12月後半【(仮)毎日に期待しすぎないように気をつける日記#2】
この日記の概要
なんか書きたいのに書けない。けれどなんか書きたい。なんていうの、この気持ち。自己顕示欲?自己期待?きっとわたしは毎日に期待しすぎてしまっている。毎日面白いことなんて起こらないけれど、きっと書いていれば面白くなるに違いない、と思って書く。
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昼食後、上司が前日に持ってきてくれたチョコレートを食べる。一口食べて、思わず「うま」と目を見開いてしまった。
わたしが食べたのは抹茶のチョコレートタルトだったのだけど、抹茶の味が濃厚で、金粉がちらちらかかっていて、「おほほほほほ」ってタルトから訴えかけてくるような上品さが漂っている。
「どこのお店のだろう」と思って箱を見てみると、『京都別邸ベルアメール』と書いてあった。これは是非、他の味も食べてみたい。お年賀買いに行くついでに、京都に行けたら行って、買ってみようかと思う。
(12月14日)
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土曜日。15時に仕事を終えてから、パン屋さんを探す。
「このあたりのパン屋さんを開拓してみよう。」そう思い立ったのが、先週のこと。先週はGoogleマップで職場から一番近いパン屋さんを検索して、てろてろ歩いて、「あ、あそこにお店の看板が見えた!」と思ったら、お店の人がシャッターを閉めているところだった。
今日は職場から二番目に近いパン屋さんを探したけれど、どうだろうなあ、開いてるかなあ、と思いながら、てろてろ歩く。
お店は開いていた…!けれど残っていたパンが、ジャーマンポテトとベーコンエピしかない。
もりもりに具材がのったジャーマンポテトの方が美味しそうだったので、そちらを選んだ。ついでにレジの横に置いていた「パンにあうおいしい紅茶」が気になって、一緒に買ってしまった。
「パンにあうおいしい紅茶」は、袋を開けたとたん、とろけるような甘ーい香りがした。「ふぁあああ」とその香りに酔いながら、紅茶を淹れて、ジャーマンポテトと一緒に食べる。
正直パンに合うかどうかはわからなかったけれど、この香りを楽しむだけでも価値はある、と思った。
(12月16日)
☆☆☆
22時。『又吉・児玉・向井のあとは寝るだけの時間』を聴きながら、昨夜の残りのさつまいもシチューと、お惣菜のコロッケを食べる。
色々用事が残っていて、「あとは寝るだけ」まで結構遠いぞ、と思う。
(12月18日)
☆☆☆
晩御飯に冷凍のドリアを食べながら、中川家のYouTube チャンネルを見てひとりでケタケタ笑う。
「おばちゃんとおばちゃん」のネタが特に好き。「ここのやさい、たっかいわ!」って顔しかめる感じとか、「トシいったら足腰痛くてあちこち行かれへん」とか、最近もどこかで聞いたなあと思ったら、祖母と母がこんな会話をしていた。わたしもいずれ髪の毛にパーマあてて、こんな感じになってんのかなあ、と思う。
(12月19日)
☆☆☆
健康診断の結果が届いた。
他の職員さんは皆届いているのにわたしの分だけ届いてなくて、「どこか悪いのではなかろうか…」なんて結構不安になっていた。結果はそこまで心配するようなものはなくて、ホッとした。
心身ともに健康であることは、当たり前じゃない。一年一年、歳を重ねることも当たり前じゃない。
このことをよくよく自分に言い聞かせて、
「たくさんの人に支えてもらっている分、世のためにしっかり動くぞ」と思った。
(12月20日)
☆☆☆
冬至。すでに17時時点で、外は真っ暗だ。
12月序盤までコートがなくてもやっていけるぐらいだったのに、今日は身体がピシピシと痛くなる、凍てつく寒さだ。クリスマスが近いからか、気候が街の空気を読んだらしい。
「早く家に帰りたい」の一心で、自転車を漕いでいたら、赤い定期入れが落ちているのを発見。PiTaPaが入っているのがチラッと見えた。交番は過ぎたところだ。
「仕方ない、戻るか」と思いながら、赤い定期入れを拾って、Uターンして交番へ。メガネを曇らせながら「あそこの道路に落ちてました」とポリスマンに説明し帰ろうとしたら、「お時間ございますか」と彼が言う。
「何時ごろ拾ったかや、相手方から御礼を求められることもあるので、お名前やご連絡先等書類にご記入お願いしたいのですが」とのことだったが、それどころじゃない。
もう時間は21時30分ッ、早く帰りたいッ、寒いッ、寒すぎッと自分の気持ちが優先してしまい、「あ、御礼とかは全然大丈夫です、すみません、急いでいるので失礼します」とそそくさ交番を出た。
赤い定期券入れ、持ち主さんのもとに無事に戻ってくれたらいいなあ、と思う。
(12月22日)
☆☆☆
イブ。M-1グランプリが見たくて、実家に帰る。Netflixで配信されている過去動画を見て復習しようと思ったけれど、全然間に合わなかった。
お笑いに詳しいわけじゃない。けれど、「MBSヤングタウン」パーソナリティのカベポスターさんが出場するということだったので、とても気になったのだ。
優勝が決まるまで笑いっぱなしだった。CMを見ても笑っていた。(かまいたちさんのおかげで、ナナチキ食べたくなっちゃったよ)
審査員の中川家礼二さんの中国人のモノマネから、山田邦子さんがさや香さんのネタにクレームをつけるまで、ずーっとずっと面白かった。
カベポスターさんが漫才をやっているのを初めて見たけれど、ゆったりな話し方がよかった。ラジオもそうだけど、「もっと聴いていたいなあ」と思った。
さや香さんはカベポスターさんの他に唯一知ってる漫才コンビで、安定感があって、1本目は本当に面白かった。エンゾ〜!
ヤーレンズさんは1本目で1番笑わせてもらったコンビ。全力おてんばおばさんの手の絶妙な動きと話が面白かった。「おしゃべり」というキャッチコピーがぴったりで、「よくこんなに口が回るなあ」と思った。
令和ロマンさんはトップバッターで面白かったのだろうけど、わたしがなんとなくそれに乗り遅れてしまって、1本目はそこまで笑えなかった。けれど2本目は1番笑った。
「またここに帰ってきます」というリベンジを誓う敗者もキラキラ輝いていて、「夢があるっていいなあ」と思った。
ここのところ、自分の感情というものがよくわからなくなって、悩んでいた。悲しいとか、楽しいとか、嬉しいとか、そういうのが全て表現できなくなっていて、「ああ、このまま感情がなくなってしまうのかなあ、そんなの嫌だな」なんて思っていて。
けれど、M-1で自分に「楽しい」という感情がちゃんとあったんだということが認識できてよかった。
この日は笑い疲れて寝た。
(12月24日)
☆☆☆
クリスマス本番。昨日食べ損ねたケーキを食べる。
スーパーはもうすっかり、クリスマスから正月のめでたい商品で埋め尽くされている。余韻も何もない。毎年そうだけど、その手のひら返したような、ゲンキンさが嫌いじゃなかったりする。
(12月26日)
☆☆☆
22時半に仕事を終える。顔が無の状態で駅のホームへ向かったら、ちょっとざわついてる。
「たった今、人身事故が起きました、全線見合わせです」
えぇぇええええ〜!!うそやろ、と思ったけど嘘じゃない。なんということでしょう。
「わたし今日中に帰れんのかなあ」と思いながら、バスに乗って普段利用しないJRの駅へ。「一駅乗ったら家へ帰れるぞ、やれやれ」と思って電車に乗った。
そしたらなぜかその電車、止まるはずの地元の駅で止まらない。それどころかぐんぐんスピードを上げて、夜を走っていく。
…あれ?どこまで行くの…?
一気に変な汗が出てきた。どうやら乗る電車を間違えてしまったらしい。
ひえええええ〜。うそやろ、と思ったけど、やっぱり嘘じゃない。なんということでしょう。その電車は結局都会の駅まで行ってしまった。
わたしは疲れもあってか、ちょっとパニックになってしまって、駅員さんに「あの、わたし!地元の駅に帰りたいんですけどぉ!!」とあわあわ訴えた。(今冷静になってみると、普通に対処できることなのに、なんであんなに慌てふためいたのかわからない)
親切な駅員さんに「ああ、それだったらあそこの乗り場から乗ってください、大丈夫ですよ」と冷静に言われ、またゴトゴト電車に揺られて地元の駅へ。着いたら0時を過ぎていた。
仕事納めなのに、なんか全然納まらずにはみだした1日だったな、と思った。
(12月28日)
☆☆☆
大晦日前日。
寝る前に家賃の支払いを忘れていたことを思い出す。
明日、お金を降ろしておかないと。
年始は家賃の支払いからスタートになりそうだ。
(12月30日)
☆☆☆
最後になりましたが、今年1年、読んでいただきありがとうございました。こんななんの変哲もない文章にコメントをくださったり、スキをくださったり、いつも嬉しかったです。
けれど、「もっとあんなことが書きたかったな」とか、「こんなことが書きたかったな」という思いもたくさんあります。
自分の文章力のなさに落ち込むことも多かった1年でした。薄情すると、皆さまの文章力や豊かな経験に圧倒されることもあり、勝手に嫉妬したり、比べたり、読むのも書くのも嫌になったときもありました。
家族や友人たちがどんどん、自分の道をすすんでいるのを見て、取り残されたような気持ちになることも多かったです。
自分の過去を振り返って、36年間何をやってきたんだろうって思ってばかりでした。ふわふわと年齢ばかりどんどん重ねていって、自分には何もない。芯がない。がらんどう。孤独とがらんどう。
気づいたとき、今まで何も考えずに登ってきた階段が、がらがらと音をたてて、壊れていくようでした。
心身ともに体調を崩してからは、本当にたくさんのひとのおかげで、自分の生活が成り立っているんだと思いました。感謝しかありません。
この歳になって本当に情けないけれど、相談できる人がいなかったので、両親に色々泣いて相談しました。産業医の先生にも、初めて相談しました。最終的に決めるのは自分。自分に向き合うことほど辛いものはない。けれど、わたしは決してひとりではないんだなあ、と思いました。
ひとり暮らしの部屋に戻るのが怖かったけれど、なんとかまた生活できるようになったのはあの頃からすると考えられないようなことです。まだ怖くてできないこともあるけれど、少しずつ慣らしてやっていこうと思います。
どうしようもないことは、どうしようもない。諦めの悪いわたしは、そこがなかなか理解できなかった。
「生死はコントロールできないけれど、今日という1日は自分でコントロールできる」
最近、よく言い聞かせている言葉です。
来年もそんな気持ちで生きていけたら、と思っています。
皆さま良いお年を。
(2023.12.31)
ありがとうございます。文章書きつづけます。