【参加報告】HIJAS研究会「東京と今和次郎:「動き」としての惑星都市論」
今日は、14時から15時45分まで、法政大学国際日本学研究所(HIJAS)の研究会「東京と今和次郎:「動き」としての惑星都市論」がオンライン形式で行われました。
この研究会はHIJASが2018年度から開始した「新しい『国際日本学』を目指して」の第11回にあたり、クリストフ・トゥニ先生(立命館大学)が報告されました。司会はHIJASの横山泰子先生、コメンテーターは法政大学江戸東京研究センター(EToS)の陣内秀信先生で、共催はEToSでした。
今回の報告は近年注目を集めている「惑星都市論」の考えに基づき、今和次郎が1929年に著した『新版大東京案内』や考現学の内容の現在的、あるいは新たな理解に向けた検討されました。
「惑星」を「他者との交流の場」、「開いた全体性」、「動きを持つ空間」と定義し、今和次郎の東京論の特徴を「過去との非連続性」と「雑種性」に求めるトゥニ先生の報告を通して、相互的な関係の中で生きるという点において「惑星都市論」と今の考現学や東京論とが類似することが明らかになりました。
先端的な理論を日本研究の重要な課題の一つである都市論に応用することで、既存の理解の枠組みの拡張や変更の可能性をもたらしたトゥニ先生の報告は、意義深いものでした。
<Executive Summary>
HIJAS' Open Research Meeting Series (11) : "Tokyo and Kon Wajiro: A Study of Planetary Urbanization as a "Movement"" (Yusuke Suzumura)
Hosei University Research Center for International Japanese Studies (HIJAS) held HIJAS' Open Research Meeting Series (11) on 31st July 2021. In this time Associate Professor Dr. Christophe Thouny of Ritsumeikan University made a speech entitled with "Tokyo and Kon Wajiro: A Study of Planetary Urbanization as a "Movement"".