「大坊の味」を想い、慶珈琲へ
先週の日曜日、慶珈琲(よしこーひー)へ行ってきました。
慶珈琲は、2017年にオープンした自家焙煎のコーヒー店。京王井の頭線・富士見ヶ丘駅の南口を出て歩くこと約2分、とあるマンションの1階にあります。
普段、お店を紹介する記事は書かない私ですが、ここについては思い入れが別格なので、どうしても書かずにはいられません。
というのも、慶珈琲は、他ならぬあの大坊珈琲店で修行したマスターの店だから。
大坊珈琲店とは、かつて青山にあった、知る人ぞ知る名門コーヒー店です。2013年、ビルの老朽化が原因で惜しまれつつ閉店しました。
そもそも、私がコーヒーの旨みに目覚めたのは、他ならぬ「大坊の味」を知ってから。
村上春樹のエッセイに影響されて、初めて訪れたのは大学生のとき。「大坊の味」に深い衝撃を受けて以来、足繁く通っていました。
その大坊出身のマスターと聞けば、行かずにはいられないのです。
もう一度「大坊の味」を楽しむために。
慶珈琲の入口はこんな感じです。
清潔なのはもちろんのこと、空間も十分広く、たいへん寛げました。
道具類の収納は洗練されていて、家具類も相当にかっこいい。
カウンターテーブルは、大坊と同じく一枚板でした。
着席して、ん?テーブルがやや高めだなと思った瞬間、そういえば大坊のテーブルも高かったなぁ、と思い出したのでした。
これにはたぶん理由があるはずなので、次に行ったときに聞いてみようと思います。
初回なので、まずはブレンドコーヒーを注文しました。
豆の量と抽出する湯の量との組み合わせによって、1~5番に分けられています。私が選んだのは、定番の3番。
大坊と同じほどに深入りで、まず苦味、そして鼻を突き抜ける香りが来た後、柔らかい甘みが舌に残る・・・。
文句なしに、美味しかったです。
豆も販売していたので、100グラムだけ購入して帰宅しました。
翌日、さっそく家でこれを淹れてみると・・・
やはり、ネルドリップではないし、豆の量やお湯の温度も自己流なので、本場の「大坊/慶珈琲の味」からは程遠かったわけですが・・・
それでも、家でも気軽にあの味に近いものを飲めるのはうれしいですね。
↓大坊珈琲店の瓶に詰めた、慶珈琲の豆
大坊に思いを馳せながら、ただコーヒーを味わうための時間を過ごす。
またひとつ、愛すべきお店が見つかって、大変満足しています。
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