東京の真ん中、江戸城(皇居)を極めませんか その1(江戸城本丸から三の丸)
プロフィール後のnote投稿記事の1回目です。まずはコンセプトの「東京レトロ街歩き」で、実際に歩いたレポートをnoteへ投稿します。
今回は...レトロもレトロ、東京の真ん中の真ん中の江戸城から始めます。誰でも知っているし定番中の定番で情報も溢れているんですが、外せないポイントでもあり真っ先の載せます。「江戸城を極める」ということで、皆さんも案外見落としているところもあると思うので、一読頂けたら嬉しいです。同時に、江戸城のみならず内堀の周囲にある近代の遺構も沢山あるので、一緒に取り上げていきます。
因みに「江戸城を極める」は以下のようになっています。外堀については後日レポートします。
その1 (江戸城本丸から三の丸) 本記事です。
その2 (内堀 和田倉門から外桜田門へ)
その3 (内堀 平川門から清水門へ)
その4 (内堀 北の丸から田安門へ)
その5 (内堀 千鳥ケ淵から桜田門へ)
マップが見えない方(iPhoneのsafariでは警告が出る)はこちらのリンクから。
江戸城本丸があった東御苑は大手門から入るのが一般的だと思いますが、平川門と北桔橋門からも出入りができます。今回は大手門から入場します。入場は無料ですが、持ち物検査はありますし、定休や行事で閉鎖される場合もあります。
大手門
大手門を入り三の丸尚蔵館を過ぎると、番所と大きな石垣群が見えてきます。三の丸尚蔵館は御所で用いた調度品、華族、賓客などから献納された美術品などを展示していて、現在新館が一部完成していて、2025年には全館が完成予定とのこと。三の丸尚蔵館の前を過ぎると同心番所と大手三の門跡の石垣が現れます。ここを駕籠に乗ったまま通ることができたのは、尾張・紀伊・水戸の徳川御三家だけで、それ以外の大名はここで降ろされて検問を受けました。
同心番所
大手三の門手前にある同心番所はもっとも大手門入口側にある番所です。同心番所には大手三の門を警護する与力・同心が詰めていて、ここで、まず登城する大名の供の者を監視する役目を果たしていたといいます。
百人番所
この百人番所に向き合う形で中之門の見事な石垣があり、その向こうに更に大番所が見えます。
中之門跡と大番所
大番所は大手中之門の内側に設けられ、他の番所よりも位の高い与力・同心によって警備されていたといわれています。江戸城本丸へ入る最後の番所で警備上、最も重要な番所でした。
皇居正門石橋旧飾電燈
ここから二の丸庭園や本丸の方へ歩いていきます。途中に目を引くのは皇居正門石橋旧飾電燈です。1888年(明治21年)の皇居造営に際して、皇居正門前の石橋の高欄の親柱上に設置されたものです。1986年にまったく同じデザインの飾電燈に交換されたものの一つです。
二の丸庭園
ここから汐見坂を通り本丸へ向かいます。汐見坂はかなりの勾配を持つ坂で、一気に台地の上まで登ります。現在では想像ができませんが、当時はここからは江戸湾の日比谷入江が目の前に見えたといいます。
桃華楽堂
坂を登ると一際目を引くのは桃華楽堂です。音楽好きの香淳皇后(昭和天皇の皇后)の還暦記念として昭和41年に建設された200名収容の音楽ホールとのこと。「テッセン」の花弁を形どつた屋根と八面体という珍しいフォルムで江戸城本丸跡、天守台の横に建っています。
江戸城天守台
天守台は台上まで登ることができます。台の上でも眺望が開けるので、更に天守の上では江戸が一望できたということが想像できます。この天守台のすぐ裏側に北桔橋門があり、大手門から北桔橋門の向こう側の北の丸までの大きさ、位置関係が把握できます。
江戸城本丸
本丸には政治行政機関の表御殿、将軍のプライベート空間である中奥、女性のみで構成された大奥がありました。本丸は現在は芝生の大きな広場になっていて、当時の本丸の状況を知る手掛かりは何もありません。本丸跡近くの休憩所に寛永期の天守を1/30で再現した江戸城天守が公開されているようですが、見逃しました。本丸を横目に見ながらさらに歩くと、石室や富士見多聞櫓、松の大廊下跡が現れます。
石室
富士見多聞北側の蓮池濠沿いにある石作りの蔵です。江戸城の遺構の中では比較的小さなもので、表の石組には焼けたような痕があります。防火のための大奥の調度品や文書類を収蔵する御宝蔵と考えられているということです。
富士見多聞櫓
松の大廊下跡
江戸城内にあった大廊下のひとつ。浅野長矩がこの廊下で吉良義央に斬りつけた事件があまりにも有名です。本丸自体が広場しかないので、廊下跡の痕跡はありません。
さらに奥へ進むと、富士見櫓があります。
富士見櫓
現在のものは明暦の大火の後の1659年に再建された三重の櫓です。それ以後、この富士見櫓が天守の代わりになりました。 櫓の高さは約16メートルあり、どこからみても同じような形に見えることから「八方正面の櫓」とも呼ばれています。
木々の中の崖の上にあるので、天守というイメージとは少し違うという感じで、むしろ桜田巽櫓とか、二重橋奥の伏見櫓の方が見栄えがするという印象です。ここから大手門に戻り和田倉門跡、皇居外苑へ向かいます。その2(和田倉門から外桜田門へ)に続きます。
この記事は、私の「東京レトロ街歩きガイド&マップ」サイトのテーマ別「Th-01江戸城を極める」を基に街歩きをしています。記事の内容以外にも街歩き検証はまだですが、外堀を含めて江戸城のAll in Oneのガイド&マップになっています。こちらもぜひご覧ください。