小説が書けない男の日記(2022.5.29〜6.4)
今週読んだ本:阿久津隆『読書の日記2 本づくり スープとパン 重力の虹』,オーシャン・ヴオン『地上で僕らはつかの間きらめく』
5月29日(日)
予想最高気温30℃に違わぬ朝からの暑さだった。あにちゃんの希望通り妻の実家へみんなでバスと電車で向かう。到着後まもなく、私は二ヵ月くらい停めたままにしていた原付に乗ってとんぼ返り。15時から床屋で、それまでに本屋に行ったりしたかった。
洗濯物を急いで干して原付で駅前へ。まずブックオフへ行ってミランダ・ジュライ『最初の悪い男』を買い、いくつか下のフロアの文具売り場で細い付箋を3セット買った。さらに丸善へ行って、なんだか数日前から本にお金を使いたい!となっていて、フアン・ガブリエル・バスケス『廃墟の形』、ダグラス・スチュアート『シャギー・ペイン』、読書会の次回の課題図書である町田その子『うつくしが丘の不幸の家』、中山真敬『一瞬で片づく!ずるいパソコン仕事術』と漫画を1冊買った。『ずるいパソコン仕事術』はいずれこういう本を買おうと思っていたのでちょうどよかった。文庫で出たばかりのようだった。
本屋を後にして原付で家の近くのスーパーに寄り買い出しと昼ご飯を買って戻り、ペペロンチーノとパンを食べ、掃除機をかけて炊飯器でご飯をセットし、三度原付に乗り床屋。
初めての、そしておそらく最近雇われたであろう店員さんがいて、カットはまださせてもらえていない様子でその代わりにシャンプーやら顔剃りをしているようだったのだけど、見た目がなんというかヤンキーというかチャラい感じの格好で、「え~仕事でそういう格好する~??」となり、そういう感じの若者なのかそういう風に見せているある程度年を重ねた人なのかわからなかったけれど、とりあえずシャンプーも顔剃りもあんまり上手くないなって感じ、まあ慣れていないからしょうがないのだろうけれど、がして、嫌な人は嫌だろうなあ文句言う人もいるだろうなあという感じだった、私はこういうときあんまり文句は言わないけど、やっぱりいつも担当してくれる人がよくて、ちょっとすっきりしないところがあった。
6月末か7月頭が次回だろうけれど、その時またいらっしゃるのかどうかわからなかった。偏見が少し混じっているのはご容赦あれ。
5月30日(月)
晴れていたけれど風がどこかひんやりとしていて、明日の雨を予感させた。あにちゃんの登園が自転車に乗るところから、いや家を出るところから、いやパンツを替えて着替えるところからやたら順調で、保育園に着いてからもすんなりと輪の中に入っていって怖いくらいに順調だった。
夜に家に帰ってきてから妻とそのことを話すと、帰りもかなり順調でおんぶもほぼせがまなかったとのこと。曰く、土日の充電が火曜日まではもって、水曜日木曜日は電池切れ、金曜日は翌日から休みだからなんとかもつ、とのこと。水曜日をなんとか耐えられれば、あとは上昇していくのだろうか。
職場で同僚と話していたり作業をしている様子をみていると、意外とショートカットキーだったりExcelの基本的な関数を知らなかったりしていて、なんだかもったいないなあと思い、私が知っている範囲でのまとめをパワポでつくったりしていた。
自分の備忘録にもなるし、今後これが引き継がれていけばいい。
パワポを意識的に使うようになってきて、まだまだつくるのに時間がかかるけれど、使いかっての良さをようやく感じ始めた。
日程調整の集計なんかも簡単なものならわざわざExcelや伝助なんかをつくらなくても、パワポで表を挿入して適当に打ち込めばよかったりする。なまじExcelや伝助は見た目がしっかりしているから手の込んだことをついついしたくなるけど、パワポはその点どこか気楽な感じがした。
電車でオーシャン・ヴオン、家で『読書の日記』。この交代制でちまちま読んでいく。
5月31日(火)
雨でバス登園。黄色い合羽に新しい傘と長靴を身に着けたあにちゃんは、前も書いたけれど妖精のように愛らしかった。
一日中Googleドライブの共有設定と格闘して、なんとか解決策が見えたところで時間切れ。明日にはなんとかなりそう。そういえば明日からフレックスタイムで働くことになる。単純に一時間就業時間が後ろにずれるだけだけれど、始業終業打刻の仕方が変わったりして慣れないところがきっと出てくる。とはいえ休暇を消化しなくて済むのはなんというか気持ちが楽だ。
今日はぐいぐい読める日だったようでオーシャン・ヴオンも『読書の日記』もノリノリで読んだ。
上の文章を写している時に「吝嗇」の読み方を、十年くらい前は読めていたような気がするが、忘れてしまっていてググってから入力することとなった。それはさておき、「読書というのは食べるであるとか寝るであるとかと同じような生活を構成する動詞の一つとして安定してある」というのは完全に同意だった。読書という行為が時としてどこか高尚であったり特別な行為であるかのように語る人がいるが、私からすればそんなたいそうなものではなくて、他の人がテレビをみたりスマホをいじったり漫画を読んだりするのと同じようなものなんだけどなあ、などと思っている。むしろ読書という行為をそういう高尚なもののように考えている人ほど本を読まないのはまさにそう思っているからこそなのではないか、ハードルを勝手に高く設定してしまって、尻込みしている、そんなことなのではないか、なにかなんでもいいから手に取ってパラパラと読んだらいいのに。
6月1日(水)
今日からフレックスでの勤務だけれど特に変わった事はないかなと思い一日過ごしていたところ、終業予定時間の20分前にいつも長電話になる相手からの電話があってそしてそれは案の定長電話となって25分近くの電話となった。
水曜日だからかどうも疲れているみたいで読書もあまり気乗りしないままだった。
明日からポケモンGOのバトルリーグの新シーズンが始まる。バグは正直解消されないだろうなあという予感。それよりも、おそらく一日1~2セットしかできないだろうから、せめてログだけでもちゃんと記録しようと思い、ポケマピさんの記録ツールを使うことにした。職場なら昼休みにPCで、家ならタブレットで記録できる。
今回こそはベテランになりたい。がんばろう。
6月2日(木)
予報通り雨、と思いきや天気が崩れるのは午後からのようで、晴れの朝。あにちゃんが少し不安定だったけれどなんとか自転車登園。
昼前から黒い雲が空を覆い始めて、唐突に雷が大音量で打ち鳴らされる。あにちゃん曰く、保育園の周囲では雨が降ったものの、妻曰く、自宅付近は雷程度。そんなに局地的なのか。
会議やら打ち合わせやらで離席しているうちに雷雲は去った、かと思いきや帰宅して風呂に入り風呂に入れておととをあやしているとまた雷そして雨。地響きさえ感じるような雷が振りおろされた。
同期からチャットと電話がきて、ほんとうに1年ぶりとかもっとぶりくらいに話した。ちょうど二年度ほど前に外部機関に出向に行っていて、その前に同期数名と行ってらっしゃい会を焼き肉屋でしたのを覚えていて、ただそれはひょっとしたら3年とかそれくらい前のことだったのかもしれない。3年前、そしてそれはおそらくコロナが日本にやってくる前か後か、それくらいの時期だったと思う。あにちゃんは確か生まれていた。本当にここ数年、特に20代後半からは一年一年が、いや、日々が早い。気づけばあと1週間でまた年を重ねる。こうしているうちに気づけば臨終の床に就いていたりなんてことになるのではないか。とりあえず同期と久しぶりに他愛のない話をして、お互いに子供がいるけれど、飲みに行きたいねって話をした。楽しかった。
ポケモンGO、今日から新シーズンで15戦11勝と悪くない出だし。これがずっと続けばいいのに。
6月3日(金)
雨の予報で、だけど起きてみるとなんとか持ちこたえているようにも思え、なんとか自転車で行けないかなどと準備をしてゴミを捨てに家のドアを開けたら雨粒がアスファルトに打ちつけ始めたところだった。
バス登園に切り替えてびしょびしょになりながら妖精姿のあにちゃんと保育園に向かった。
係長と二人でパートの人たちと個別に話し合いをして、今後の業務分担などについて話した。こういうことをするのはおそらく今の部署に来てから何度目かではあるけれど、なんというか久しぶりだったこともあってかやたら新鮮味を感じたし、何より以前とはどこか異なる視点で考え発言していたような気がする。いろいろ話すことがあって想定よりもずっと長い時間がかかってしまったけれど、こういう機会はできれば定期的に設けて係全体のパフォーマンスを向上していきたい。
6月4日(土)
午前中に役所のそばの施設に入っている子供がのびのびすくすく育ちそうなところへあにちゃんと行ったところ、なんと子供を連れた職場の同僚に出逢った。なんでも奥さんが土曜日は仕事とのことで、ほぼ毎週のように来ているのだとか。家も最寄り駅の近くとのこと。なにより、最初思いっきり目が合って、私も彼も、「あれ?もしかして」とはなったものの、お互いに別人の可能性を考慮し、声をかけなかったのだが、その後やはり、「そうだよね?」と声をかけ、「そうだよね」となった、マスクをしているからかもしれないけど、普段の様子と異なるとぜんぜん別人に思えてしまうから怖いし不思議だ。
あにちゃんが昼寝の間、妻がおととの授乳に起きてきたので、スーパーとATMに行って用を済ませた。ついでに1.5キロほど遠回りしてポケモンGOをした。今日明日とイベント開催中で、やたらと出てきたモグリューとシシコとカブルモを乱獲した。満足した。
昼寝のあとは4人で買い物兼散歩。業務用スーパーとツルハドラッグ。あにちゃんが行きはだいぶ歩いてくれて助かった。道すがら、交番でパトカーを見、さらにその先の消防署でいろいろな車を見れてあにちゃんも嬉しそうで、妻も業務用スーパーが楽しかったようでまたみんなで来ようとなった。
阿久津隆とオーシャン・ヴオンをここ最近ずっと読んでいるが、だんだん他に新しく読みたい欲が顔を出してきて、國分功一郎と千葉雅也の対談本『言語が消滅する前に』を新書用のブックカバーに入れたものの読まれないままリビングの手近なところに置かれた。
休日なので『読書の日記』をもりもり読んでいた。