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スタートアップ企業の採用マーケティングでポイントとなる「魅力デザイン」とは

みなさんこんにちは、ポテンシャライトの新井です!

今回は、採用マーケティングにおいて「打ち出していく魅力をデザインする方法」についてお伝えできればと思っています。

💡本noteで伝えたいこと
・「魅せ方」ひとつで応募〜内定の遷移率が向上する
・根本的な戦略をを間違えると採用はうまくいかない
・採用マーケティングにおいて「だれに」「なにを」訴求するか戦略を立てることが重要である

💡誰に伝えたいか
・母集団形成に困っている人事の方・採用に携わっている現場の方
・採用マーケティング戦略の立案にお困りの人事の方

💡どんな課題を解決できるか
・自社の魅力を言語化できているが、整理ができていない
・求人票やスカウトメールで魅力を伝えているのに応募がこない
・ターゲットとしている求職者様から応募がこない

※本ブログでは「認知をどう獲得するか」については言及してしません。

では早速いきましょう!


1. 「魅力デザイン」とはなにか


先に結論から申し上げると「魅力デザイン」とは、採用マーケティングにおいて、自社の魅力の中から重点的に打ち出す魅力を設定することを指します。
その他の用語との違いは下記スライドをご覧ください👇

仮に自社に10項目の魅力があった場合、全てを均等に打ち出すのではなく「特定の魅力を重点的に打ち出すこと」を指します。

魅力の項目とは
「求職者様が魅力に感じる因子」を分類したものです。本ブログでは、当社の魅力分類のフレームワークである「6P+CGM+T」の枠組みで考えていきます。

 1-1. 「いつ」の話しか


前提として「採用マーケティング」とは、下記スライドの「青色」のフェーズのことを指します👇(上段3つ)

その中で、今回の「魅力デザイン」が寄与するフェーズは、求職者様が企業を「認知をした"後"〜応募"まで"」です。

下記スライドの「赤枠」の部分のお話しであるとご認識ください👇

 1-2. 「なぜ」必要なのか


では、なぜ「魅力デザイン」が必要なのかを説明いたします。

理由は2点です。

〔理由1〕 昨今の売り手市場の採用において、1人の求職者様が1社の情報収集にかける時間が減っている

特にエンジニアなど有効求人倍率が高いポジションでは、一人に届くスカウトメールも増えているため、物理的に1社にかける時間は減っていると言えます。
そのため、初期接点で伝えたいことをピンポイントで伝える重要性が高まっています。

参考までに下記はLinkedinのデータです👇

「14秒」という数字が重要な訳ではなく、「求職者様に対して、わずかな時間・情報で魅力的に感じてもらう必要がある」ということをご理解いただけたらと思います。

わずかな時間の中で、求職者様に「興味→話をきいてみたい」と思っていただくためには、どんな特徴・魅力がある会社なのか一貫したメッセージを端的に打ち出す必要があります。

〔理由2〕知名度がないスタートアップは、「強いメッセージ」がなければ求職者様に興味をもっていただく(印象付ける)ことは難しい

知名度のある企業であれば、社名を見ただけでも「興味」をもってもらうことができる可能性があります。しかしスタートアップの場合は、求職者様がその企業を知った段階では「前情報がゼロ」の場合がほとんどかと思います。

そのため、あらゆる魅力を散りばめるよりも、訴求する魅力をあえて絞り、強いメッセージ性を持たせることが必要だと考えます。

つまり「魅力デザイン」とは、採用活動におけるの求職者様との初期接点において、「魅せ方」を決めて求職者様が触れる情報に一貫性をもたせることです。

 1-3. 魅力デザインに至るまでのプロセス


そして、「魅力デザイン」を行うにあたり、3段階のレベルがあると考えます👇

なぜこの順番になるかというと、これが思考のプロセスであると思っているためです。
主観ですが、採用に関わっていらっしゃる方は無意識に考えていることなのでないかと思っており、それを言語化したイメージです。(もちろん違うご意見もあるかと思います)

こんな感じでしょうか👇

今回はレベル別に、段階を踏んでご紹介できたらと思います。(現時点では、レベル1〜レベル3までを定義しており、今回1番伝えたいのはレベル3についてです)

2. [レベル1] 自社ドリブンな魅力設計 


まずは、「自社起点」で魅力を設計する方法です。
図にすると下記のようなイメージです👇

あくまでも主語は「自社」であり、どんな魅力があるかを整理していくイメージです。
これは、当社の魅力分類の枠組みである「6P+CGM+T」で整理することが可能です。
手頃にスタートする場合は、考えられる自社の魅力を箇条書きで羅列し、項目ごとに整理していけばOKです。

一例として、ポテンシャライト(自社)の魅力を整理したものは下記となります👇

魅力設計シート

3. [レベル2]ペルソナドリブンな魅力設計


レベル2
では、「ペルソナとなる求職者様に何が訴求できるか」を整理をします。

図にすると下記になります👇

レベル1でありとあらゆる自社の魅力が整理できたかと思います。その中で、ペルソナに訴求できる魅力が何なのかを整理していきます。
その手順をご紹介いたします。

 3-1. ペルソナ設計


まずやるべきことは「ペルソナ設計」と「そのペルソナが抱えるインサイト」の言語化です。

ここでのポイントは、ペルソナを具体的に定義することです。
なぜなら、その求職者様が抱える転職理由が明確になり、訴求がしやすくなるためです。

赤枠部分のお話です👇

このようなシートで整理ができます👇

ペルソナシート

スキル・経験面だけでペルソナ設計してしまうことがありますが、それでは不十分です。必ずソフト面(価値観や志向性)も含めて設計しましょう。

詳細はこちらのnoteでも発信しておりますので、ぜひご覧ください👇

 3-2. TIMの設計


前項で明確になったペルソナのインサイトに対して、自社が訴求できる魅力を整理していきます👇

手法としては「TIM設計」が活用できます。
「TIM設計」とは、当社が提唱する各職種における魅力設計のフレームワークです。
簡単に言うと下記のようなものです👇

T:「ターゲット」を明瞭にし、
I:「インサイト」に訴求できる、
M:「メッセージング」を作る

詳細は下記のブログでご紹介しておりますのでぜひご覧ください👇

自社の採用力を高めるためには、もう一段作り込みが必要だと考えており、そこで必要になってくるのが「魅力デザイン」です。

4. [レベル3]採用マーケの軸となる魅力を設定する「魅力デザイン」


本ブログで1番伝えたいのはここです。

TIM設計にて、大枠の「ペルソナに訴求できる魅力」が整理できたかと思います。
しかし、その魅力にも「度合い」があると考えており、1番尖った魅力を軸として打ち出しを行っていきます。

図にすると下記のようなイメージです👇

企業から伸びる赤い矢印が、数ある魅力の中で「軸となる魅力」です。

では、「度合い」とはどうゆうことか説明いたします。
例えば、privilege観点で魅力がある下記2社があったとします。
(あえて極端な例を出します)

①株式会社和佐田テック
・完全週休2日です。
・フルリモート勤務が可能で場所を選ばず働けます。(定時は9:00-18:00)
・CEOが2児の父であり、メリハリのある働き方を大切にしています。

②株式会社新井テクノロジー
・フルリモートかつフルフレックスで、いつどこで働いてもOKです。
・リモート手当として毎月3万円支給しており、自由に使っていただけます。
・福利厚生も充実しており、社外の研修費は全額負担。
・全社での有給消化率は95%で働きやすい環境を整えています。

上記2社は、打ち出している魅力項目は同じですが、間違いなく「②新井テクノロジー」のほうが魅力的に映るはずです。

このように、一言に魅力といっても「度合い」があると考えています。

前置きが長くなりましたが、つまりこの度合いを把握した上で打ち出すべき魅力をデザインしましょうというお話しです。
(そもそもなぜこのようなことをする必要があるのかは、「0.魅力デザインとは何か」に記載をさせていただきました)

自社では魅力だと思っていたが、求職者様からみるとそうでもないといったことはよくあることです。

では、魅力デザインの手順について言及していきます。

 4-1. Attraction  indexで魅力を可視化する


まずは、整理した魅力がペルソナに対して訴求できるのかを数値化していきましょう。
ここでの数値の基準は「ペルソナとなる求職者様がどのくらい魅力と感じるか」です。

「そんなの求職者次第だよ」という意見もあるかと思いますが、面談しなければわからないことは前提として、仮説で設定することが大切です。

完璧に定量で測ることは難しいため、一部感覚的な採点になる可能性もありますが、可能な限り俯瞰して「自分が求職者様だったら興味を持つのか」「それはなぜなのか」を言語化していきます。

設定したペルソナ(人物)になりきって考えることが重要です。 
手順としては、各魅力項目を10点満点で採点していきます。

架空企業のAttraction indexです

点数の基準は下記で設定しています👇
可視化することに意味があると思っており、基準自体はざっくりとしたものとなっています。

そして、点数をグラフ化すると下記のようになります👇
Attraction indexと勝手に名付けています)

例えば、ペルソナに設定した求職者様が下記のような方だったとします👇

ペルソナシート

このペルソナの場合、「柔軟な働き方」「技術を高めていける環境」を打ち出していけると訴求ができそうかと思うので、「privilege」「technology」観点を軸にできると良さそうですね。

「Attraction index」のグラフにおいて尖った項目があれば、その魅力項目を軸として打ち出して行きましょう。

これで採用マーケティングにおける「魅力デザイン」が完了となります。
あとは、最適な採用チャネルを選定した上で、アウトプットし検証しましょう。

・・・

そして、重点的に打ち出す魅力項目を"仮に"「privilege」「product」に設定したのであれば、求人票や採用コンテンツに一貫性を持たせて情報設計をしていくことが重要になります。

この後の手順については、別途noteでアウトプットできればと思います。

5. 訴求できる魅力がない場合はペルソナを変える


「魅力デザイン」を実施したとしても、応募がこないことも考えられます。

その場合は、「アプローチするペルソナ」を変えましょう。
つまり、「自社の魅力は"変えず"に、アプローチ先の求職者様を”変える”」ということです。

ペルソナを再設定したのち、Attraction indexを作成してみましょう。

不思議なことに、自社の魅力や打ち出し方は"変わっていない"のに、ペルソナを"変えた"ことで応募が倍増するといったことはよくあることです。

詳細はこちらのブログで言及しています👇

最後に


今回お伝えしたことを整理すると下記のようになります。

  • 抽出した自社の魅力の中で、重点的に打ち出す魅力を設定する必要がある

なぜなら、

  • 昨今の売り手市場の採用において、1人の求職者様が1社の情報収集にかける時間が減っている

  • スタートアップは知名度がないため、強い訴求がなければ求職者様に興味をもっていただく(印象付ける)ことは難しい

このようになります。


「魅力の発掘・言語化・整理」は当社の強みとしている部分でもありますので、もしご興味を持たれた方はぜひ下記よりご連絡をいただけますと幸いです👇

※上記より当社が開発する採用管理システム「Opela」のお問い合わせも可能です。

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今後も月に1度を目安にノウハウをアウトプットしていきますので、ぜひフォローいただけると嬉しいです👇

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