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悪の炭酸割り

炭酸水に時計草を溶かしてしまおう。無数のエモい言葉。感動と感謝と奇跡も植物と一緒にアイスティーに混ぜよう。そうやって毎日を誤魔化しながら筋肉痛を堪えるのだ。君の欺瞞で植物が萎えてきたら書き溜めた日記を燃やして肥料にするよ。猥褻な言葉や卑猥な日常が、真っ赤な余白と化学反応を起こして憎しみの糧になれば私達の会話にも少しは意味が芽生えるのかも知れない。君はデリカシーに欠け、私は秘密がなさすぎる。悪は凡庸で有り触れているから、君は炭酸水を飲み干していつものように偽善を吹いて踊るだろう。振りまいた種が一斉に花を開き、幻覚のような高揚感が何処からともなく漂ってくる。
普通だ。
梅雨入り前の晴天に子供の声が響き渡る。無駄の多い文章と、嫌に結末を急ぐ短文がせめぎ合い。奇妙な構文をなして犬を追いかけている。

OK私達は互いにラリっている。自覚がないだけだ。

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