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ある意味すごいぞ日本!

かつてシャープが鴻海に身売りするという時に「シャープの独自技術が流出したら困る」といううわさが広がったことがある。・・・が、しばらくして大前研一さんあたりの台湾通が「シャープに独自技術などない!鴻海が欲しがっているのはブランドだ」と言いはじめたりもしたが、結局はどちらでもなかった。

「鴻海は、ソフトバンクの孫正義会長への義理立てで経営再建を引き受けただけだ」というのが僕の理解している真相だ。技術もブランドもべつにほしくはなかったらしい。孫正義氏はシャープに恩義があり、その流れでシャープを救おうとしたのがあの買収劇だったそうだ。

あれからずいぶんと経ったがシャープは2020年も業績順調であり、買収は成功だったといえる。日本人には再建できなかっただろう。シャープの復活はもっと注目を集めてもいいはずだがなぜか無視されている。

シャープの買収劇があった2013-16年あたりの日本には、まだ「国内に独自技術がある」といううわさが信ぴょう性をもって語られる程度の自負心が残っていた。しかし、外資系の技術を借りていのちがけで国際大会を敢行した今はどうなんだろう。大抵の日本人はすでに気づいているのではないか。日本にそんなすごい独自技術があるならば、開会式が「インテル入ってる」になるわけはないということを。

迷惑がかかったらいけないのであまり詳しくは書けないのだが、舞台裏を知っている人に話を聞く機会があり、日本メーカーの惨憺たるありさまを知ってがくぜんとした。いまや日本の技術は世界から4周も5周も遅れている。

ところで、5~6年前かな。「日本はこんなところがすごい」というようなジャンルのテレビが流行ってみんなはずかしい思いをしたことがあったでしょう。ああいうのは今は消滅したのだろうなあ、と思ったらまだある!

おお、いまだに「日本すごい番組」があるとは!ある意味すごいぞ日本。

かつてテレビが人々の希望であり社会の活力になっていた時代があったが、いまやテレビは現実から目を背けるためのドラッグになってしまった。

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