1からやるな
ゲームというのはじつに不思議なもので、一見するとくだらないが人生についていろいろなことをおしえてくれる。本よりもマンガよりも映画よりもテレビよりも人生についておしえてくれる。
ぼくがゲームから学んだだいじなことのひとつに
1からやるな
というのがある。一見バカバカしいようだが深い学びだ。
人気のゲームはだいたいシリーズ化されてナンバリングされていく。『ファイナルファンタジー1』、『ファイナルファンタジー2』、『ファイナルファンタジー3』・・といった具合である。
これはゲームに限らず、映画も『ロッキー1』、『ロッキー2』、『ロッキー3』となるし、マンガも1巻2巻3巻・・と続いていくのは同じだ。
だがゲーム以外のコンテンツはおしなべて1から見ていくほうがいいことになっている。それに対してゲームだけは1を飛ばしたほうがいいのである。理由は2つだ
・2のほうが操作が改良されているのでラク
・1をとばしたほうがテキトーな自分になれるのでラク
たとえ1が名作と呼ばれている場合でも飛ばしたほうがいい。『ファイナルファンタジー』のことはわからないけど、『バイトハザード』シリーズでは1が名作とよばれる。でも、まずどれをやったらいいかときかれれば『4』である。『4』をやり終えてもっとやりたいと感じた人が『1』か『2』をやればいい。『サイレントヒル』もまず『2』をやって、もっとやりたい人だけが『1』をやればいい。ホラーな例ばかりですいません。
『マスエフェクト』3部作という名作SFゲームがあるけど、アメリカの有名なゲーマーが「まず2をやれ」と言っていた。理由は「2は1の問題点が改良されている」からだそうだ。
操作感もポイントだが、もうひとつの理由として1からはじめると「ちゃんとやってる感」が出すぎてしんどいのもある。
ぼく自身はこのことに長いあいだ気づかず、りちぎに1からはじめてなんどもつまづいた。『ファイナルファンタジー』も1の途中でやめてしまった。でも『フォールアウト』は3から入ったので楽しめた。
さいきん『ヘイロー1』をやりはじめたんだけど、『ヘイロー1、2、3、4』と律儀に進もうとしてしんどくなっている自分に気づいたのでほうりだした。いまは気分を変えて『ギアーズ オブ ウォー2』をやっている。『1』はあえて飛ばした。1から順にやっていると「きちんとやっている感」に疲れるんですよね。その点2からはじめると「どーせ2からだから」と思ってザツに進めるし、わからないことがあっても「1でなんかあったんだろう」と思ってテキトーに流せるのです。
「1からやるな」は人生の様々な所に応用がきく。とくに日本人は律儀に1から入門し、きちんとしすぎてつかれるパターンが多いのでまずは1をとばす癖をつけよう。たとえば教科書なんか1ページ目から読まないことだ。とちゅうから読んだら「わからないのが当たり前」と思うのできもちが疲れない。
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