鏡ガエリ
自らの喉に自らを飲み干し、
静かなる穴に咲く花を吸い込む、
此の瞬間に汲み取られない女神が、
眠り水から詩(し)の体を裏返す。
水面の裏は如何なる雨で刻まれるのか、
自らの目覚めに帰る、
死す裸を禁じるだろうか、
あらゆるものを拒める此の鏡の中で。
あらゆるものを纏える此の御腹の中で、
蛹を殻とする其の情熱で自らを味として、
萌葱(もえぎ)色の脱殻は紐解けて行く。
地上へと叩き付けている雨が、
雨傘の痛みを問えない様に、
今、君は理由から自由な姿に写される。
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