NHK交響楽団第1949回定期公演
昨日、NHK FMでNHK交響楽団の第1949回定期公演の実況中継を鑑賞しました。会場は東京芸術劇場大ホールでした。
今回は、第1曲目がブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番、第2曲目がブラームスの交響曲第3番で、ヴァイオリン独奏は服部百音、指揮はジョン・アクセルロッドでした。
ヴァイオリン協奏曲の代表的な作品の1曲ともいうべきブルッフを悠然とした様子で演奏した服部は進境著しく、細やかな音楽の進め方を含めて、これからの一層の活躍が期待されました。
一方、ブラームスはアクセルロッドの情感豊かで熱量の高い音楽作りを堪能することが出来る内容でした。特に、作品が持つ大きな流れを重視し、細部は一人ひとりの奏者に任せるかのような様子は、アクセルロッドと楽団の間柄の近さとともに、NHK響の奏者の持つ力量の高さを改めて示すものでした。
本来、今回の公演はトゥガン・ソヒエフが指揮を、ワディム・グルズマンが独奏ヴァイオリンを務める予定であったものが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外交人の新規入国の停止措置により、それぞれアクセルロッドと服部に変更されました。
予定されていた出演者が登場できないのは残念なことながら、新たな顔触れで充実した公演が実現した意義は決して小さいものではありません。
それとともに、これからも同様の事例が続くであろうだけに、主催者側にとっても聞き手の側にとっても当初の出演者が計画通り出演できる日の一日も早い訪れが願われるところです。
<Executive Summary>
Stage Review: NHK Symphony Orchestra the 1949th Subscription Concert (Yusuke Suzumura)
The NHK Symphony Orchestra held the 1949th Subscription Concert at the Tokyo Metropolitan Theatre on 21st January 2022 and broadcasted via NHK FM. In this time they performed Bruch's 1st Violin Concerto and Brahms' 3rd Symphony. Solo violin was Moné Hattori and conductor was John Axelrod.
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