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「こ」来し方・コロッケ:俳句幼稚園

来し方を語る老女や帰り花
コロッケを抱へて帰る暮早し

こしかたをかたるろうじょやかえりばな
ころっけをかかへてかへるくれはやし

「こ」は、心・言葉・声・恋・答え・応え等、本質を考えさせられるような言葉があるな~って感じる。

1句目、利用者さん、ご本人とお話をする楽しさを詠んでみた。どの方もドラマティックな人生を歩んでいる。いろいろな想いがあっていろいろな経験をされてきた。その方の軌跡を伺うのは、それがフィクションでもノンフィクションでも関係なく楽しい。真偽や事実関係はわからなくても曖昧であっても、今その方が語ることが真実。

2句目、揚げたてのコロッケの美味しさ。匂いだけでもやられてしまう。若い頃は「買って即食べる」かもしれないけれど。紙の袋に入れてもらったのを両手で包んで持って帰るのは、気持ちまでほっこりする。手作りのコロッケも美味しいのだけれど、数十年作っていないなんてことに気づく。