巡礼の手引き:スペイン サンティアゴ巡礼 4
巡礼準備あれこれ④
予算など
全行程を一カ月かけて歩くとなると気になるのは予算だろう。為替の変動によって多少は変わるので、出発前によくチェックして欲しい。
まず日本のフランスまでの航空運賃、着いた時に泊まる、パリの一泊分のホテル代。パリからバイヨンヌまでのTGV代、到達地サンティアゴ・デ・コンポステーラからパリまでの航空運賃。ここまでは代理店によって違うだろうからよく調べて欲しい。概算だと25から30万円くらいか。パリで一泊としたので、すでに長旅なことと、パリに午後に着く便が多いので、ここは無理をせずに一泊して欲しい。バイオンヌ行のTGVはモンパルナス駅なので周辺に泊まりたい。手ごろな料金で多くホテルがある。
巡礼はアルベルゲに泊まるので、基本的には8ユーロくらいだろう(出発前に確認)、アルベルゲが満員で、途中にペンションやホテルに望まなくても泊まることもある。筆者は二度あった。そのあたりを含めて全行程で300ユーロは考えておきたい。食事は夕食は小さな村や町では選択肢が限られる。私は勝手に巡礼定食となずけていたが10-12ユーロだったが値上がりは巡礼でも例外ではないので少し高めに見積もって欲しい。朝食は付いているところもあるが、基本的にはリュックの中にフランスパン、ハム、チーズを常に入れておきたい。というのは場所によっては昼ご飯を食べるところが無い場合や開いている時間に到達できない場合もある。その他、途中でフルーツ、ジュースや水を買ったり、人によってはビールを飲んだり、コーヒーを飲んだり。ということで一日の食費を25ユーロにして、それ以上は使い過ぎと決めておくと案外予算内でおさまる。ということで、予備費100ユーロ足して、食費850ユーロ(約12万円)、運賃30万円、そのた日本にいても遣うような嗜好品代や大きい街に出たときには美味しいものを食べたくなるだろうし、帰りの土産代とか考えていると10万円くらいは必要かもしれない。合わせると、52万円ということになる。
これはあくまでも目安。一カ月いると何があるか分からないし、あるいは質素にすればかなり安く出来るかもしれない。
ちなみにこの計算より、安くなる場合もかなりある。寄付金だけの無料のアルベルゲがあったり、巡礼者に限って食事が安いこともある。最初は何も出来ずカフェに行く余裕すらなかったので、筆者はかなり余った。後半ホテルに泊まり使ったが。
アルベルゲの中
少なくとも5人、大きいところは100人くらいが同じ部屋に寝るので、下着で寝るという訳にはいかないので、パジャマの類は持って行ったほうがいい。筆者は薄いリゾートパンツみたいなものを持って行った。すぐに乾くので便利が良い。男女分かれているところもあるが、大体は先着順に入れられる。しかし、あまり気にならないはずだ。気にしている人もみかけなかった。なお料金をとらないアルベルゲもあるが、そういうところは雑魚寝風なところもある。
そんな感じで出発前にイメージしておくのもいい。行ってから面食らうことのないように。ちなみに少し大きい街に出ると、巡礼者に寄り添った安いホテルもある。それでも料金はアルベルゲの三倍にはなると思う。
ただ全行程を一カ月で踏破するならば、途中で何回かはホテルに泊まって安眠するのもいいかとは思う。私は二度、そうした。町によってはアルベルゲとホテルの中間のような値段のペンションもある。安眠できるし清潔だ。自分の体力に合わせて選びたい。困難に立ち向かうのも巡礼だが、体を壊したりストレスをあまり溜めるのは長期戦には向かない。ショートコースなら4,5泊なので全泊アルベルゲを奨める。