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25本の音楽動画まとめと「壊れた自転車」再掲

先月21日に書いたとおり、細々ほそぼそとマニアックな音楽動画を紹介してきた「21日の音楽」もまる2周年になり3年目に入った。宣言どおり今月以降も続けていくつもり。この2周年での総括をしていなかったなぁと思い出し、今までのものを読み返していた。

はじめは努めて手短にしていたのに、気がつけば文字数が増えている。noteの動画投稿画面では、本文はキャプション扱いのようで、テキスト投稿のような見出しや強調、ルビなどの機能が使えない。それだけでなく、編集中の文字数もわからないので、油断するといつもの調子で長文になりがちだ。たしかnoteでは長すぎないコンテンツが推奨されていたように記憶しているけれど、長くなってしまうのは自分の癖なので仕方がない(それでも音楽のnoteはわたしにしてはかなり短い)。

さて、「21日の音楽」マガジンを見ると、現時点で2年分プラス1回分の25本のnoteが入っている(このnoteも入れると26本)。以前、本棚を見れば持ち主の頭の中が見えるなんて話も書いたけれど、同じことがレコードやCDにも言えるかもしれない。配信がメジャーになった今日こんにちでは音楽アプリのプレイリストの画面ということになるか。

1年前のnote開始3周年に、簡単に1年分の「21日の音楽」についてまとめていた。

この「21日の音楽」では、その時どきで思いついた曲について簡単に書いている。
その内訳はわたしの敬愛するトム・ウェイツがらみが3本、ミシェル・カミロがらみが2本と重複があるものの、あとはわりとジャンルも時代もばらついている。だけど、きっと人によっては偏った選曲に見えるんだろうなぁとも思う。
このシリーズでは、もともとまったく書こうとは思っていなかった曲を取り上げたこともしばしばある。リタ・モレノ、マルガリータ・クライン、サム・ブラウンは観た映画からの連想だし、今月のトニー・ベネットは訃報に際してのことだ。

2023年9月24日付け拙note「noteの上にも3年」より

25本になったところなので、もうすこし細かくまとめておこう。

25曲のうち、大半が外国の曲で、日本のものは2つだけ。二村定一「戀人よかへりませ」と渡邉はま子「忘れちやいやョ」。どちらも昭和初期なのでかなり古い。残り23の外国曲では、ミシェル・カミロ「Rhapsody in Blue」とマルガリータ・クライン「Red Violin Caprices」が所謂クラシック分野の演奏で、ギャヴィン・ブライヤーズの「Jesus' Blood Never Failed Me Yet」が前衛的な現代音楽。あとの20曲はヴォーカルの入った歌で、ジャンル的にはロックやブルース、ジャズが多い。

日本の古い2曲も含めて、ヴォーカル曲では、男声ヴォーカルが9曲、女声ヴォーカルが13曲。とくに2年目は11月のカーディガンズから6月のBOANNまで8連続で女声だった。とくに男声女声のバランスは考えていなかったけど、途中で女声ヴォーカルが続いているなぁとは思っていた。毎回21日になってから、その日の気分で選ぶことにしているので、どれだけ同じカテゴリの曲が続こうと別の曲にするわけではないのだけど。

その女声ヴォーカルでは、カヴァー曲が多い。リタ・モレノ「Somewhere」、ジャニス・ジョプリン「Summertime」、イミー・ヒープ「Rollin' and Tumblin'」、サム・ブラウン「Horse to the Water」、ホリー・コール「Calling You」、シネイド・オコナー「The Times They Are A-Changin'」、ベット・ミドラー「Martha」、BOANN「The Elfin Knight」、トーリ・エイモス「Time」の9曲がカヴァーとして歌われたものだ。

カヴァーが多いのには理由がある。わたしの敬愛するトム・ウェイツやボブ・ディランの曲が多くのミュージシャンにカヴァーされていたり、トムも古い名曲をカヴァーしたりしているからだ。上に挙げた曲ではMarthaとTimeがトムの曲で、そのトムもSomewhereとSummertimeをカヴァーしている。トム・ウェイツが続くことになるので、カヴァーされたバージョンも含めて選んでいると、こうしたラインナップになってしまう。

なお、Somewhereはスタジオ録音されてアルバム『Foreign Affairs』に収録されているが、Summertimeはライブのみ。今はありがたいことにYouTubeで多くのライブ録音が聴ける。

70年代後半から80年代前半にかけて、トムは他のオリジナル曲と続けてメドレーのようにして演奏していた。80年代に音楽性を変えたトムの幅広いアレンジももちろん好きだけれど、70年代のジャズアレンジがじつにかっこいい。折角だからここで紹介しておくことにする。

この録音は1978年の大阪公演のもの。公式のライブ盤は出ていないから、関係者による録音が流出したか、あるいは所謂ブートレグ音源が元だろう。こうして聴けるのは大変ありがたい。トムはもう来日してくれないかなぁ。

「21日の音楽」で紹介したものに戻る。最初はやはりトム・ウェイツの曲だったのだけど、それがあろうことかリンク切れになっていた。いや、YouTubeにアップロードされていた動画の音源が国内の著作権に抵触して再生できなくなっていたのだ。

YouTube部分のスクリーンショット

これは今回、過去のエントリをふりかえるためにアクセスして気がついた(他の動画はライブ映像が多いからか、今のところ視聴できている)。

そのブロックされてしまったBroken Bicycles、ライブ音源もあるのでそちらを載せておこう。

これは1981年のモントリオール・ジャズ・フェスティバルの映像。Broken Bicyclesはフランシス・コッポラ監督の映画「One from the Heart」の挿入曲。トムはこの映画のサウンドトラックを手掛けており、クリスタル・ゲイルとの連名でサウンドトラックのアルバムを残している。ここではBroken Bicyclesのあとに続けて映画に使われたインストゥルメンタル曲Tangoも弾いている。映像の画質が粗いもののトムの大胆な演奏と会場の雰囲気がよく伝わる。

Broken Bicycles(壊れた自転車)で思い出した。わたしの愛車ストライダ(本note見出し画像)のタイヤがダメになってすぐに空気が抜けるようになってしまっていたのだ。カスタマイズしているので前輪と後輪でタイヤのタイプが違っているのだけど、どちらも空気が入らない。Broken BicyclesのYouTubeリンクはここに別の動画を貼ることで解決(と呼んでもいい?)したけれど、わたしの自転車もなんとかしなくてはならないな。

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