東京都議会議員補欠選挙の結果はいかなる意味を持つか
昨日東京都議会議員補欠選挙が投開票され、得票順に西崎翔候補(元、立憲民主党)と青木英太候補(新、無所属)が当選しました。
今回は、今年4月21日(日)に執行された目黒区長選挙に目黒区選挙区選出の都議会議員2名が立候補したことに伴い失職したための措置で、5名が立候補しました。
立候補したのは5名で、届け出順に以下の通りでした(敬称略)。
青木英太(新、無所属)
宮本栄(新、共産党)
西崎翔(元、立憲民主党)
井澤京子(新、自民党)
須藤健太郎(新、無所属)
都議会の選挙区は都内の各基礎自治体の区分に基づいています。そのため、今回の目黒区選挙区の補選は目黒区内での知名度の有無と得票数が比例することは容易に推察されるところです。
そして、実際に得票の順番は各候補者の選挙区内での知名度に従ったことが分かります。
その意味で今回の選挙の結果は、各候補者の実力に従った順当なものであったと言えるでしょう。
一方、都政の意思決定機関である都議会に対して議案を提出する小池百合子都知事にとって、今回の結果は憂慮すべきものとなります。
何故なら、4月に行われた目黒区長選挙及び衆議院東京都第15区の補選で支援する候補者が落選したのに続き、今回も応援の態度を示した候補者が落選したことで、都内における政治的な影響力の相対的な低下が推察されるからです。
今年7月7日(日)に都知事選を控え、3選に向けて立候補の意欲を示している小池都知事にとっては、今後の選挙活動に向けていかにして退潮が予測される支持基盤を立て直すかが重要な課題となるでしょう。
その意味で、今回の都議会議員補選は目黒区選挙区だけでなく、来るべき都知事選にも少なからぬ影響を与えたと言えるでしょう。
<Executive Summary>
An Important Meaning of the Tokyo Metropolitan Assembly's By-Election (Yusuke Suzumura)
The By-Election of the Tokyo Metropolitan Assembly Meguro Electoral District was held on 26th May 2024. On this occasion, we examine an important meaning of the election.