誰かの服をいつも着ている。#74
そう、人は誰かの影響をいつも受けている。
周りの誰かかもしれない。
今の自分は必ず自分以外のだれかの影響を受けて出来ているのは間違いないだろう。だからこそ普段何に触れるかは重要だ。
ぼくが小説やドラマ、言葉や香りが好きになったのは親の影響はあるかも知れない。
僕がスイミングスクールに通っていた時に母はいつもガラス越しから見守ってくれていた。その際に必ず小説も持って。僕が一通り泳いでガラス越しに母の小説が読んでる姿がとてもカッコよく見えたのだ。
だから僕は高校生の頃、母に本を買ってもらってから大学、社会人になっても本が大好きで読んでいる。
ドラマもまた家族の影響が大きいだろう。常に我が家では9時になると家族でドラマを見ていた記憶がある。見れないときは必ず録画をして休みの日に見ていた。ある程度の人気があったドラマは見てきているぼくだ。
香りも今思うと母の影響は大きいかも知れない。保育園に行く際にいつも僕たち(双子の兄)と寝室に化粧にくる母を布団にくるまって待っていた。そこで母の香水かな?覚えていないがとても温かくて心地いい香りがが好きでその記憶は鮮明に覚えている。
言葉は本に触れる事で好きになったのかも知れない。ぼくは普段話してる何気無い言葉でも自分にとって名言だって言葉はその人に『今の言葉すごい良かった』と伝えることは多い。吸収して自分の中で解釈する。その解釈の仕方が少し変わってるねって言われたこともある。
この前も会社の違う部署の方にその部署の成り立ちを一通り説明してもらって、『質問ある?』って言われて何個か質問をした。
それから会社のビジョンやスローガンを見て『これ凄い共感します』と言ったら感想だねって言われた。まぁ感想だけど、ぼくは感想として言ったわけではないんだ。うまく言えないけど『すごくいい』と本気で思ったからシンプルにそのまま伝えた。でも、言葉ってその表面だけを受け取られている気がしてなんか難しいなって感じた。
思ってることをそのまま伝わればいいなって思ってぼくは今日も本を読む。
相手がその言葉を使った際にどう思うかは重要で、例えば、何か不幸な事が起きた(相手が片親だった)時に『かわいそう』って言葉をかけたらいいかと言ったらそうでもない。相手がかけてほしそうならかければいいし、もし違うならそれは間違いだ。一概に言えない。
だからこそあいみょんのマリーゴールドの歌詞、
あぁ、アイラブユーの言葉じゃ足りないからとキスして
って言葉に出会った時
ぼくにとっては天才だと感じた瞬間だった。
あいみょんに恋をした瞬間。
そう、だれかの服をいつも着ている。だからこそ僕らは今後も誰の服を着たいのかは自分で選べるんだ。
着たい服を着よう。それはあなたが初めてじゃないから大丈夫。安心して。