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古いとか新しいとか

あまり "古い" という言葉。価値観などを感じなくなった気がする。

皆それぞれに好きなものを探し当て、その場所で好きなように活動している。

キャンプ、絵画、音楽。何でも構わない。ほんとうにそれぞれが "あぁ、これ良いな" と感じることを、伸び伸びとやっているように見える。

多少ブーム的な面も見え隠れはしていると思う。正直なところ。

しかし、それはかつての火付け役であったメディアが扇動していたような流れではなくて、それぞれが、本当にそれぞれがホッとするようなところであったり、思わず没頭していられる時間。そういうモノを過ごせる時代に変わったように私には映る。

昭和には「ダサい」などという言葉。もしくは類似する言葉が盛んに使われていたような記憶がある。

なんというか、とてもせっかちで追い立てられるように新しいものを、もっと新しいものをと無理にでも "作り出す" 機会的な作業空間のような社会。

せっかくお気に入りのものを手にしても、少し経てば「それはもう古い」「次の流行りはこれだ」と、なんとも落ち着かない。

それが既存のメディアが勢いを失ってゆくと、次第にそれぞれが "好きなもの" に居場所を見つけだして、そこに留まるようになってきた。

服については本当に奇妙な時代が続いたように思う。
高校生のバブリーダンスとかいうのが動画配信サイトで話題を集めていたのは記憶に新しい。
あの時の衣装は、その奇妙な時代を見事に象徴していた。 "全員同じスタイル" というのが定番で、同じでないことが遅れていることだという、奇妙な催眠術にでもかかっていたかのような時代。

まるで映画マトリックス。

疑問や違和感を感じながらも、「そういうものだ」と思い込んでしまっていて、自分の実態がどのような状況にあるのか見えていなかった。

その幻想がいつしか薄らいだ世界に変わり、あまり古いとか新しいで物事を判断しなくなってきた。そういう世界感というか、社会に変わってきたように思える。

そいういう世界のほうが、私は好きだ。

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