【河川争奪のいろいろ】ゆるく楽しむ月曜地質学:2024年10月14日号
10月も半ばに入りました。
晴れている日は暑くも寒くもなくちょうど良い陽気ですが、曇りや雨の日はめっきり肌寒くなってしまいましね。
でもまだまだ冬までには日があるハズなので、もう少し秋を楽んでいきましょう♬
河川争奪のいろいろ
河川争奪と風隙
河川争奪とは、ある河川(沢)が別の河川の流路と合流し、その河川の上流域を奪ってしまう現象です。
谷が広い割に水量の少ない川があれば、過去に上流域が争奪された可能性があります。
普段の私たちの生活では全く意識していなくとも、地形図を眺めれば、案外と河川争奪の跡を確認できます。
最近では岐阜県山県市の武儀川断層の断層運動の結果として起こった河川争奪について記事にしています。
上の青線は、かつては黄色線と繋がる沢でした。
しかし断層運動の影響で水色線と合流。
それによって下流域は分断され、黄色線単独の沢になりました。
黄色沢の最上流部は谷幅の割には水は流れておらず、上流域が続いていそうなのにブツリと途切れたような状態になっています。
このような場所を風隙(ふうげき)と言います。
河川争奪のアレコレ
ところで、河川争奪とひとことで言っても、その形成過程は様々です。
この「ゆるく楽しむ」の過去記事では様々な河川争奪について紹介してきました。
〇篠山川と武庫川の歴史
兵庫県を流れる篠山川(ささやまがわ)と武庫川(むこがわ)は谷中分水界を介して接した河川であり、河川争奪の歴史があります。
その結果、人間の生活にも大きな影響を与えています。
何でも「丹波焼」があるのは、この河川争奪のおかげらしい?
気になる人はぜひお読みください👇
〇立山の火砕流台地
富山県の立山の西にある火砕流台地(弥陀ヶ原)には、河川侵食によって形成された河川争奪跡がたくさんあります。
そういう目で見ると、あちこちに風隙が見られ、ダイナミックな地形に目を奪われてしまいます。
ぜひ、覗いてみて下さい👇
これをきっかけに過去記事を見ていただけると嬉しいです。
そして興味が深まれば、スーパー地形で近所に河川争奪がないか探してみてはいかがでしょうか。
さらに「なぜ出来たか?」を考察すると楽しいかもしれませんね。
今週の予告
先週も記事執筆が進みませんでしたが、2本目の記事は何とか土曜に投稿できました。
今週は以下を目標に頑張ります!
では、今週もよろしくお願いいたします。