(第1回) 数学・算数のケアレスミスを減らし、正しく学ぶために知るべきこと - ITのバグ退治の話
中学受験や高校受験の数学・算数では、ケアレスミスに泣いてきました。その結果、効果的に学ぶことができません。そこで、プログラムを作るときのバグ退治の方法を参考にしたところ、とてもうまくいきました。
2020年3月29日日曜日 10時からオンライン授業しました。授業終了に伴い、リンクを外しました。
子どもたちはケアレスミスに泣いてきました
子どもたちは、数学・算数の問題を解くときに、よく間違えます。特にケアレスミスには、泣かされました。難しい問題を正しく解いているにもかかわらず、回答欄に書くときに間違えてしまう、数字の「5」と「3」を間違えて読んでしまう。「7」と「1」を待ちがたこともあったっけ。繰り上がりや繰り下がりなんて、約分や通分の間違いも、たくさんあります。ここには書ききれないぐらい。
このようなケアレスミスによって、偏差値が10ぐらい下がることもザラです。
ケアレスミスが多いと、効果的に学習できない
子どもたちが、ケアレスミスを多発し、ケアレスミスに困っていることをみてきました。
ケアレスミスが多いと、その修正に気を取られてしまいます。演習問題を解くことによる学びが、効果的ではなくなります。ケアレスミスというマイナス(減点)を減らす戦いは、つまらないですし消耗します。
考える時間を味わってプラス(加点)していく戦いは、楽しくワクワクできるのに…。
もうおなかいっぱいです。
ケアレスミスをなくす本質的な考えが欲しい
数学・算数の問題がわかっていないのなら、教えられます。
このようなケアレスミスをなくす、せめて減らすためには、どのようにすればよいのでしょうか。ケアレスミスについては、いろいろな本を読み、いくつかの塾や学校の先生に聞いても、決定打は見つかりません。
大量かつ高速に計算する有名な塾に通わせてみました。根性でがんばりました。しかし、ケアレスミスは減りませんでした。
こまったなぁ。
そんな毎日でした。
そんな中、ITの製品づくりでプログラムを正しく作る方法に関連していることに気がつきました。
ITの製品づくりと数学の学びは似ています
プログラム言語で、アプリやサービスを作る行為は、行いたいこと(ビジョン)を、正しく形(プログラム)にしていくことです。数学・算数の問題を解くことは、問われていることを、正しく形(解答)にしていくことです。
つまり、プログラミングすることと、数学・算数の学びは、本質的に同じことをしているのです。
ITの製品づくりでは、プログラムのバグ(間違い)と戦ってきました
世の中には、アプリやサービスがたくさんあり、プログラムで作られています。たとえば、スマホのアプリや銀行の入手金も、すべてプログラムで作られています。
そして、プログラムのバグ(間違いのこと)によって苦しめられてきました。大きな社会問題にさえ、なってきました。
ITやプログラミングなどを扱うソフトウェア工学では、数学や物理学、心理学や社会学など、さまざまな考え方を参考にし、プログラムのバグ(間違い)と戦ってきました。
このように、アプリやサービスのバグを減らし、価値を届けるために「正しく作る」ことを目指してきました。
ソフトウェア工学の具体的な方法を参考にして、数学・算数を学びましょう
数学を学ぶときに、ソフトウェア工学の具体的な方法を参照にすれば、ケアレスミスが減るのではないでしょうか。それに加え、深い学習に結びつくことも気がつきました。
※数学や論理学などの文献も参考にしています。ただ、きっかけはソフトウェア工学です。
実際に試してみたところ、ケアレスミスが激減しました
子どもたちに、これらの方法を試してみると、とてもうまくいき、成績に結びつきます。ただし、継続していく必要があり、習慣化していくことが大切です。
数学・算数の問題を正しく学ぶ方法を共有します
プラス(加点)の世界で楽しくワクワクしてほしいと願っています。そのため、ケアレスミスで立ち止まっている場合ではありません。この知っておくべきことを共有します。
小学生高学年や中学生と、その保護者向けのオンライン授業です
今回の授業後、継続的に取り組んでいくため、小学生高学年と中学生、また保護者の親子での参加をお勧めしています。
受験を考えていなくても参加可能ですが、真剣に授業を受けられることが条件です。
塾講師や教育関係者の受講は、お断りします。ご理解のほど、よろしくお願いします。
用意するもの・必要なもの
- インターネット接続できるタブレットやPC(スマホでも参加可能ですが、資料が見づらい可能性があります)。
- ビデオ会議アプリ Zoomがインストールされ、動作すること
- 計算間違えをした問題と、それについての記入した式や解答(問題自体の解き方を扱いません。ケアレスミスした簡単な文章問題を扱います)があれば、助かります。
注目されていない記事のため、特に人数制限を設定していません。少人数で実施します。大量の参加者がいらっしゃる時は、クラス分けなども検討します。
授業で行うこと
1時間半程度を予定しています。おおよそ15分前から接続できます。もし参加人数が多い場合、13時からも同じ内容で開催します。
1. いかにして問題をとくか
問題をとくこと全体の手順を見渡します。演習問題を解く理由や、ふりかえりの大切さについて学びます。
2. ケアレスミスを知ろう
ケアレスミスとは何か、自分のミスの傾向を知るためにはどうすればよいのかについて学びます。
3. 日常生活における論理
「日常生活(仕事や学習)における論理」とは何かについて学びます。今回は、問題をとくことと「論理」が、どのような関係にあるのかを学びます。
4. ケアレスミスをやっつけ、正しく学ぼう
「論理」をケアレスミスに適用すると、どのようになるのか、どのように解いていけばよいのかについて学びます。
第0回の記事は、授業方針を説明しています。
https://note.com/yuruken/n/n22da30f8fefb
数学・算数のケアレスミスを減らし、正しく学ぶために知るべきこと
この記事では、ITのバグ退治をきっかけにしたことを紹介しました。その結果、ケアレスミスが大きく減って、楽しく学ぶことを願っています。そして、暖かい春を迎えましょう。