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シュルレアリスム:夢と現実の狭間にある世界
シュルレアリスム(Surrealism)は、20世紀初頭にフランスで生まれた芸術運動で、「超現実」を意味します。
この運動は、第一次世界大戦後の混乱と不安定さの中で、現実世界を超越した新しい視点を追求するために登場しました。
シュルレアリスムの特徴は、夢と現実が混ざり合い、意識と無意識の境界が曖昧になるような表現がなされていることです。
これにより、私たちは普段の生活では見逃してしまう、潜在意識の中に隠れている感情や思考に触れることができます。
ダリとマグリット:象徴的なシュルレアリスムの画家たち
シュルレアリスムを代表する画家として、サルバドール・ダリとルネ・マグリットが挙げられます。
ダリの作品は、夢の中の奇妙な風景や不合理なシーンを描くことで有名です。
「記憶の固執」では、柔らかく溶けた時計が荒涼とした風景の中に浮かび上がります。
この作品は、時間の流れとその曖昧さを表現しており、シュルレアリスムの本質である非現実的な感覚を見事に捉えています。
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私自身がこの絵を見た感想は、自分自身はなんとなく時間に対して固いイメージのあることに気付きました。時間ってふにゃふにゃでやわらかいという視点を与えてくれて、自分の周りに溶け込んでいくようなイメージを持ちました!
時間に対して、もっとゆとりをもって生活をしてもいいのかもしれないと考えさせてくれる作品でした!
一方、マグリットの「これはパイプではない」という作品は、現実の物体とそのイメージとの関係を問いかけます。
この絵は一見普通のパイプが描かれていますが、下には「これはパイプではない」というフランス語の文が記されています。
この作品は、私たちが日常的に抱く認識の先入観を揺るがし、現実の物事に対する私たちの考え方を再考させるものです。
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まさに、絵を見て考えろと言われている絵だなと感じました。
パイプの絵を描いてパイプではないってどういうことやねん!!
ってなりますよね。マグリットはどんなにパイプの絵をリアルに描いても絵は絵だ、と言ったようです。
だからこれはパイプであるといったら嘘になる…と。
ぼくは、この話を聞いて、この絵の下に、パイプを絵で表したものだって描いて欲しいと思いましたが、そう描いたら絵を見ている人は考えないんだなって思いました。
えっ、これパイプじゃないの?
じゃあ何?!
って思わせるのが彼の作戦だったのかもしれません。
シュルレアリスムの魅力
シュルレアリスムの絵画は、単なる視覚的な美しさだけでなく、見る者の心を揺さぶる力があります。
これらの作品は、表面的には奇妙で意味不明に見えるかもしれませんが、その背後には深い哲学的な問いや、人間の精神の奥深くに潜むものを探る試みが隠されています。
シュルレアリスムの絵画を見ることで、私たちは自分自身の潜在意識や、無意識の世界に触れることができるのです。
この、当たり前だと思っている価値観に問いを投げかけてくれるシュルレアリスムは面白いと感じました!
初めてシュルレアリスムに触れる人へ
もしシュルレアリスムに初めて触れるならば、これらの作品を直感的に感じ取ることが大切です。
理解しようとする前に、まずはその不思議な世界に身を委ねてみましょう。
そうすることで、シュルレアリスムが持つ魅力やその意図を、より深く感じ取ることができるはずです。
シュルレアリスムは、単に奇抜な絵を楽しむだけでなく、私たちの日常を越えた世界を探求する旅への招待でもあります。
心を開き、未知の領域に足を踏み入れることで、アートが持つ新たな可能性に気づくことができるでしょう。