"内水氾濫"ハザードマップを見てみよう!:東京都東久留米市を事例に part1【ハザードマップをどう使う? vol.6】
ハザードマップ全般に関してアレコレと考える「ハザードマップをどう使う?」シリーズ。
今回は東京都東久留米市を例にとり、私自身の「見たい場所のハザードマップ」に行きつくまでの経緯をお話しします。
ハザードマップの基本に関する過去記事はコチラです(vol.0~2)。
※トップ画像はスーパー地形(カシミール3D)より抜粋した画像をもとに筆者作成。なおカシミール3Dは元データとして国土地理院の「電子国土」を使っているそうです(出典:国土地理院ウェブサイト)
※以下の地形・地図画像は別の出典を記載していなければ、すべて引用もとは同じです。
東久留米市はどこ?
今回事例としてとりあげる東久留米市(赤色)は以下図のように東京23区(水色)の西に位置しています。
人口約11万7000人(東久留米市ホームページより)。
鉄道によるアクセスは西武池袋線で東久留米駅下車となります。
なぜ東久留米市なのか?
今回、なぜ東久留米市を事例に選んだかといいますと、都道府県シリーズで東京都をテーマに地形を見て、どうにも気になったからです。
(※過去記事は以下リンクより)
武蔵野台地を流れる河川の源流付近は、微妙な凹地形が多いようなんです。こんな感じに。
北の谷は黒目川、南は石神井川の上流部。
そして2河川に挟まれた区域も、微妙に凹んだ地形が見えますよね。ここは白子川の源流付近になります。
市町村境をかぶせてみると、こうなります。
市のほぼ全域が黒目川上流部で、普段川が流れていない場所で凹地になっている場所もいくつか見えます。
アップにしましょう。
北と南の谷には河川として図示されてますが、その間の区域には見えませんよね。アップにしてみます。
河川らしきものは描かれていませんよね。でもここは谷地形です。
今はアスファルトで覆われて分かりませんが、昔は「普段は水は流れていなくても大雨の時に水が流れる場所」だったと考えられます。
逃げる側で考えると、けっこう怖いです。
普段から身近で川を見てれば気を付けますが、大雨の時だけ急に川になれば「え?何で?」となりますよね
都市化が進んだ現代では内水氾濫という被害が出てしまいます。
内水氾濫とは都市部に降った雨水が都市の排水能力を超えて氾濫すること。
要するに、普段の雨水は水路や下水を通って川に流れますが、それがオーバーフローして溢れてしまうことです。
これをハザードマップで確認しようと重ねるハザードマップで確認してみたら何も出てこなかったんです。コレです。
スーパー地形アプリで国土交通省所管洪水ハザードマップを表示した画像に筆者が市町村境界を記入したもの
重ねるハザードマップは非常に便利なのですが、どうも内水氾濫を確認できないようなのです。
私もまだまだ使いこなせているとは言えませんが、少なくとも今のところはそうらしい。
では、どうやって確認するのか?
続編は次週になります!
お読みいただき、ありがとうございました。