第65回NHKニューイヤーオペラコンサートについて思ったいくつかのこと

去る1月3日（月）、NHK教育テレビにおいてNHKニューイヤーオペラコンサートを鑑賞しました。会場は東京芸術劇場でした。

65回目を迎えた今回は、阪哲朗の指揮と東京フィルハーモニー交響楽団の管弦楽及び新国立歌劇場合唱団、二期会合唱団、びわ湖ホール声楽アンサンブル並びに藤原歌劇団合唱部の合唱により、福井敬、妻屋秀和、小林厚子、大西宇宙ら日本の声楽界の中心的な歌手から気鋭の歌手まで17名が参加して行われました。

曲目はモーツァルトの『魔笛』、ロッシーニの『セヴィリアの理髪師』、ヨハン・シュトラウスの『こうもり』、ヴェルディの『仮面舞踏会』などの歌劇やワーグナーの楽劇『ワルキューレ』といった諸作品から、広く知られた場面が取り上げられています。

これまで、NHKニューイヤーオペラコンサートは1年の始まりを歌劇の名場面とともに華やかに彩ってきました。

しかし、2020年1月の新型コロナウイルス感染症の感染拡大以来、管弦楽や歌劇を含む様々な公演が中止や延期を余儀なくされてきたことは、われわれがこの2年間で毎日のように体験してきた出来事です。

その様な中で「毎年恒例」という修飾語が冠されるNHKニューイヤーオペラコンサートが今年も予定通り開催されるためには、関係者の多大な努力が不可欠でした。

それだけに、開催に向けた関係者の努力と出演者の決断の重要さが今回も実感された、今年のNHKニューイヤーオペラコンサートでした。

<Executive Summary>

The 65th NHK New Year Opera Concert (Yusuke Suzumura)

The 65th NHK New Year Opera Concert was held at the Tokyo Metropolitan Theatre on 3rd January 2022. In this time 23 pieces were performed, and orchestra was the Tokyo Philharmonic Orchestra and conductor was Tetsuro Ban.