「大リーグの2022年公式戦の開幕」に思ったいくつかのこと

現地時間の4月7日(木)、大リーグの2022年の公式戦が始まりました。

昨年12月に始まった労使対立により、27年ぶりに労使問題を原因とする開幕日の日程があったものの、162試合制により公式戦が行われることになったのは球界にとって最善の選択が行われたことになります。

今回の労使交渉の最終局面で問題となったいわゆる国際ドラフトについて11月に改めて採否が検討されるものの、それまでの間は、選手たちが日々の試合に専念し、より洗練された結果を示すことが期待されます。

ところで、今年の開幕戦では、大リーグ17年目を迎えたセントルイス・カーディナルスのアダム・ウェインライト投手が6回を6奪三振、無失点で抑えて勝利を収めるとカンザスシティ・ロイヤルズのボビー・ウィット・ジュニア選手が「次代を担う逸材」という評価に違わなず、大リーグ初出場の試合で4打数1安打1打点得点を記録するなど、経験豊かな選手も大リーグに昇格したばかりの選手も、それぞれの持てる力を最大限発揮しています。

日本人選手に限っても、シカゴ・カブスに入団した鈴木誠也選手が2打数1安打2四球、打率5割、OPSも1.25を記録し、本拠地のリグレー・フィールドで観客に強い印象を与えました。

また、昨季のアメリカン・リーグMVPの大谷翔平選手(ロサンゼルス・エンゼルス)が開幕投手と1番打者として出場し、大リーグ史上初めて「開幕投手として自軍最初の投球を行い、打者として相手投手の第1球を受ける選手」となったのは、投打のいずれにも活躍する大谷選手ならではの、球史に残る新たな偉業です。

さらに、サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有選手は、6回を投げて無安打無失点を記録し、開幕戦としては1940年にクリーブランド・インディアンズのボブ・フェラーが史上唯一の「開幕戦における無安打無得点試合」を達成して完封勝利を収めた故事を連想させる快投を成し遂げています。

このように、開幕戦を見るだけでも、改めて「野球の試合は愉快」というジョー・ガラジオラの言葉が思い出された1日でした。

<Executive Summary>

Miscellaneous Impressions for the Opening Day of the Major League Baseball of 2022 (Yusuke Suzumura)

The Major League Baseball of 2022 opens today. In this occasion I express miscellaneous impressions of MLB based on results of the opening day and a historical viewpoint.

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