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展覧会の絵

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出かけた美術展について書いたnoteを集めました。
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記事一覧

最近観た美しい線の数々

夏に中国に赴く直前、羽田空港から更新したnoteがある。渡航前に観た展示会の美しいジュエリー…

桂田祐介
3か月前
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いとも慌ただしく優雅なる中世の小宇宙を観る

いつもいつも時間に追われるこの生活、なんとかしなくてはと思いながらも、自分の心身のほうを…

桂田祐介
7か月前
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奇想のパール製品たち

昨日公開したエントリで、表参道で開催中の展示会についてもさり気なく触れていた。 先日、原…

桂田祐介
9か月前
28

圧巻のティファニーワンダー展

誕生石シリーズを中断させて以来、noteではこのところ宝石ネタから遠ざかりぎみになっていた。…

桂田祐介
9か月前
32

大西洋をわたった印象派

ちょっと日常に追われていたら、いつの間にか春分を過ぎて春になり、3月がほんとうに去ってし…

桂田祐介
10か月前
22

紫式部ゆかりの石山寺で花々を観る

1月は“行く”、2月は“逃げる”、3月は“去る”。 1月は“去ぬ”だったかもしれない。誰…

桂田祐介
11か月前
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色は光なり。小路の向こうは彼岸なのか。

ちょうど1年前の2023年2月から数ヶ月間アムステルダム国立美術館で行われたフェルメール展。ただでさえ少ないフェルメール作品が28点も展示されたという空前絶後の展覧会だった。チケットはあっという間に売り切れ。それだけの作品を集めることができるとは、さすが本場のオランダである。 そのフェルメール展の開幕時、やはり欧州ではたいそう話題になっていたようで、ネット検索すると幾つも記事が見つかる。一昨年の《窓辺で手紙を読む女》のように、展示される作品の修復や調査で新事実がわかったりし

見えているそれは虚か実か

街灯の光と自動車のヘッドライト/テールランプがひとしく滲んでいる。民家の窓からこぼれるあ…

桂田祐介
1年前
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ウロボロスになったセルペンティ

宝石の鑑別という仕事がら、ハイジュエリーはよく目にしている。ありがたいことにいくつかのジ…

桂田祐介
1年前
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みたびポメラート展へ

ここ数年、ラグジュアリーブランドの展示会が増えている。美術館や博物館でおこなわれるものも…

桂田祐介
1年前
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隠遁生活は楽しいか

東京の山の手、港区六本木に赴いた。平均年収が日本でいちばん高い地区だとか言われるだけあっ…

桂田祐介
1年前
27

時折、見逃してしまうんだ。大切なことが、今、起きているという事実を。

今月もなにかと忙殺されてnoteが書けていない。noteは空き時間に勝手気ままに書いているから、…

桂田祐介
1年前
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上野駅の知られざる展示スポットでセレンディピティを。

オトナの美術研究会の月イチお題企画、今月は「#美術館周辺のおすすめスポット」。めずらしく…

桂田祐介
1年前
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セレンディピティをもとめて

セレンディピティ・・・果たしてこの言葉は一般的なのかどうなのか。ある程度市民権を得たような気がする語でも説明がなければ通じなかったり、あるいは自分がまわりの会話に出てくる語を知らずについて行けなくなったり、そんなことはわりとある。 おなじ日本語話者であっても世代や文化・経済的コミュニティで限定的に使われるにとどまっている用語はかなりあって。不慣れな土地の方言とおなじで、予期せずそうした語に出くわすと誤解が発生したり、気の利く人から説明があっても慣れないことにはどうにも使いこ