東京オリンピックの開幕から60年を祝す
昨日、1964年10月10日(土)に東京オリンピックが開幕してから60年目を迎えました。
午後1時50に團伊玖磨の作曲した『オリンピック序曲』の演奏とともに始まった開会式での各国選手団の入場や天皇裕仁陛下の開会宣言の様子は、市川崑監督の公式記録映画『東京オリンピック』で今も確認することができます。
ところで、東京オリンピックというと、主会場であった国立競技場は東京都立青山高等学校の目の前にあるのは周知の通りです。
以前、当時青山高校に在籍されていた卒業生の方のお話を伺ったところ、当日は土曜日で午前中は授業があったものの、放課後は全校生徒が現在のスタジアム通りに整列し、小旗を振って聖火ランナーの通過を祝福 したとのことです。
ただ、当然のことながら通りから国立競技場の中は見えませんから、場内がどのようであったかは後日の新聞の記事で確認したということでした。
青山高校は東京オリンピックの開催に伴う都道の拡幅工事のために校地を返上する一方で代替地の確保ができませんでした。
そのため、現在に至るまで校庭が狭隘なままとなっているのは、往時をしのぶための重要なよすがと言えるかも知れません。
また、私にとっては、母方の曾祖母と大伯母の家に行くと、応接間に大伯父の肖像画と東京オリンピック大会組織委員会からの感謝状が飾られていることが幼心にも大変印象的でした。
これは、大伯父が東京都陸上競技協会長として大会の運営に参画していたため、その貢献を顕彰するものでした。
現在では、東京オリンピックというと2021年の大会が想起され、体育の日もスポーツの日となって10月の第2月曜日の祝日となり、国立競技場も建て替えられました。
今や1964年の大会は戦後の日本の発展を描くための挿話の一つとなっているものの、振り返ると私にとっては意外にも身近な大会であることが実感されるところです。
<Executive Summary>
Celebrating 60th Anniversary of the Opening Ceremony of the Tokyo Olympic Games 1964 (Yusuke Suzumura)
The 10th October, 2024 is the 60th Anniversary of the Opening Ceremony of the Tokyo Olympic Games 1964 which held on 10th October 1964. On this occasion, I remember miscellaneous memories of this event.