えた。

ひょんなキッカケで
飲食店でアルバイトをする事になり
26歳から大好きだった介護職を辞めて
飲食業の道に進んだ。

それなりに修行というものを積んで
人並みに飲食店を運営できるようにもなった。

目の前の仕事に没頭して作業を
覚える事が優先の毎日。


その中で尊敬する先輩は
ケーキを作っていた。

1つの商品に手間と労力がかかり
滅多に作りたがらないが
お祝いごと、結婚式などのときは
嬉しそうに作っていた。
時にはウエディングソングを聴きながら
作っていた。

とあるお客様で
結婚式をあげれない2組の友人をお祝いしたいとお店に尋ねて来られた。

想い出の場所のタワーと同じ職場のロゴマーク


この2つを入れたケーキを作って欲しいと
お願いがあった。

僕はそのお手伝いしかでかなかったが
1週間前から計画を立て
前日は朝方5時まで一緒に作業をした。
高さ30センチのケーキが出来上がった。

この時にまたお逢いした事のない
結婚する2組の事を想像し
そしてご依頼して頂いたお客様の
喜ぶ顔を想像しながら
失敗もありながら言葉通りに

一生懸命

作った。

出来上がったケーキは
どこか手作り感があって
そして暖かい。
クオリティーも申し分ない出来で
結婚式を挙げられないということで
ケーキ入刀のナイフをホームセンターで
購入し、飾り付けをして準備した。

そしていよいよ当日。

18時からのご予約で
コースでご予約されていた。
〆のお料理も終わり
ケーキを持っていくタイミングとなった。

今でも忘れもしない。
2階の客席に運ぶ際
階段を上がるときの
落としてはならない緊張感と
お呼びする2組の名前を間違えたら
どうしようという不安。

手が震えて、声も震えていたことが
昨日の事のように感じる。

階段を1つ1つ丁寧に確実に登り
お出ししたとき

想像を遥かに超えて喜び
涙まで流されていた。
そしてご依頼されたお客様も
涙ぐまれ喜ぶ2組を見て喜ばれていた。

お帰りの際は

ここにして良かったです!
ありがとうございます!

と喜んでお帰り頂いた。

仕事をして悔し泣きをする事があっても
心の底からありがとうを言ってもらえて
泣いた事はこれが初めてだった。

結婚や誕生日、何か特別な日はもちろんだか
ほとんどのお客様に毎日に特別な日無い。
しかし久しぶりの知人との食事や
大好きなあの子との初デート。
家族との食事。

いつもの日常よりちょっぴり特別で
そのときに出来るサービスや料理。
目の前の方の背景を知る、知ろうとする
姿勢がお客様の喜びを創り
それこそが役に立つという事だ。

これからも初心を忘れずに
貪欲に喜びを創れる自分に成長していこう。

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