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(コラム)作家・芝豪さんについて
なんと柔らかで、整った文体だろうか。一読で理解させてしまう無駄のない文章。外連味のない、とはよく聞くが、形に接したのは芝豪さんのデビュー作、「士魂の海」(学研M文庫、改題、銀之助活殺剣、風花の仇)だった。1994年のことだった。
以来、作家と編集者として交流を深め、いつのころか、刎頸の交わりを得た。作品はどれも真綿が燭光を幾筋も得ているように優しく、繊細かつ底知れない強さを持っている。同じ書き手として生涯をかけてもその影すら踏めないと思う。
作品は多岐にわたっている。
中国古代を舞台にした、
「太公望」(PHP文庫)
「大宗 李世民」(幻冬舎文庫)
「隗より始めよ」(祥伝社)
があり、ロングセラーだ。
日本、幕末では他の作家は光を当てていない傑物を蘇らせている。
「天命 朝敵となるも誠を捨てず」 (講談社)
岡山の偉人、山田方谷を取り扱った秀作だ。
名著の定義はいろいろあるが、これに異論を挟む人は少ないと思うのは、
「王陽明、上 下」(明徳出版社)だろう。
近著では「朝鮮戦争、上 下」(講談社文庫)はロングセラーだ。
他にも多数の著作はあるが、私よりは売れているが、あまり売れない作家だ。時流を得ていないのか、我々が売れるものを書けないだけかは分からないが、芝豪さんの作品を一読すれば読者は圧倒されるものと確信している。
概ね、一か月後にこの私のアカウントにリンクして、ネットデビューする。もちろん、未公開、新作だ。その時はまたお知らせするが、楽しみに待っていて欲しい。